Need Help?

News

ニュース

2021.12.01

世界エイズデーに係る啓発物(ポスター)の受渡式を開催【法学部】

2021年11月29日(月)、龍谷大学深草キャンパス(和顔館)にて、法学部学生有志が作成した、京都市が実施する世界エイズデー啓発キャンペーンに係る啓発物(ポスター)の受渡式を開催しました。
受渡式では法学部学生有志から啓発物(ポスター)の作成にあたって苦労した点などを説明、京都市保健福祉局今崎氏、古川原法学部教授および本多法学部長から講評と学生への応援メッセージをいただいた後、写真撮影を行いました。

今回のポスター作成に至るきっかけは、京都市から本学に12月1日の「世界エイズデー」に合わせ、市民一人ひとりにエイズに関する正しい知識・理解を深めていただくとともに、エイズのまん延防止及び患者・感染者に対する差別・偏見の解消を図ることを目的とした、啓発方法の検討および啓発物の原案の作成についての依頼があり、法学部学生有志の協力のもと実現したものです。

なお、作成した啓発ポスターは3種類です。

1)地下鉄等掲載用ポスター【サイズ:縦280mm×横515mm】
公共交通機関を利用する方に,HIVやエイズについて考えていいただく機会となるよう,ポスターを作成しました。
地下鉄東西線及び烏丸線に12月1日から12月31日まで掲示されます。


2)配布用ポスター【サイズ:A5】
当該ポスターは,「感染が心配で,誰かに相談しづらい時でも相談先を入手できるようなポスターを作成したい」との思いから,多くの人に見ていただける学校や施設の個室トイレ等に掲示する目的で作成しました。


配布用ポスターは龍谷大学法学部教務課の窓口に設置しています。どなたでもご自由にお持ち帰りいただくことが可能です。関連リンクのURLからダウンロードしていただくことも可能です。(A5サイズでの印刷を推奨します。)

3)ミニノート【サイズ:A6】
ミニノートは,HIVやエイズについて多くの人に知っていただきたいとの思いから、裏面にクロスワードを作成しました。



■丸毛稔貴さん(法学部3回生)のコメント
まずはAIDSの啓発の広告物の作成をさせて頂いたことに感謝いたします。
今回の啓発物の作成においては、困っている人とあまり知らない人に対象を二分しました。特にHIVに感染したかもと不安になっている人の中には、困っているということ自体知られたくないと考えて誰かに相談できなかったり、広告物を見ないようにしてしまったりと、自分で自分を苦しめてしまう行動に出てしまうこともあるのではないかと考え、人目がなく、ゆっくり見られる場所、掲載内容を考えました。
また、少しでも多くの方に見ていただき、HIVやAIDSのことを知ってもらいたいとの思いから、チャートを用いた広告や、クロスワードを使ったミニノートも提案しました。クロスワードは、手元でゆっくり見ることができるため、多くの情報が伝えられるように、そして偏見が少しでもなくなるように、用いる情報を選別しました。
時には、どのような情報を伝えるべきか、どうしたら少しでも見てくれるのかなどが分からなくなることもありました。また、啓発内容や掲載場所など様々な制限があり、思うように進められず苦労することもありました。それでも、どんな表現が良いのか、どのような情報を欲しているのかを当事者の目線で考え、学外に啓発するということ自体なかなかできることではありません。また、京都市の方と連携して啓発するという大変貴重な経験をさせていただけたと感じています。
AIDSを発症してしまうと、現在でも完治させることはできませんが、ウイルスの量などを薬で抑えることにより、通常の生活を送ることもできます。今回の啓発物で、少しでも多くの人がHIVやAIDSのことを知ってもらい、差別や偏見を減らすとともに、気軽に相談できる環境づくりの一助になれば幸いです。


