経営学部の「教育理念・目的」と「3つの方針」
経営学部の教育理念・目的
建学の精神に基づいて、経営学の理論を修得させることに加えて、実践的かつ実学的素養を身につけさせることを教育理念とする。また、激しい時代の変化に対応でき、社会から信頼される経営人を育成することを目的とする。
学位授与の方針[学士(経営学)]
経営学部では、コース(モデル)制を導入している。各々のコース(モデル)には卒業要件の科目と単位数を設定するとともに、教育課程を体系化させ、経営学部が掲げる5つの「最低到達目標」を達成し、変化の激しい時代に対応できる能力(課題発見・解決能力)を修得した学生に学士(経営学)の学位を授与する。
経営学部の「教育理念・目的」を達成するために、すべての学生一人ひとりに必要と考えられる培うべき基本的な資質、学位授与に必要とされる単位数および単位認定の方法を次に掲げる。
学生に保証する基本的な資質
建学の精神
- 仏教、ことに浄土真宗に根ざす建学の精神の意味を深く理解している。
- 建学の精神に基づいて、豊かな人間性と高い倫理観をそなえ、社会的責務に対する自覚を持っている。
知識・理解
- 建学の精神を理解し、社会人として通用する素養と倫理観を身につけている。
- 広く国際感覚を持っている。
- 幅広い学問領域について基礎的な知識を持ち、それぞれの領域が持つ見方について説明することができる。
- 幅広く社会全体を見渡す視野を持ち、現代社会において何が問題であるかを認識することができる。
思考・判断
- 幅広い分野の知識・理解をもとに、論理的思考力を培い、現代社会が問いかける問題に対して、多角的に思考・判断することができる。
- 学修した専門領域での知識を切り口に現代企業の特徴を説明することができる。
- 学修した専門領域での知識を基にして、直面する経営の問題を判断することができる。
興味・関心
- 現代社会と企業が抱える課題に興味・関心を持っている。
- 人間とそれをとりまく環境について、探究心を持って具体的な課題設定ができる。
- 言語の学修を通じて、世界の多様性に関心を寄せ、異文化を受容できる。
態度
- 自律的に学習し続ける態度を身につけている。
- 多様な価値観を認め、学びを通じて自己の認識を広げ、感性を磨くことができる。
- 他者との交流や異なる価値の受容を通じて、とらわれがちな見方を解放し、他者との協働により自己を客観視することができる。
技能・表現
- 語学力を身につけ、基本的なコミュニケーションができる。
- 知的情報の受信、選択、分析、発信を基本とするコミュニケーション能力の基礎を身につけている。
- 自分の考えを文章に表現し、それを発表し討議することができる。
- 基本的な財務諸表類を読み、会社の概要を説明することができる。
学位授与に必要とされる単位数及び卒業認定の方法
- 学部に4年以上在学し、所定の科目を履修しその単位を修得した者に対し、学長は教授会の議を経て卒業を認定する。ただし、所定の科目を特別に優秀な成績で修得したと教授会が認めた者については、3年以上の在学で卒業を認定することができる。その取扱いについては、別にこれを定める。
- 卒業認定を受けるためには、所定の125単位以上の単位数を必要とする。
- 学部共通コース所属学生は、所属コースの修了条件を満たすこと。
教育課程編成・実施の方針
経営学部の「教育理念・目的」「学位授与方針」に明示したすべての学生に必要な基本的な資質が獲得できるよう、教養教育科目及び専攻科目から構成される、体系的かつ系統的な教育課程を編成・展開する。また、学生一人ひとりが有する学修目標に柔軟に対応できるように学習環境・支援体制を整備する。
- 「仏教の思想」科目として、「仏教の思想A・B」(各2単位)合計4単位を、1年次配当(第1・第2セメスター配当)で全学必修科目として展開する。
- 教養科目として、人文科学系科目・社会科学系科目・自然科学系科目の3系列とスポーツ科学系科目に属する科目を幅広く開設し、幅広い教養を身につける基本とする。
- 教養科目には基幹科目を設け、基幹科目のうち、人文科学系・社会科学系・自然科学系の各分野からそれぞれ2単位以上を選択必修科目として展開する。
