2022.02.28
集積知の地域社会への活用をめざして 犯罪学研究センターシンポジウムを開催 「人に優しい犯罪学は地域社会に何をもたらすのか?」をテーマに検討 グローカルな視点から新時代の犯罪学の現状と到達点を共有<3/5(土)13:00-16:00、Webより要事前登録>
【本件のポイント】
- 「龍谷・犯罪学」構築に向けた諸活動報告、地域課題をグローバルな視点で検討するトークセッションの二部で構成する龍谷大学犯罪学研究センター(CrimRC)1)のシンポジウムを開催
- 6年間の研究活動の成果と展望を発表する今回のシンポジウムは「矯正・保護」2)に関する歴史と人材育成の実績を有する、龍谷大学ならではの研究を紹介
- トークセッションでは、「差別と孤立」「再犯防止」など、近時の社会課題について当センターの研究員が法学・社会学・心理学・宗教学など多様な視点で検討
【本件の概要】
龍谷大学 犯罪学研究センター(CrimRC)は、センターの研究活動の成果や今後の展望について広く一般に周知するため、2022年3月5日(土)に「新時代の犯罪学構想のグローカルな展開」に関するシンポジウムをオンラインで開催します。
統計的に見て、諸外国に比べて犯罪の認知件数が少なく、安心・安全とされる日本の犯罪をとりまく司法制度や刑事政策は、 先進諸国をはじめ世界中から注目を集めています。そこで、当センターは、犯罪現象を人間科学・社会科学・自然科学の観点から明らかにし、対人支援に基づく合理的な犯罪対策を行う「龍谷・犯罪学」の構築をめざしてきました。
6年間の研究活動の成果と展望を発表する今回のシンポジウムは、①新時代の犯罪学「龍谷・犯罪学」の創設に向けた成果報告、②地域課題をグローバルな視点で検討するトークセッションの二部で構成します。日本でも稀有な犯罪学の最前線が一日でわかります。
1.「犯罪学研究センターシンポジウム」実施概要
- 名称:「新時代の犯罪学構想のグローカルな展開
〜人に優しい犯罪学は地域社会に何をもたらすのか?〜」
- 日時:2022年3月5日(土)13:00-16:00(終了予定)
- 会場:オンライン(配信元:龍谷大学 深草キャンパス)
- 参加費:無料 下記URLより事前登録制
- 主催:龍谷大学 犯罪学研究センター
2.プログラム(予定)
セッション1_成果報告 「新時代の犯罪学の創設に向けて」 |
|
13:00-13:05 |
開会あいさつと趣旨説明 津島 昌弘(社会学部 教授/CrimRC研究部門長) |
13:05-13:20 |
教育部門 総括「教学主体設置に向けた試みと若手育成」 石塚 伸一(法学部 教授/CrimRCセンター長) |
13:20-13:35 |
研究部門 総括「〈知〉の集積と融合」 津島 昌弘(社会学部 教授/CrimRC研究部門長) |
13:35-13:50 |
国際部門 総括「地域課題とグローカル展開」 浜井 浩一(法学部 教授/CrimRC国際部門長) |
コメント 入澤 崇(学長/文学部 教授) |
|
セッション2_トークセッション 「グローカル展開 〜犯罪学は地域に何をもたらすのか〜」 |
|
14:05-14:35 |
(1)「犯罪学をめぐる差別と孤立」 キーワード:ヘイトクライム, ジェンダー, 自殺, アディクション ・話題提供: 赤池 一将(法学部 教授/CrimRC「司法福祉」ユニット長) ・スピーカー: 金 尚均(法学部 教授/CrimRC「ヘイト・クライム」ユニット長) 牧野 雅子(CrimRC博士研究員) 加藤 武士(木津川ダルク代表/CrimRC「治療法学」ユニットメンバー) ・モデレーター: 中根 真(短期大学部 教授/CrimRC「保育と非行予防」ユニット長) |
14:35-15:05 |
(2)「再犯防止と地域社会、そして地域の保水力へ」 キーワード:更生, 立ち直り, まちづくり, 社会参加 ・話題提供: 浜井 浩一(法学部 教授/CrimRC国際部門長, 「政策評価」ユニット長) ・スピーカー: 吉川 悟(文学部 教授/CrimRC「対話的コミュニケーション」ユニット長) 井上 善幸(法学部 教授/CrimRC「矯正宗教学」ユニット長) 小正 浩徳(文学部 准教授/CrimRC「司法心理学」ユニットメンバー) ・モデレーター: 石塚 伸一(法学部 教授/CrimRCセンター長, 「治療法学」「法教育・法情報」ユニット長) |
15:05-15:35 |
(3)「コロナ下における大学の内と外、いま大学教育に何が求められるか」 キーワード:正解への疑い, ICT教育, 犯罪学リテラシー, 批判的思考 ・話題提供: 札埜 和男(岡山理科大学教育学部 准教授/CrimRC「法教育・法情報」ユニットメンバー) ・スピーカー: 入澤 崇(学長/文学部 教授) 齋藤 司(法学部 教授/CrimRC「性犯罪」ユニット長) 丸山 泰弘(立正大学法学部 教授/CrimRC「治療法学」「犯罪社会学」「意識調査」ユニットメンバー) ・モデレーター: 津島 昌弘(社会学部 教授/CrimRC研究部門長, 「犯罪社会学」「意識調査」ユニット長)
|
総括 石塚 伸一(法学部 教授/CrimRCセンター長) |
|
16:00 |
終了予定 |
3.詳細・申込方法
以下URLより詳細を確認のうえ、ページ内のフォームに必要事項を入力しお申込みください
https://www.ryukoku.ac.jp/nc/event/entry-9976.html (申込期限:3月4日(金)17:00)
4.用語解説
1)龍谷大学 犯罪学研究センター
「犯罪学」(英:Criminology)とは、犯罪にかかわる事項を科学的に解明し、犯罪対策に資することを目的とする学問です。龍谷大学 犯罪学研究センターは、2016年6月に発足し、同年11月に文部科学省「私立大学研究ブランディング事業」に採択されました。これまで、建学の精神を具現化する事業として、犯罪予防と対人支援を基軸とする龍谷大学ならではの犯罪学の創生に向けた研究と社会実装活動を展開してきました。
2)龍谷大学「矯正・保護課程」
龍谷大学の母体である浄土真宗本願寺派は、明治時代から、刑務所における矯正と深く関わってきました。様々な宗教、宗派の宗教家がボランティアで行なっている「教誨師」は、罪を犯してしまった人や非行にはしってしまった少年の心のケアに深く関わっており、対象者の社会復帰に寄与しています。こうした戦前からの長い歴史と伝統を持つ浄土真宗本願寺派の宗教教誨を基盤としながら、日本で唯一の刑事政策に特化した教育プログラムとして、1977年に法学部が中心となって特別研修講座「矯正課程」(現在の「矯正・保護課程」)を開設。現在その多くの科目を全学のみならず学外の受講希望者にも提供し、これまでのべ2万4千人以上が同課程の科目を受講してきました。また、受講者からは警察官や刑務官、法務教官、保護観察官などの公務員をはじめ、関連する民間施設の職員、保護司や教誨師のボランティアなど、多くの人材が育っています。
問い合わせ先:龍谷大学 犯罪学研究センター Tel 075-645-2184 Fax 075-645-2240
E-mail crimrc2016@ad.ryukoku.ac.jp URL https://crimrc.ryukoku.ac.jp/