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2022.02.07

FDフォーラム「データサイエンス・AI 教育の展開」を開催しました

龍谷大学FDフォーラムは、毎年度、高等教育政策の動向や本学における教育改革状況等を踏まえながら、テーマを設定して開催しています。17回目を迎える今回は、「データサイエンス・AI 教育の展開」をテーマに開催いたしました。
近年、社会の変化、特にSociety5.0に向けて、データサイエンスに関する知識・技能が社会人として必要とされるようになり、すでに専門教育としてのデータサイエンス教育を行う学部を設置し、データサイエンティストの育成に取り組まれている大学があります。また、従来の学部教育において、データサイエンスを教育プログラムの中に取り入れられている大学もあります。先行してデータサイエンス教育を展開しておられる武蔵野大学データサイエンス学部の上林先生、兵庫県立大学社会情報科学部の笹嶋先生、関西学院大学経営戦略研究科の羽室先生 をお招きして、成果や課題等を参加者の皆様と共有し、大学教育としてどのようなデータサイエンス教育を目指していくのか、具体的な教育プログラム(到達目標、設置科目とその内容)について、情報交換を行い、議論しました。
武蔵野大学データサイエンス学部の上林先生からは、データサイエンス学部の教育の例として、新入生は、1年間で大学4年間の圧縮体験をすることをご紹介いただきました。自分の漠然としていた関心事を、研究テーマ化して、夢中で取り組み、成果をまとめ、企業の方々に発表して、評価してもらい、外部のコンペにも参加していることも紹介いただきました。
兵庫県立大学社会情報科学部の笹嶋先生からは、あるスキル(知識)を身に着けたらこういう活躍ができる。といったように、職業のイメージを具体的にできることなど、実践的教育を実施するため、企業と連携する理由が紹介されました。また、スーパーでのPBL演習の例が紹介され、学生の予測する課題と現場の課題の違いがあげられ、実データを活用した教育の課題も紹介いただきました。
関西学院大学経営戦略研究科の羽室先生からは、データサイエンス教育に対する基本的な考え方が紹介され、現場から見たデータを分析することが求められ、情報側の人間と現場の人間がお互いに歩み寄ること、もしくは、それら二者を結びつけるブリッジ人材(データサイエンティスト)の育成が急務であることをご説明いただきました。
学内外から多くのお申込みをいただき、当日は129名が参加されました。実際にデータサイエンス科目を担当されている方も参加され、講師に対しての質問も寄せられ、活発な意見交換がなされました。終了後に実施したアンケートでは「データサイエンス教育を、どう具体的に進めておられるのか、実際の学生の動きを含めて知ることができました。」「現場との連携が重要であることが良く認識できました。」といった感想が寄せられました。引き続き、データサイエンス・AI 教育の展開について検討を進めていきます。