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2021.11.26

稲わらの可能性を学ぶ―「しめ縄リースづくり」ワークショップ@くさつFarmers’ Market【社会共生実習】

 「社会共生実習(農福連携で地域をつなぐー「地域で誰もがいきいきと暮らせる共生社会に向けて」)」(担当教員:コミュニティマネジメント学科 坂本清彦)では11月14日(日)に草津川跡地公園de愛ひろばで開催されたくさつFarmers’ Marketにて、しめ縄リースづくりのワークショップをおこないました。


子供さんだけでなく、大人も楽しめるワークショップになりました。


 このプロジェクトでは、今年度、実習受け入れ先の農福連携事業に取り組む「おもや」さんにて農作業や農産物出荷、カフェのお手伝いなどの活動をおこなってきました。

 今回は「おもや」さんの田んぼで収穫された稲わらを使用してリースと十字の形をしたアクセサリーを作るワークショップを、おもやさんが参加するくさつFarmers’ Marketで開催し、訪れる方々には自由に飾りつけをして楽しんでもらいました。

 当日は天気にも恵まれ、Farmers’Marketに多くの家族連れが足を運び、ワークショップにも子どもから大人まで多くの方が途切れることなく参加してくださいました。中には「もう1個作りたい」と2個目を作製してくださる方もいるほど、興味を持ってくださる方が多く、充実したものとなりました。受講生たちもファーマーズマーケットのお客さんや他の出店者さんたちと交流することで楽しく活動しました。


このように稲わらリースに飾りつけをしてもらいました。


参加者の方々も自由な発想で楽しみながらリースに飾りつけをしていました。


 また、出店されていた方や、来てくださった方の中にはわらの使い方に詳しい方もおられ、その方から技術や知恵を教えていただくことができ、新たな収穫となりました。
現在では使用されることも少なくなったわらですが、昔は様々なことに使われており、環境にも優しく非常に可能性のある資源だということに気づくことができました。今後、こうした資源を有効活用するため、使い方を学ぶ機会も作っていければと思います。

 この企画は稲わらを使ったものづくりを通じてFarmers’ Marketの出店者さんやお客さんとの交流やコミュニケーションを目的として、受講生自ら企画を立案、準備しました。いろいろと試行錯誤を繰り返し、自ら考えて動くことによって当日のワークショップを開催にこぎつけました。

 たとえば、受講生たちが飾りつけに必要な毛糸を集めるためにポスターを作成したり、実際にリースを作製するなど事前準備に時間を掛けました。準備の中で自分たちに必要なものをについて考えた上で「おもや」さんからアドバイスをもらい、そして意見を交わし、企画の内容について何度も議論をしました。
 事前にしっかり準備していったことで、当日、受講生たちは参加してくださった方々にスムーズに作り方を見せることができました。


ワークショップ用の稲わらリースを準備する受講生たち



稲わらと毛糸を使った十字型の飾り


十字に組んだ稲わらに毛糸を巻き付けていきます。


 受講生たちは今回のワークショップ参加を通して、地域の方々やFarmers’ Marketの運営者の方々と交流し、人とのつながりの大切さ、あたたかさを肌で感じました。当日参加した受講生からは、
 
・思っていたよりも来てくださった方が多かった。来てくださった方と交流を通じて、龍谷大学の実習の一環であることや、社会学部でどんなことをしているのかを説明できた。参加者の1人に「楽しい思い出になる機会を作ってくれてありがとう」とお礼を言ってもらえた。親子連れの方も真剣に、しかし笑顔でワークショップに参加してくださって、こういった声を直接聞けることが実習の醍醐味だと感じた。」

・野菜の直売や料理の販売がFarmers’Marketのメインとなっている中、無料で子供でも楽しめるスペースを設けられたのは意義のあることだった。また、ワークショップ体験には参加しなくても、実習活動について話を聞かせてほしいという人も何人かおられて、実習活動の話を広める良い機会になった。

・ワークショップに、小さな子から大人の方まで、予想以上に様々な人が参加してくださった。「わらを使って、こんな素敵なことが出来るなんて初めて知りました」「龍谷大学さんも、いろいろな活動をされているのですね」といった声をいただき、自分たちの実習の魅力を再発見することができた。「おもや」さんのブースでも、普段の実習で何度か一緒に作業をしたことのある利用者さんが、生き生きと働かれていました。人と人とのつながりが広がる、素晴らしいイベントに参加させて頂き、とても良い経験になった。

・今回のワークショップで地域の人との交流で生まれるあたたかさを感じることができた。老若男女かかわらずいろいろな人が興味を持って下さって自分自身楽しい時間を過ごせた。隣の出店者の方も「良い取り組みですね」と声をかけてくださり、人と人が尊重しあい、認めあっている様子を知る良い機会となった。

・当日、Farmers’ Marketには様々なブースがあり地域の人たちで賑わっていた。ワークショップには多くの人が参加してくださり、地域の人々と時間を共有することができ、有意義な時間を過ごすことができた。くさつFarmers’ Marketは、地域の農家さんや店舗などの協力とコミュニティによって成り立っており、それらを現場の中から学ぶことのできる良い機会になった。

といった感想が出されました。


 今回は、自主的な企画立案と準備を通じて受講生自身の自主性も養われました。その中で得た、地域の人々の声を直接聞けることや実際に企画を通じて人々とつながりが持つという経験は普段の授業だけでは決して得られない貴重なもので、社会共生実習の最大の魅力です。


【関連リンク】
NPO縁活・おもや:https://enkatsu.or.jp/
くさつFarmer’s Market:https://kst-farmersmarket.amebaownd.com/


子どもたちにていねいに作り方を教える受講生