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2022.02.14

REC設立30周年記念事業 2021年度第6回REC BIZ-NET研究会「排水処理方法の最先端技術 微生物燃料電池 と 液中プラズマ」を開催【REC滋賀】

 本学先端理工学部環境生態工学課程では、排水処理技術の研究が精力的に行われています。今日、SDGsという概念が提言されていますが、これらの技術は、近い将来SDGsに関連したビジネス、事業にも貢献する可能性を持っています。
第 6 回REC BIZ-NET 研究会では、先端理工学部環境生態工学課程 岸本教授と浅野講師から排水処理の先端技術として、「微生物燃料電池」と「液中プラズマ」の2つの研究について、講演いたします。
本研究会を通じて、様々な分野にわたる最先端のシーズに触れていただく機会を提供することにより、広く技術開発に対する興味を⾼め、今後の共同研究や連携事業の可能性を探ります。

【配信期間】2022年3月  3日(木)13:00~15:00     <ライブ配信>
      2022年3月11日(金)~ 2022年3月24日(木)  <オンデマンド配信>
【開催方法】オンライン開催(ライブ配信+オンデマンド配信 )
【申込方法】下記、参加申込サイトから申込みください。
【参  加  費】無料
【参加申込について】 ライブ配信締切日    :2022年  2月24日(木)
            オンデマンド配信締切日:2022年  3月22日(火)

・こちらのサイト(https://event.rec.seta.ryukoku.ac.jp/biz-net-202106/ )からお申し込みください。

【お問い合わせ先】 REC滋賀 籔田(077-543-7743) E-mail :rec@ad.ryukoku.ac.jp

2022年  3月3日(木) <ライブ配信日> スケジュール
1「微生物燃料電池」(13:05~14:00)
 龍谷大学先端理工学部  環境生態工学課程 教授 岸本 直之


先端理工学部 環境生態工学課程 教授 岸本 直之


「パイロットプラント」

下水に代表される有機性排水処理の分野では活性汚泥法が広く用いられています。しかし、活性汚泥法は、汚泥に空気を供給する必要があり(曝気)、その動力として多量の電力を消費します。例えば、下水処理場の曝気のための電力消費量は日本全体の総電力消費量の約0.4%を占めており、地球温暖化防止の観点から省エネルギー型プロセスへの移行の必要性は論を待ちません。

 岸本研究室の研究テーマの一つとして「微生物燃料電池」があります。微生物燃料電池は、有機汚濁物質を電子供与体として、曝気をしない嫌気性の条件下で、嫌気微生物分解する過程で生じる電子を、反応器に設置した電極により回収して外部回路に取り出すシステムです。嫌気反応を利用するため曝気動力が不要であり、かつ、「外部回路に電子を取り出す=発電するシステム」であることから、有機汚濁物質を処理しつつ新たな電力を生み出すことができる省エネルギー・創エネルギー型の排水処理装置として注目を集めています。本BIZ-NET研究会では、微生物燃料電池のしくみやその効果・課題を紹介します。

2「液中プラズマとTiO2(二酸化チタン)を併用した水処理技術」(14:05~15:00) 
 龍谷大学先端理工学部  環境生態工学課程  講師 浅野 昌弘


先端理工学部 環境生態工学課程 講師 浅野 昌弘


「液中プラズマ-二酸化チタン併用水処理装置」

 排水に含まれる難分解性有機物の分解に際しては、オゾンや活性炭等の物理化学的な排水処理の手法が一般的に有効と考えられています。一方で、これらの物理化学的手法による除去が困難な超難分解性有機物の存在が、近年の研究において報告されています。
 浅野研究室では、排水に含まれる超難分解性有機物の分解を可能とする新しい水処理技術の開発等を行っています。
 本BIZ-NET研究会では、排水に含まれる超難分解性有機物の1つであるPFOS(パーフルオロオクタンスルホン酸)等有機フッ素化合物を液中プラズマとTiO2(二酸化チタン)を担持した多孔質フィルタを併用しての分解、また当該物質の分解により生じたフッ化物イオンの回収を視野に入れた新たな水処理技術について紹介します。