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2021.10.20

龍谷経営人(びと)木村 圭汰さん

 経営学部で輝いている学生を紹介する龍谷経営人(びと)、今回は経営学部 1年生 木村 圭汰さん(大阪府出身)をご紹介します。
 毎日新聞にキャンパるというコーナーがあります。「学生記者がキャンパスのみならず、街へ、企業へと縦横無尽に取材。学生ならではの発見をリポートします。」(出典:毎日新聞社Webサイトより)同紙面で学生が書いた記事をとりあげているコーナーです。
 今回、この記事を見ていた読者から「『塩狩峠(三浦綾子著)』に興味を持っている学生がいて、文章がきれいであり共感する。記念館に展示したい。」といった旨の連絡を大学に寄せて頂いたことが、木村さんに話を聞くきっかけとなりました。
 どんな学生なのか、取材をさせて頂きました。



高校から読み続けた『塩狩峠』の感想がキャンパるに

 取材にきてくれた木村さんは落ち着きがあり口調も穏やかで優しそうな印象です。理由を説明し、お話を伺いました。新聞は以前から読んでおり、過去には毎日新聞に自分が読書好きであることを記事にしてくれたこともあったそうです。記者とはその時の縁もあり、同世代が日常の出来事などを記事にしているキャンパるのコーナーに興味を持っていた木村さんは、この塩狩峠について投稿してみようと、記者に相談したのだそうです。

本の楽しさに気づかせてくれた幼少期
 そんな木村さん、読書のきっかけをくれたのが祖母でした。小学校2、3年生の頃にプレゼントしてもらった本がきっかけだったそうです。文字を読み進めるのに苦労したが、内容は楽しめたとのこと。中学受験のため通った塾での国語の先生も木村さんを本好きにさせた一人であり、最初は怖い存在だったそうですが、熱い先生だったそうです。中学受験の国語は小説から抜粋されることが多く、冗談交じりに教えてくれる先生のお陰で国語が好きになり、さらに小説に興味を持つようになったそうです。

中高一貫校で学んだキリストの教えと文庫の出会い
 木村さんは中高とカトリック系の学校で、キリスト教について学んできました。ご自身はキリスト教を信仰している訳ではないのですが、学校で自己犠牲、無償の愛といったキリストの教えを学ぶにつれ、キリスト教の軸となる考え方は自然と身についたのだそうです。
 また高校時代に国語の先生から『「私」をつくる-近代小説の試み(岩波新書)』という文庫を頂いたのも、本をさらに魅力的にさせたそうです。それは小説に出てくる「私」を通した文章の読み方を講じる本だそうで、文章の違った読み方、より深く読む方法があるのだと気づかされたそうです。



課題図書で出会う『塩狩峠』
 『塩狩峠』とは高校での課題図書でに出合います。キリストの教えと、今までに会得してきた本の読み方を備えた木村さんは、それらが相まって塩狩峠は興味深く読み進められたそうです。実際、今回の毎日新聞の記事を見ると、木村さんが『塩狩峠』を読むたびに、違う視点で読み進められること、そしてその都度、自身の今までの経験と照らし合わせ感じた思いが書かれており、成長する木村さんの姿が、読み手を惹きつけます。

なぜ龍谷大学経営学部なのか
 ここまで聞いていると、文学部に入学するのが自然なようですが、なぜ龍谷大学経営学部を志願したのかを聞くと、「親のすすめもあり、実学である会計を勉強したかったですね。またキリスト教を知れたので仏教も勉強したい。これをかなえるのは龍谷大学の経営学部だけです。」と答えてもらいました。ある意味合理的です。

資格もとりながら、本も読み続けたい
 そのような木村さん、実は小学校から高校生までサッカーを続けており、実はスポーツもこなす文武両道です。「サッカーで忙しい日々でしたが、行き帰りの道中や休日の自宅で読書は続けました。」と話します。大学生になった今はサッカーは趣味程度で続けているそうですが、読書ももちろん続けていきたいとのことでした。

最後に
 龍大生にメッセージをと聞くと、「自分は1年生なので、何も…。」と言いつつも、実は『孤高の人』を題材にした文章をキャンパるに応募しているそうです。新たな木村さんの評論が近々読めるかもしれません。

                                  以上