■北 詩帆さん(法学部2回生)のコメント
先輩方に誘っていただき、AIDSの啓発の広告物の作成に参加しました。先輩方の誘いが無ければ、この企画について知ることも、AIDSについて深く考えることもなかったと思うと、良い縁に恵まれたと思っています。
AIDSの啓発の広告物の作成において、どのようなもの・場所ならば人々の目にとまり、記憶に留まるかを考えました。目に入ると忘れられないインパクトのあるものが良いのか、それとも考えさせるようなものの方が、人の記憶に残りやすいのか。HIVに感染してはいないかと不安に思っている人に必要な情報を与えるために最も有効な手段は何か。夏休み中も時間を作って、先輩方と意見を出し合い制作にあたり、AIDSに関しての知識も深めていきました。また、制作していく中で、啓発内容や掲載場所にも制限があることを知りました。そのことによって、制作が振り出しに戻ってしまうこともありましたが、この企画に参加したからこそ知ることの出来たものでもあります。
 広告やミニノートという実際に出来上がったものを手にして、自分はとてつもない経験をしたのでは無いかと、恥ずかしながらその時になって実感しました。京都市の方と共有して作成し、公共の場において啓発すると言う活動はなかなか無いことだと改めて認識したのです。出来上がったものはどれも簡潔でありながらも、先輩方と様々な案を出し合った工夫が見られるものになっていると思います。AIDSに関して悩みを抱えている人にも、そもそも関心を持っていない人にも、多くの人々の目にとまり一考する為の助けになってくれると嬉しいです。
 今回は、このような貴重な経験をさせていただき大変感謝しています。


■鉄矢愛雛さん(法学部3回生)のコメント
啓発物作成のお話を頂いてから、まず、エイズとは何かという基本的なことや検査状況などの現状を学びました。エイズについては、中高の授業でも学んだことでしたが、啓発の観点から考えたことはなかったので、それ自体がとても貴重な経験になりました。今回は、エイズに関心を持ってもらうこと、相談件数や検査件数の増加を目標に制作を進めました。これをもとに、ポスターは、関心を持ってもらうために簡単なチャートを載せた地下鉄掲示分と、安心して相談できるように相談窓口についての情報を載せたトイレ掲示分の二種類を制作し、配布型のミニノートにはエイズについて知ってもらいたい言葉を使ったクロスワードを掲載しました。どの制作物もどんなデザインにするかについてはとても悩みましたし、特にトイレに貼るポスターについては、より安心感のあるデザインにするために色や文字を工夫することが困難でもあり、楽しくもありました。
完成した制作物を京都市の方から見させて頂いたときは、完成したこと自体に感動しましたし、これから多くの方に見て頂けるという期待がより高まりました。今後、この制作物を通して、エイズに関心を持っていただき、さらに現在不安に思っている方に正しい情報を届けることができればと思います。12月1日のエイズデーに合わせての啓発ではありますが、これに限られることなく、この啓発物がより多くの方に届けばと思いますし、私自身も今後、身近な人から発信していきたいと思います。
京都府の方にはこのような貴重な機会を頂き、ありがとうございました。


■竹田峻也さん(法学部3回生)のコメント
まず啓発物の原案を作成したのみにも関わらず、受渡式を開催していただきありがとうございます。このような形にて学内で掲示されること、そして学外で掲載されることは大変光栄です。
今回の啓発物の作成に関し、ゼミや他の課外活動で触れる啓発物とは違い、学外に発信・掲載することで、啓発基準や掲載場所に配慮する必要があり、苦労した部分も多々ありました。また京都市保健福祉局の方と連携し、やり取りを行いつつ進めていくことは非常に難しい反面、有意義な経験をさせていただいたと感謝しています。約3ヶ月にわたり携わった経験は、形では変えることができない貴重な作品となりました。
今回の啓発がAIDSやHIVを考えるきっかけとなり、さらに多くの方々に正しい理解を深めていただく良い機会となれば嬉しく思います。




【関連リンク】京都市世界エイズデー啓発キャンペーンの実施について
https://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/page/0000291746.html