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2021.07.05

龍谷大学×長坂 真護氏 瀬田キャンパスにて特別講義を開催 “持続可能な資本主義”を掲げる最先端の環境活動を考える

【本件のポイント】

  • 龍谷大学瀬田キャンパスで、社会活動家・美術家の長坂真護 氏による特別講義を実施
  • 分野横断的な実践を必要とするSDGs活動の多様な在り方に触れることで、現代社会に及ぼし得る影響について学習する機会を学生に提供

 

【本件の概要】

 7月1日(木)、龍谷大学の教養教育科目「教養教育科目特別講義(メディアを読み解く)」及び社会学部専攻科目「社会学演習ⅠA」(担当 岸本 文利教授)にて、社会活動家・美術家でありMAGO CREATION株式会社 代表取締役の長坂 真護氏による特別講義を実施しました。



※長坂真護氏:ガーナのスラム街での電子廃棄物を利用したアート制作を行う長坂氏。作品の販売で得た利益を用いて現地に学校や文化施設を設立するなど、自身の提唱する「サスティナブル・キャピタリズム(持続可能な資本主義)」の精神のもとに、芸術活動を通して経済活動の促進・環境問題の解決を目指すSDGs達成に向けた取り組みを展開しています。

 

 現代社会における普遍的な達成目標として様々なレベルでの実践が試みられているSDGsの取り組みですが、元来投資的な側面を有する“美術作品の購入”を「社会貢献」面との相互作用を可能にするサイクルのもとに位置づける長坂氏の活動は、SDGsの取り組みを通した最先端のビジネスモデルとして社会学的にも大変興味深いトピックスであり、この講義を通して、学生は多様な在り方をみせるSDGsの取り組みが現代社会にいかなる影響を与え得るかを考察するきっかけとなりました。

 

 「今からの90分間で、僕のこれまでの人生を全力で伝える。」と長坂氏は、講義の第1部において現在の活動に至るまでの経緯を紹介されました。アートというメディアの恒久的な魅力を通して出会った“サスティナブル”の概念を軸に、さまざまな道程を経てガーナでの活動を始めた長坂氏。「自分が本当にやりたいこと」に誠実に向き合ってきたがゆえの葛藤と紆余曲折に満ちた半生に、受講した学生は一心に耳を傾けていました。

 

 続く第2部では社会学部社会学科のゼミを対象に、より限られた人数に向けた講義が行われました。授業担当者の岸本 文利教授とのディスカッション形式で講義は進み、ビジネスにおける理念の重要性など“ビジネスマン”としての長坂氏の哲学により深く迫る内容の講義でした。後半は学生からも質疑が投げかけられ、ここで得られるものを積極的に吸収しようとする姿勢がみられました。

 

 理念を軸に、未来と現実に向き合う長坂氏の姿勢が伝えられた本講義は、持続可能な社会の実現に向けた活動の多様な在り方に触れるだけでなく、学生にとって自身のキャリアプランを改めて考える貴重な機会となりました。実際に参加した学生からは「環境や貧困の問題はビジネスと絡ませて考えてはいけないと勝手に想像していたが、これこそが『日本人の固定観念』だったのだと思う。」、「大量消費時代・資本主義について改めて考えていく必要があると学んだ」といった感想が寄せられ、対面・オンラインを合わせて150名超の参加者とともに、講義は盛況のうちに終了しました。


問い合わせ先:龍谷大学社会学部教務課 Tel :077-543-7760 Mail: shakai@ad.ryukoku.ac.jp