2021.11.22
龍谷大学が、福知山市等との5者間協定に基づき、市民出資による公共施設でのオンサイトPPA事業に着手
【本件のポイント】
- 龍谷大学は、「地域公共人材・政策開発リサーチセンター(LORC)」において、地域貢献型の再生可能エネルギー実装に関する研究を実施
- 2019年1月に、エネルギー事業を基軸として地域の社会問題及び経済問題を解決することを目的とした産官学民5者間協定を福知山市等と締結
- 5者間協定の枠組みを活用し、市民出資を財源の一部としたオンサイトPPA事業(※1)(第三者所有モデル)に着手
【本件の概要】
龍谷大学は、2019年1月に、福知山市及び関係機関(京都北都信用金庫、たんたんエナジー株式会社、プラスソーシャルインベストメント株式会社)と連携し、「省エネ」、「再エネ」、「電力小売」といったエネルギー事業を基軸として地域の社会問題及び経済問題を解決することを目的とした「地域貢献型再生可能エネルギー事業の推進に関する協定」を締結しました。
龍谷大学地域公共人材・政策開発リサーチセンター(LORC)は、これまでに、地域貢献型メガソーラー(Ryukoku Solar Park)や社会的投資のエコシステムの開発等の実績をあげてきました。加えて、京都府北部エリアの再生可能エネルギーを核とした地域づくり施策を社会実装化することについて、2018年11月15日に福知山市長に提案しました。更に同年12月10日には、本学のメンバー(深尾昌峰政策学部教授、的場信敬政策学部教授)及びNPO法人気候ネットワーク等の環境系NPO・NGOメンバーの共同出資により、「たんたんエナジー株式会社」(地域電力会社)を福知山市内に設立しました。
今般、上記5者間協定の枠組みを活用し、市民出資を財源の一部としたオンサイトPPA事業※1(第三者所有モデル)に着手します。本事業は、LORCのこれまでの地域貢献型再生可能エネルギーの利活用に関する研究成果を地域に実装するものです。人材や資金の調達を含め福知山市内にある地域資源を最大限活用して事業化するとともに、本事業による利益を地域に還元することで、福知山市内の活性化や課題解決をLORCを含む5者間のマルチパートナーシップで推進してまいります。
※1 PPA(Power Purchase Agreement:電力供給契約)
PPA事業者は施設の屋根等に太陽光発電設備等を設置し、施設所有者は設置場所を貸すとともに、発電された電力を使用し、電気代をPPA事業者に支払います。PPA事業者は設置費用及び運用・管理費用を施設利用者の電気代で回収します。その中で、「オンサイトPPAモデル」とは、需要家の敷地内に発電設備を設置し、電力を供給するモデルになります。
協定5者とPPA事業における役割
設置個所と設備概要
施設 |
三段池総合体育館 |
福知山市武道館 |
学校給食センター |
合計 |
所在地 |
字猪崎377番地の1 |
字猪崎377番地の24 |
問屋町98番地 |
3か所 |
太陽光発電 パネル |
太陽光パネル 368枚 (内訳) メインアリーナ290枚 サブアリーナ 78枚 |
太陽光パネル 62枚
|
太陽光パネル 344枚
|
太陽光パネル 774枚 |
主な 設備 |
パワーコンディショナ、蓄電池(9.8kWh)、集電盤 |
パワーコンディショナ、蓄電池(4.0kWh)、集電盤、充放電設備(V2B) |
パワーコンディショナ、集電盤 |
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発電 能力 |
455W×368枚= 167.44kW |
455W×62枚= 28.21kW |
455W×344枚= 156.52kW |
352.17kW |
年間 発電量 |
約16万kWh/年の発電が可能。 (三段池公園総合体育館等三段池公園施設の年間消費電力量の約34%に相当。) |
約15万kWhの発電が可能。 (学校給食センターの年間消費電力量の約25%に相当。) |
約31万kWh |
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備考 |
〇総年間発電量31万kWhは、一般家庭の年間電気使用量(4,258kWh)の72軒分に相当。(環境省「家庭部門のCO2排出実態統計理調査」による。) 〇発電で賄えない電力についてはたんたんエナジーが再エネ100%の電力を供給。 |
設備設置等スケジュール
〇令和3年11月末 設置工事開始
〇令和4年1月 工事完了(予定)
その後、順次発電・電力供給開始
オンサイトPPA事業実施のための市民出資募集
たんたんエナジー発電合同会社(代表社員 たんたんエナジー株式会社)がプラスソーシャルインベストメント株式会社(代表取締役社長 野池雅人)に委託、市民出資を募集しオンサイトPPA事業に活用します。
問い合わせ先:LORC事務局 Tel 075-645-2312 Mail lorc@ad.ryukoku.ac.jp