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2022.02.21

「治療法学」研究ユニットメンバーが書籍『大麻使用は犯罪か? 大麻政策とダイバーシティ』を出版

大麻の正しい知識と大麻使用罪の是非を徹底的に検討

犯罪学研究センター治療法学」研究ユニットメンバー(代表:石塚伸一法学部教授/犯罪学研究センター長)が中心となり、書籍『大麻使用は犯罪か? 大麻政策とダイバーシティ』(現代人文社、2022年2月)を出版しました。

本書は、現在日本政府が新設を検討している「大麻使用罪」に関して、文化、医療、経済、刑事政策、社会政策などの多様な視点から大麻使用罪の是非を考える一冊です。
執筆者には、法学者、回復支援者、作家、医師、社会学者、元女優、弁護士、元国連麻薬テロ情報分析専門家のCBD事業者、精神科医、米国薬物政策運動家、ソーシャルワーカーなど多様な分野の専門家が揃い、大麻や薬物政策について多角的に考察しています。

エビデンスに基づく正しい知識と良識ある議論から出発する、“新時代の刑事政策”を想起させる一冊をぜひご一読ください。
※一般販売は2月28日ですが、現代人文社HPより試し読み&注文予約が可能です。


『大麻使用は犯罪か? 大麻政策とダイバーシティ』(現代人文社、2022年2月)

『大麻使用は犯罪か? 大麻政策とダイバーシティ』(現代人文社、2022年2月)

【現代人文社による紹介文】
『新たに大麻使用罪を設けることが政府内で検討されている。しかし、世界の潮流は、大麻使用の非犯罪化へ向かっている。さらに、大麻の医療上の効果が科学的に証明されている。本書では、文化、医療、経済、刑事政策の視点から、大麻の正しい知識と大麻使用罪の是非を徹底的に検討。』
引用:http://www.genjin.jp/book/b602051.html (現代人文社)

【目次】
はじめに
問題提起
大麻使用は犯罪か?――科学的エビデンスで考える【石塚伸一・加藤武士】

第1部 論争・大麻使用
第1章 大麻とは何か?――禁止の歴史と医療大麻【長吉秀夫】
第2章 薬としての大麻【正高佑志】
第3章 医療政策でもなく刑事政策でもなく、社会的政策としての大麻政策【佐藤哲彦】
第4章 最高裁と大麻【園田寿】
第5章 取締られる側から見た大麻政策――すべては「夢の中」【高樹沙耶】
第6章 大麻とCBD【吉田智賀子】
第7章 「大麻等の薬物対策のあり方検討会」とは何か?――検討会を通じて考えたこと【松本俊彦】

第2部 世界の大麻政策
第1章 アメリカ/薬物使用と非犯罪化――再使用と回復支援【イーサン・ネーデルマン】
第2章 ポルトガル/ 日本の大麻問題とポルトガルの実践【丸山泰弘】
第3章 ドイツ/ドイツの薬物政策――抑止政策から容認政策への転換【金尚均】
第4章 国連/忖度する国連――ハームリダクションにほど遠い日本。蔑ろにされる当事者たち。【古藤吾郎】

第3部 大麻論争と「えんたく」から見えてきたもの
第1章 大麻論争と「えんたく」の意義【土山希美枝】
第2章 諸外国と日本の大麻政策・薬物政策を考える【暮井真絵子】
第3章 大麻論争とダイバーシティー(多様性)【山口裕貴】

龍谷大学ATA-net研究センターと犯罪学研究センターは、2021年2月から「シリーズ大麻ティーチイン」をオンラインで開催してきました。本ティーチインでは、日本をはじめ諸外国における薬物をとりまく現状を知ること、政府政策の意味を学ぶことから始めました。今回出版した書籍は、これまでの「シリーズ大麻ティーチイン」を概観し、さらに深く学ぶための一冊です。

これまでの「シリーズ大麻ティーチイン」実施概要・レポートは下記をご覧ください。
https://www.ryukoku.ac.jp/nc/news/entry-8872.html


<ご案内>
現在、著者の一人である長吉秀夫氏(作家・プロデューサー)が発起人となり、前橋地方裁判所 刑事第1部 水上周裁判官に宛てたオンライン署名活動が行われています。
【公正中立な大麻裁判を望みます! 現在の大麻裁判では弁護側の証拠のほとんどが採用されません。検察と弁護側が平等に議論できる裁判を求めます。】
https://bit.ly/34IBvTq