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大学紹介

第2学期(後期)開始にあたって

学生の皆さんへ

いよいよ第2学期(後期)が始まりました。予告しておきましたように、第2学期からは対面授業とオンライン授業を併用いたします。

新型コロナウイルス感染拡大により、第1学期(前期)はオンライン授業とせざるを得ませんでした。このような事態は初めてのことであったため、学生の皆さんは戸惑ったことと思います。とりわけ1回生の皆さんは大学生になったものの、キャンパスへ足を踏み入れることができなかったために、大学へ入学した実感がもてないままでいたと思われます。

オンライン授業は効果があったと捉える学生諸君もいる一方で、自室に籠るのはもう限界と言う人もいます。閉塞感が膨らんで心が蝕まれてきたと感じている人の声も届いています。オンライン授業には大きな利点があるとはいえ、やはり大学の学びの基本はキャンパスにあります。

キャンパスの中で、皆さんが教員や学友と交流することは大学生活の醍醐味と言えるものです。学びには視野を拡げる「学びの場」が必要です。対面授業がまさしくそれです。自分の価値観に揺さぶりをかけるのは「学びの場」での他者からの刺激です。議論を通して自分の欠陥が見えてきます。教員に導かれ、学友と切磋琢磨することで成長がもたらされます。高い倫理観や大局観が培えるのも「学びの場」の特性です。

大学教育にあって対面授業の価値は揺らぎません。ただ、コロナ禍のような感染症の拡大を抑止し、学生諸君の安全を確保するためには、授業形態を考慮する必要があります。授業の規模によって「3密(密閉・密集・密接)」を避けることができない大人数の科目はオンラインで授業を行なうこととします。科目の特性によってオンライン授業がふさわしいと判断する場合もあります。また、感染状況によっては、学生諸君の安全を確保するため、方針を変更する場合がありますので、大学からの情報発信には十分注意しておいてください。対面授業とオンライン授業を併用した教育の手法については、いかにして教育の質を高めるかの観点から、今後とも検討を進めてまいります。

大学は夏期休暇中に出来得る限りの感染予防対策を講じ、学生の皆さんを迎えるべく準備を進めてまいりました。(龍谷大学における感染症対策等の取り組み
しかし、キャンパス内での感染予防対策は、大学の取り組みだけではできるものではありません。学生諸君一人ひとりの感染予防に対する高い意識が必要です。

そこで、皆さんにお願いがあります。どうか注意深い、慎重な行動を心がけてください。食堂における行動、対面授業を終えた休憩時間の行動など、十分な配慮をお願いします。以前のように至近距離で騒いだりするのは禁物です。もちろん、学外での行動にも気をつけてください。

マスクの着用、手洗いなどは言うに及ばず、規則正しい生活を心がけてください。体調が悪いときは無理をしないでください。今、ソーシャルディスタンスをとることや「3密」を避けるといったような、新たな生活スタイルが求められています。様々な制約を受けて、不安や不満を募らせる人もいるかと思いますが、コロナ禍ははからずも、激変する社会にあって、私たちはこれからどう生きるべきかの問いを私たちに突きつけたのです。学友との接し方も、リスクを意識した新たなコミュニケーションの取り方を考えるべきです。

現実を受け容れ、今できることをしっかり考える。それがストレスフルな日々を脱する技です。社会に出れば今以上の困難に直面するのです。限られた学生時代に、困難を乗り越える技を習得することはこれからの時代を生きていく上で何としても必要です。創造的な生き方を目指しましょう。

龍谷大学は皆さんの思考力・探求力を高めるべく、安心して学べるキャンパス創りを目指します。コロナ禍は人類が新たな時代に突入したことを知らせるものです。本学の建学の精神は新たな時代を担う精神としても有用であると確信しています。龍谷大学での学びをどうか深めてもらいたいと切に願っています。

2020年9月
龍谷大学・龍谷大学短期大学部
学長 入澤 崇