- 言語科目として、英語および英語以外の複数の外国語科目を開設する。留学生にはこれらに代わる日本語科目を開設する。
- 専攻科目を1年次から配置して、基礎から専門科目へと段階的・系統的に科目を配置し、体系的なカリキュラムを展開する。
- 具体的には、1年次の第1セメスターで専攻基礎科目群必修科目として「情報リテラシー」、「現代のビジネス」、「簿記入門」、「経営と情報」を開講する。
- 経営学や会計学に対する知的好奇心や関心を持てるように、1年次に必修科目として「情報リテラシー」、「現代のビジネス」、「簿記入門」、「経営と情報」、「現代の企業会計」を開講する。
- 専攻科目を履修する準備段階として、専攻基礎科目群選択必修科目として「現代企業の成り立ち」、「現代社会と企業」、「経営とコンピュータ利用」、「マーケティングの基礎」、「企業の国際化」、「企業経営の管理」、「日本と世界の経済」、「初級商業簿記」の8科目を1年次に配置するとともに、基礎演習・演習・応用演習と組み合わせて開講する。
- 学生の将来の進路を想定して、経営コースと会計コースの2コース制をとっている。さらに、経営コースでは、3つのモデル、「組織をリードするモデル」、「市場と情報を活用するモデル」、「世界へ羽ばたくモデル」を設置し、各々のモデルにおいて専攻科目のモデル必修科目、モデル選択必修科目、モデル選択科目を系統的に編成する。
- 経営コースでは、理論教育だけでなく、ビジネスの現場で学ぶ実習教育を重視し、4つのプログラム科目を展開する。
- 学生の習熟度に応じて勉学に興味・関心をもたせるため、1年生から4年生まで通して、少人数・双方向の演習を開講している。すなわち「フレッシャーズゼミ」(1年次第1セメスター)、「基礎演習」(1年次第2セメスター~2年次第3セメスター)、「演習」(2年次第4セメスター~4年次第8セメスター)、「応用演習」(3年次第6セメスター)を配置している。
- 学生の興味・関心に沿った学修をより深く行わせるため、コース制(経営コース<3つのモデル>、会計コース)を敷く。各コース(モデル)で学修する内容は、各コース(モデル)の設置趣旨に合わせて科目を系統的に編成する。
- 大学で学ぶことの意味を考え、ディスカッションの仕方やレポートの書き方などの基本的な技術を身につけるために、1年次の第1セメスターに「フレッシャーズゼミ」を開講する。
- ワープロ、表計算など、プレゼンテーションの基本的スキルを身につけるために、1年次に必修科目として「情報リテラシー」を開講する。
経営学部では、学部独自のFD活動として、経営学部全教員で分担執筆した「フレッシャーズ・スタディ・ガイド」を、1年次の副読本として作成し、昭和59年度から数度の改定を経て「フレッシャーズゼミ」で活用している。また、各教員の特色ある授業方法の事例報告を定期的に行い、学部教務委員全員がFD委員を兼務し、学部FD委員会を構成し、月2回定期的に開かれる学部教務委員会では授業改善施策の検討を継続的に行っている。
なお、学部共通コースの「学生に保証する基本的な資質」、「コース修了に必要とされる単位数及びコース修了認定の方法」及び「教育課程編成・実施の方針」については、以下のとおりとします。
国際関係コース
学生に保証する基本的な資質
知識・理解
- 自らの問題意識に応じて、世界の国・地域に関する幅広い知識を身につける。
思考・判断
- 日本と日本以外の国・地域との国情の違いを理解する。
- 違いをもたらした原因について考察し、平和共存の道について考えることができる。
- 国際社会の一員として、日本の果たすべき役割について、自分なりの考えを持つことができる。
興味・関心
- 異なる価値観・異なる文化的背景を持つ人々とその社会について、興味を持つ。
- 異文化を積極的に理解しようとする意欲を持つ。
態度
- 異なる価値観・異なる文化的背景を持つ人々とその社会について、彼我の違いを尊重することができる。
技能・表現
- 外国語によるコミュニケーション能力を一定程度身につける。
コース修了に必要とされる単位数及びコース修了認定の方法
- 所定の科目を履修しその単位を修得した者に対し、国際関係コース運営委員会が修了を認定する。
