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2021.06.24

観光文化について学ぶ【社会共生実習】

 社会共生実習(大学は社会共生に何ができるのか―文化財から“マネー”を創出する―)」(担当教員:社会学科教授 髙田満彦)では嵯峨美術大学 芸術学部デザイン学科 観光デザイン領域 教授 小畑博正氏をお招きしました。



 小畑氏は民間の旅行会社でお勤めされていたご経験があり、海外旅行ではプライベートを合わせて南米以外の全世界に300回以上行かれたそうです。
 今回は、「沖縄」をメインテーマに、沖縄の夏の正装「かりゆしウエア」を着て「地域における観光資源の高度な活用と創出プロセス」というテーマでお話し頂きました。

 小畑氏が考える日本最強の“観光文化”は、100年以上続く世界で唯一無二の劇団である「宝塚歌劇団」だそうですが、何十年か後に「宝塚歌劇団」のような文化に変っていくと思うものが沖縄にもあるそうです。それは、沖縄県うるま市の、現代版組踊(ミュージカル)「肝高の阿麻和利(きむたかのあまわり)」です。「肝高の阿麻和利」は、中高生だけによる出演で、沖縄に古くから伝わる伝統芸能「組踊」をベースに、現代音楽とダンスを取り入れて、ユネスコ世界遺産に登録されている「勝蓮城跡」の勝連城10代目城主「阿麻和利」の半生を描いたものです。当初教育目的で始めた「肝高の阿麻和利」ですが今年で21年目になり、今では年間約1万人が鑑賞に訪れるまでになりました。


「かりゆしウェア」を着てご講話される小畑氏


メモを取る受講生

 小畑氏の「観光にとって重要なのは、自分たちの手で自分たちの地域を意図的に変えていくことだ」というお話を聞き、受講生からは、「文化財は昔からの文化だけだと思っていたが、そうではなく私たちが作っていってもよいものだという新しい視点があって面白かった。」との意見がありました。




 その後、受講生からの「集まったお金はどうしていますか」「親御さんは積極的に参加を勧めていますか」などといった質問が出され、小畑氏は「講演の衣装などに使用している」「個性を重視した団体なので参加させやすいところも魅力のひとつ」と回答してくださいました。
 
 小畑氏の講話を受けて、受講生たちが今後どのように活動していくのか楽しみです。



社会学部「社会共生実習」について、詳しくはこちらの【専用ページ】をご覧ください。