Need Help?

News

ニュース

2021.06.29

地域福祉センター希望の家・希望の家児童館 所長 前川修氏から東九条について学ぶ【社会共生実習】

 「社会共生実習(多文化共生のコミュニティ・デザイン~定住外国人にとって住みやすい日本になるには?~)」(担当教員:現代福祉学科 川中大輔)では、6月18日(金)に希望の家(地域福祉センター希望の家・希望の家児童館)の所長である前川修氏をお招きして、「東九条における多文化共生の取組」についてオンラインでお話いただきました。


地域福祉センター希望の家・希望の家児童館 所長 前川修氏

 授業の始めに、前川氏から「東九条にどんなイメージがありますか?」との質問があり、受講生からは「過去のイメージは貧困が大変。今は地域のつながりが強そう。」との回答がありました。

 1959年に誕生した東九条にある「希望の家」は、当時の子どもたちが名付け、昨年で50周年を迎えた福祉施設です。
 40年程前の春休みと夏休みのほとんどを「希望の家」で子どもたちに勉強を教えて過ごされていた前川氏は、高校進学率が50%ほどの現状を見て「何とかしなければならない」と思われたそうです。当時は勉強だけでなくボランティアの医師を招いての診療などが行われたり、2007年からは、障害のある中高生のタイムケア事業を始めたりと、地域課題に即して様々な事業が立ち上げられて、現在に至っています。そして、外国につながりのある人々だけではなく、様々な違いが尊重される「幅広い多文化共生」を揚げて、変化の激しい地域におけるまちづくりを進められています。


真剣にメモを取る受講生


熱心に話を聴く受講生


 講話を受けた受講生からの質問に前川氏はすべてお答えくださいました。ここでは一部を紹介させていただきます。
Q.希望の家に集まった100人近い小中学生の教育をどのように行っておられましたか。
A.大学生や、高校生たちが先生役をしてくれました。教科書は持っていたのでそれ以外に必要な教材があれば寄付を募っていました。
Q.ニューカマーの人たちのサポートもされているとのことですが、希望の家とはどういう接点を持たれていますか。
A.地域の方々のために日常的に日本語教室を開いたり、言語的なサポートをしていたりしています。例えば、役所からくる書類の確認も一緒にすることがあります。
Q.戦争の体験を聞かれた中で印象的だったことはどういったものですか?
A.悲しく辛い出来事であったことは間違いないですが、それだけではなく、生きていく上ですごくエネルギーを使われてきたということです。

その後も時間の許す限り質疑応答が繰り返され学びの深まる時間となったようです。




質問をする受講生


社会学部「社会共生実習」について、詳しくはこちらの【専用ページ】をご覧ください。