- 修了認定を受けるためには、所定の44単位以上の単位数を必要とする。
教育課程編成・実施の方針
- 世界の国・地域について学ぶ上で基礎的な知識を身につけるため、必修科目として「国際関係論Ⅰ」と「地域研究入門」を開講する。
- 世界の国・地域に対する社会科学的アプローチを身につけるため、経済・経営・法・政策学部からの提供科目(選択科目B群)を開講する。
- 4年間の学修のまとめとして「卒業研究」を位置づける。
- 世界の各地域に対する関心を深め、異文化を尊重する心を育てるため、地域研究科目(主として選択科目A群)を開講する。
- 外国語によるコミュニケーション能力を養うために「コース指定外国語」を選択必修科目として開講する。
英語コミュニケーションコース
学生に保証する基本的な資質
知識・理解
- 英語圏の言語や文化の理解をもとに、国際的視野を備えている。
思考・判断
- 異なる文化や価値観を理解した上で意見交換できる柔軟な思考力を身につけている。
興味・関心
- 英語および異文化に対する興味・関心を持っている。
- 異なる文化や価値観を理解しようとする探究心を持っている。
態度
- 自ら目標を定め、その実現に向けて自律的に学習することができる。
- 仲間と協調して学び、働く能力を身につけている。
- 積極的に英語を用いてコミュニケーションを図る姿勢を身につけている。
技能・表現
- 英語圏での日常生活に支障のない英語の4技能(読む・聞く・話す・書く)を身につけている。
コース修了に必要とされる単位数及びコース修了認定の方法
- 所定の科目を履修しその単位を修得した者に対し、英語コミュニケーションコース運営委員会が修了を認定する。
- 修了認定を受けるためには、所定の48単位以上の単位数を必要とする。
教育課程編成・実施の方針
- 言語としての英語の知識だけではなく、文化的背景も学習できるような科目を配置する。
- 幅広い視野から考え、判断できるよう、異文化理解の科目を配置する。
- 学生の興味や関心を伸ばすことができるよう、スキルとコンテンツに関する多様な科目を配置する。
- コミュニケーションを重視した少人数での対話・対面科目を配置する。
- 基本的な英語力を習得するために、週5回、スピーキングとリスニングを中心に必修科目を配置し、他にも選択科目を配置する。
スポーツサイエンスコース
学生に保証する基本的な資質
知識・理解
- 現代社会におけるスポーツ領域において提起される諸問題について、的確に評価・分析し対応するために、経済・経営・法・政策学等の社会諸科学の基礎とスポーツ科学の基礎から応用にいたる知識や方法論とをあわせた複合的な視点を身につけている。
思考・判断
- 学び、身につけた人文・社会系および自然科学系のスポーツ科学に関する知識や実践力と関連諸科学の知識を基に、主体的に創造力をもってスポーツ諸事象における課題について思考し、判断することができる。
興味・関心
- 現代社会におけるスポーツ諸事象について学際的・多面的視点(文化的、歴史的、政策的、経済的、あるいは健康科学や競技力などの視点)から興味を持ち、探求しようとする意欲を持っている。
態度
- スポーツ諸事象を社会生活や人間との関係から客観的に多角的に評価、分析し、課題を解決しようとする姿勢をもち、スポーツ科学を(生活の中で)応用することができる。
技能・表現
- 健康・スポーツに関する諸課題について、自らの見解をまとめ、発表し、討論し、文書を構成することができる。
- スポーツクラブなどのスポーツ組織において求められているマネジメント能力を身につけている。
- 健康づくりや競技力向上のための指導者に求められる基礎的能力を身につけている。
- 測定機器の操作方法及び得られた情報を活用するための基礎的知識と応用力を修得している。
- コンピュータ操作による情報の分析、情報提示のための基礎的スキルを身につけている。
コース修了に必要とされる単位数及びコース修了認定の方法
- 所定の科目を履修しその単位を修得した者に対し、スポーツサイエンスコース運営委員会が修了を認定する。
- 修了認定を受けるためには、所定の40単位以上の単位数を必要とする。
教育課程編成・実施の方針
