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2021.09.22

【報告】東日本大震災から10年 ~希望のつくりかた~ 東日本大震災から学ぶ 「震災に学ぶ編&未来を紡ぐ編」を開催しました。

東日本大震災から10年を経ました。 本講座では、震災直後のことばかりではなく、もう少し長いその後に着目し、その後10年、未来を紡ぐためにどのような歩みをしてきたのかについて、2011年からご縁のある宮城県石巻市とオンラインでつなぎ、2日間に分けて、地元の皆さんにお話しいただきました。
この2回の講座の中で出会った5人の皆さんのお話は、五人五様で、参加した学生の学びは非常に大きかったようです。現在の自分自身の課題や研究していることと結びつけ、限られた時間の中でたくさんの質問が出ていました。

【1日目】
●2021年9月11日(土)12:40~15:30 震災を学ぶ編
 ~震災を“学ぶ”ことは“生きる”を知ること

まず初めに、一般社団法人 3.11みらいサポートの藤間さんより、東日本大震災による石巻市の被害についてお話ししていただいた後、「大川伝承の会」共同代表の鈴木さんに大川小学校を歩きながら、震災前の大川小学校の様子や、災害時の様子、その後、どのような想いで語り部活動を始めたのかなどについてお話しいただきました。
質疑応答の時間には、「発災後から現在の意識の変化」や「ストレスコントロールをどう行っているのか」、「防災を考えるうえで必要なこと」など、多様な質問が出ていました。
休憩を挟んで、3人一組のブレイクアウトセッションを行い、感想を語りあった後、全員で出た意見を共有しました。

◎参加した学生の声
・オンラインの映像でありましたが、現地の風や匂いなどはわからないけどまるでそこにいるかのような感覚になりました。お話を聞かせていただいて、心が締め付けられる場面もありました。言葉にできない思いがぐるぐるしていましたが、当時の出来事やご自身の経験を包み隠さず力強くお話してくださる鈴木さんを見て、震災のこと私はもっと周りの人に伝えて、風化させないようにしていかないといけないと感じました。また、この大川小学校での辛い出来事を今後二度と起こさないためにも、とにかく避難するなどといった防災の知識を自分の心に置いておかなければと思いました。
・鈴木さんが何度も仰っていた「死んじゃってはダメなんです。」という言葉がとても印象に残りました。「何かが起こる可能性があるから・・・」ということを今を生きる私達は、徹底して考えなければいけないと思いました。
・今まで海から来るイメージしかなかった津波が、川をつたって来ること、建物や物が引き波で流されるだけでなく、川からの津波と海からの津波からできる渦で押し潰されること、津波の被害が想像以上に広範囲であったことがとても衝撃的でした。                                                    




【2日目】
●2021年9月17日(金)13:00~16:40    未来を紡ぐ編
 ~雄勝町で生まれた新しい故郷のカタチ

まず初めに、竹田CDより、本学の東日本大震災へとの取り組みと、雄勝についての説明の後、一般社団法人雄勝花物語 代表理事の徳水利枝さんにインタビュー形式で、雄勝ローズファクトリーガーデンの出来た経緯や、ガーデンへの想い、「通いながらつくる故郷」をキーワードに限界集落の新しい地域の可能性などについてお話しいただきました。
質疑応答の時間には、「つながりから見えてきたことは?」、「これからどのようにしていきたいという希望があるのか」、「ボランティアを受け入れる時に気を付けていることは?」などの質問が出ていました。
休憩をはさみ、ウズマキ眼鏡珈琲店店主の鈴木拓也さん(雄勝出身ではない)と、雄勝町渚泊推進協議会代表の阿部久良さん(雄勝出身)のお二人に登場していただき、それぞれが現在の取り組みを始めたきっかけや、現在の取り組み、そこに至るまでの心境の変化、雄勝に対する熱い想いなどについて、こちらもインタビュー形式でお話ししていただきました。
質疑応答の時間には、「お二人とも新しいことに挑戦していますが、あきらめそうになった時に頑張れた原動力を教えてほしい」「お二人のこれからの計画について」「雄勝町の魅力はどんなところか」などの質問が出ていました。
休憩を挟んで、1日目とは違う、3人一組になってブレイクアウトセッションを行い、感想を語りあった後、全員で出た意見を共有しました。

◎参加した学生の声
・今回のお話を聞いて、今まで自分の中になかった新しい観点がたくさん見つかりました。その中でも特に印象に残った言葉が、徳水さんの「通いながらのふるさと」という言葉でした。私は10歳まで転勤で様々な所に住んでいたからか、今住んでいるところにも愛着があまりなく、ふるさとや地元という言葉が昔から住んでいる人のための言葉のように思えて、身近に感じることが出来なかったので、とても救われた気持ちになりました。
・今回の2回目の講座を受けて、自身で行動する事の重要性を理解しました。お話してくださった方の中には、最初はまちづくりに興味が無かったとおっしゃってた方もいました。しかし、人と関わり行動する中で、心の変化が起き、さらに、実際に行動に移されていました。
考えるまでは出来ても、行動に移すことは少しハードルが高いと思います。だから、本当にすごいと感じました。
・沢山の貴重なお話を聞けて良かったです。どの人も最初は町おこしに興味がある人ではなかったのに、活動していく内に、考え方が変わってきました。活動することの影響力は大きいなと感じました。



参加人数:18名
※当初、石巻市とはオンラインでつなぎ、学生は大学に集まって対面で実施する予定だったので、参加者人数を制限して募集。その後、実施直前にオンラインでの開催に切り替えました。