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2021.07.09

経済学部専攻科目「中小企業論」で中小企業20社と受講生との交流会を開催【経済学部】

 経済学部の専攻科目「中小企業論」(担当:辻田素子教授)では7月5日、京都市わかもの就職支援センターの協力を得て、中小企業20社と受講生との交流会を開催しました。わが国の企業の99.7%は中小企業ですが、ほとんどの学生にとって、中小企業はなじみの薄い存在です。そのため、今回の交流会は、中小企業で働く方々の生の声を通じて、中小企業の実態に触れるとともに、企業規模が小さいがゆえの課題や魅力などを知る機会となりました。

 参加いただいたのは、400年以上もの歴史を誇る京呉服のゑり善、製綿業から医療・福祉の総合商社に転じたワタキューセイモア、グローバルニッチトップ企業として知る人ぞ知る鶏卵自動選別・包装装置メーカーのナベルなど、業種や規模の異なる市内20社の経営者や社員の方々です。

 3,4年生約140人は20チーム(うち3チームがオンライン)に分かれ、1チーム1社の担当者と25分程度懇談する形式を採り、各チームとも3社と交流しました。

 企業側は「福利厚生面では大企業にかなわないが、自社の社員は家族みたいな存在。社員が資格を取りたいといえば全力でサポートしている」(経営者)、「中小企業は人数が少ないため、一人ひとりの責任は重いがやりがいも大きい」(社員)などと自社をアピール。その後は、学生からの「同業他社と比較した強みや弱みは何ですか」、「社長は社員に何を期待していますか」、「どんな就職活動をしていましたか」といった率直な質問に回答いただきました。

 顔を合わせて直接対話をすることで、それぞれの思いがストレートに伝わったようです。多くの学生は、「今回お会いした皆さんが会社や仕事のことを楽しそうに話されていて、深い理解と強い愛着を感じました」と述べています。中小企業、大企業ともにそれぞれ異なる魅力があることに気づき、「社名に固執することなくその中身をしっかりと見ていきたい」と広い視野で自らのキャリアを考えるようになった学生もいました。

 中小企業は情報が少なく、学生がその実態を知るのは難しい状況にあります。他方、将来の担い手ニーズを把握し、その確保につなげたいとの思いをもつ中小企業は少なくありません。今回の交流会は、その両者を行政が橋渡しすることで実現した試みで、当日は、京都市産業観光局から局長を含む6人の職員が視察に来られました。

 経済学部では、今後もこのような企業等と連携した取り組みを進めてまいります。