- スポーツサイエンスコース開設科目は、2年次第4セメスターから配置し、基礎から応用へと体系性をもったカリキュラムを編成する。
- 開設科目は、基礎知識修得に主眼をおいた選択必修科目と、基礎から応用へと学ぶための選択科目によって構成する。
- 基礎知識を身につけさせるための選択必修科目は、第4セメスターに人文・社会系2科目及び自然科学系3科目(各2単位)と演習(4単位)を組み合わせて開講する(修得単位数10単位以上)。なお、選択必修科目の履修においては、人文・社会系及び自然科学系のスポーツ科学からそれぞれ2単位以上修得させることにする。
- 選択科目(修得単位数30単位以上)は、基礎知識に加え応用力を身につけるために、また多様な観点での学びや体系性を考慮し、第5及び第6セメスターを中心に開講する。履修モデルとして『競技力向上』『スポーツビジネス』『健康・体力科学』を視点にした体系的な履修も提示する。また、課題探求や課題解決、学びの集大成を図ることを目的に卒業研究を含む演習を開講する(第6・第7セメスター及びサマーセッションでの開講)。
- なお、選択科目では、測定機器の操作や得られた情報を応用するための知識を身につけるための実習を含む科目、企業現場での実地研修を行なうインターンシップ実習、情報処理による客観的評価や情報提示のスキルを身につけるためのスポーツ統計学を開講する。
- スポーツサイエンスコース開設科目は、資格取得(健康運動実践指導者・トレーニング指導者・アシスタントマネジャー)との関連での編成も行う。
環境サイエンスコース
学生に保証する基本的な資質
知識・理解
- 環境問題発生のメカニズムを文献と現場から理解し、それを解決するための環境学に関する知識を身につけている。
思考・判断
- 環境問題解決のために主体的に行動でき、社会の持続可能な発展のための解決に向け思考することができる。
興味・関心
- 自然の変化や人類に対する影響について関心を持っている。
態度
- 自然と社会の持続可能性に向け、世代間のバランスや公平性を重視することができる。
技能・表現
- 自然、社会、人文に関する幅広い知識を身につけている。
コース修了に必要とされる単位数及びコース修了認定の方法
- 所定の科目を履修しその単位を修得した者に対し、環境サイエンスコース運営委員会が修了を認定する。
- 修了認定を受けるためには、所定の48単位以上の単位数を必要とする。
教育課程編成・実施の方針
- 環境問題に関する基礎的知識を身につけさせるため、第4セメスターから、必修科目の「環境学」および人文・社会科学系と自然科学系科目からなる選択必修科目を開講する。
- 自然や社会に対する観察力と情報処理能力を身につけさせるため、「環境フィールドワーク」および「コンピュータシステム論」を開講する。
- 主体的な思考・行動力を身につけさせるため、第5セメスターから、学生が自ら企画し、さまざまな地域や組織で実習をおこない、その成果をレポートして取りまとめ単位認定を受ける「環境実践研究」を開講する。
- 環境問題の発生メカニズムを自然科学の視点から理解させるとともに、解決のための方策を社会の制度や倫理等の視点から考察させるよう、第4セメスターから始まる必修科目の「環境学」を開講する。
- 文献と現場実習から問題解決に向け考察できるよう、実習系科目(環境フィールドワーク、環境実践研究など)を選択科目として開講する。
入学者受け入れの方針
経営学部では、学生のそれぞれの学修目標にあわせて、少人数の演習学修と、理論と実践を組み合わせたカリキュラムを提供することによって、変化の激しい時代に対応でき、社会から信頼される経営人(働くことを通して社会に貢献する人材)を育成することを目指しています。
そのため、次のような人が入学することを求めています。
- 明確な目的意識と学修意欲をもった人
- さまざまな場面で基本的な能力として求められるコミュニケーション能力をもった人
- 知的好奇心が旺盛で、新しい課題に積極的に取り組む人
ついては、高等学校等での学習では、国語や外国語の習得によりコミュニケーション能力を磨き、また社会科科目の幅広い習得により知的好奇心を高めることを望みます。