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2022.02.14

龍谷経営人(びと)、経営研究科2年生 王 萌(オウ メイ)さん

 経営学部で輝いている学生を紹介する龍谷経営人(びと)、今回は経営学研究科2年生 王 萌さん(中国出身)をご紹介します。王さんは龍谷大学経営学研究科をこの3月に修了予定で、今年の4月から株式会社ウェザーニューズで働かれることになります。
 ウェザーニューズといえば、日経NEEDS業界解説レポート(2021/12/20付)において次のように紹介されています。「1995年に民間による一般向け気象予報が解禁された。気象予報は気象予報業務許可者として気象庁から認定を受けた事業者が行い、許可を受けたものは約60社に達する。しかし、この中には個人、放送局なども含まれており、気象予報を本業としてエンドユーザーにサービスを提供しているのは、財団法人の日本気象協会を除けば、ウェザーニューズが最も大きな存在感を示している。」今や気象予報は我々の生活に欠かせないライフラインであり、同社はそれを担っています。同時に大学生の憧れの就職先です。
 王さんはどのような大学生活を送り、そんなウェザーニューズに就職することができたのかをご紹介していきます。

少しでも実力を伸ばしたいと頑張った高校時代
 王さんの人となりを知りたくて、高校時代から振り返ってもらいました。聞くと、中国の高校生は一般的に普通高等学校招生全国統一考試(以下、高考)においていかに高得点を取るかを考えており、王さんもその一人で、シンプルに勉強一筋であったと言います。中国での大学受験はこの点数でほぼ決まるだけに競争は熾烈なのだそうです。さらに、王さんの出身地山東省は毎年合格ラインの点数が高く、大学入学の競争が最も激しい省の一つなのです。

実は退学も考えていた中国での大学生活
 高考で自分の得点が大連外国語大学の合格ラインに入り、大連外国語大学の日本語学院に進学しました。「特に日本に興味があった訳ではなかったので、勉強がおぼつかず大学を退学して、違う大学に進学することばかりを考えていました。」勉強が手につかなくなった王さんはそのように考えたそうですが、他大学進学となるとまたしても過酷な受験生活が待ち受ける上に、その選択肢はなかったようです。
 そんな王さんに転機があったのは同じ寮の友達との出会いでした。「寮の友達は日本語が好きで、大学にいる日本人留学生と上手く付き合い、語学力を伸ばしていたのをみて、一緒に行動させてもらうことにしました。すると、会話のチャンスが増えて日本語に興味を持てるようになりました。」

夏のプログラムで出会ったチームワーク
 そして、王さんが大学3年生の夏に、大連外国語大学と龍谷大学の経営学部が締結している交換協定プログラムによる科目「現代中国のビジネス」を、龍谷大学から来た学生達と一緒に学ぶことになります。その時に経営学部の学生たちのチームワークで素晴らしいパワーポイントを作成したことが、王さんにとってとても印象的であり、「八つの人間特性(責任感、ストレスコントロール、論理性、主体性、共感性、誠実性、協調性、柔軟性)を使いこなし、シナジーを起こし、創造的なチームパフォーマンスを向上させる」条件を実践的な活動を通じて学ぶことに興味を持ちます。

自分を試すことに喜びがあった留学時代
 王さんは、先の協定に基づき龍谷大学経営学研究科へ進学します。留学してよかった面、悪かった面を聞くと、日本への留学は新しい環境で生活することや学ぶことが楽しみだったそうです。研究科は経営学の基礎が身についたことを前提に進められるので、慣れない日本語でひたすら文献を読み、ゼミで発表することを繰り返すのですが、それがとても大変だったと王さん。「チームワークではワークデザインが設定されており、タスクの流れを覚えなければなりません。もちろんこれ自体は手法ですので、本題である経営に関する内容をまとめないといけません。そのため、かなりの時間をゼミに費やしました。日本人の学生に負けたくないという一心で、ワークの量や個別会議をたくさんこなしました。」もちろんゼミが終われば仲間同士とても仲良しだとのことですが、王さんは勉強が苦しかったけども、同時にそれが喜びであったと振り返ります。



「世界 78 億人の情報交信台」を目指すウェザーニューズへ憧れを

 そして、修士2年生の夏になると就職活動がはじまり、ウェザーニューズのアプリを使っていて、人々の日々を支える気象予報に関連する仕事に憧れを持つようになり、ウェザーニューズへエントリーをすると2021年の夏に筆記試験と面接があり、エキスパート職として採用されることに。
 今は同社でアルバイトされているのだそうです。「今させてもらっている仕事は、交通事業者の担当者に対し、気象情報を基にした業務支援情報を提供しています。例えば霧や雷の悪天発生を事前に予測し、飛行機遅延のリスクを回避する対策提案などの価値が発揮されています。将来はウェザーニューズで気象情報のみではなく、交通気象・環境気象のグロバール展開や気候変動に対応した新規事業を展開するように、さらに継続可能な社会への貢献を目指して、新奇性のある創造的なサービスを生みだすような人材になりたいです。」と抱負を語ってくれました。

最後に
 龍大生にアドバイスをもらえないか聞くと、「やりたいことを見つけて、全力をつくしてください。」とのこと。ごもっともですが、それが難しい。ですが、王さんが言うと簡単そうに聞こえるのが不思議です。

 王さんいかがでしたか。頑張り屋の一面がよく見えたのではないでしょうか。研究科で学んだチームワークの手法との出会いは彼女を大きく成長させたようです。憧れのウェザーニューズでの今後の活躍が楽しみです。

                                  以上