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2022.12.15

OECD加盟38ヵ国の中で死刑制度存置国は米国、韓国、日本のみ。日本の死刑制度は今後、廃止されるのか。公開シンポジウム 死刑を考える一日 〜絞首による死刑は残虐か?〜

元刑務官、ジャーナリスト、弁護士、受刑者支援者らが集い 学生と共に日本の死刑制度について多様な側面から検討< 12/23(金)13:30-18:00対面開催、Webから要事前登録>

【本件のポイント】

  • 大阪弁護士会製作映画「絞首刑」の上映や、現場の声を通して死刑制度についてまなぶシンポジウム
  • 本学法学部の刑事政策、少年法、刑事法ゼミなどの受講者にかぎらず、学内・学外を問わず、日本の死刑に関心をお持ちの方はどなたでも参加可能
  • 死刑制度の「いま」について、多角的な視点から捉え、共に考える機会に

【本件の概要】
 日本は、米国や韓国などと並んで、死刑制度を存置する民主主義国です。しかし、米国では、死刑を廃止または執行停止している州が過半数になろうとしています。韓国は、20年以上もの間、死刑を執行しておらず、国際的には「事実上の廃止国」と位置付けられています。ところが、日本政府は、世論調査の8割が死刑を支持していることを理由に存置の姿勢を崩していません。国会は、死刑について議論しようとすらしません。今年7月にも再審請求中の死刑確定者の刑が執行されました。執行方法は1882(明治15)年以降、140年間変わらず絞首刑です。
 死刑は、人権の核である人の生命を奪う刑罰です。世界は、死刑を廃止するためにさまざまな努力をしています。日本の現状はどうでしょうか。
 今回のシンポジウムでは、死刑問題にかかわってきた、元刑務官、ジャーナリスト、弁護士、研究者、宗教者、学生、市民など、立場を超えて、みんなで死刑について考えます。

1.実施概要
- 名    称:公開シンポジウム 死刑を考える一日 〜絞首による死刑は残虐か?~
- テーマ:「死刑執行の現場から 〜絞首による死刑は廃止できるか?〜」
- 日    程:2022年12月23日(金)13:30-18:00  ※途中入退席可
- 会    場:龍谷大学深草キャンパス 3号館301教室
– 定 員:150名 ※申込先着順に受付
- 参加費:無料 ※下記URLから事前登録制 
- 共    催:石塚伸一(龍谷大学法学部)、龍谷大学 犯罪学研究センター 1)

- 企画の趣旨:※以下、共催者である石塚伸一教授(本学法学部)による趣旨です。
わたしは、1993年、ドイツ留学中に「日本とドイツにおける死刑と終身刑」という講演をしました。そのとき、死刑のない国ドイツの学生から「日本でも死刑は廃止されると思うか?」と問われました。わたしは「廃止されるだろう」と答えました。それから約30年、死刑は廃止されていません。日本の友人から「死刑はどうやって執行されているの?」と聞かれたこともあります。「絞首刑」と答えました。友人は驚いていました。わたしたちは、この国の死刑について何も知りません。
龍谷大学に赴任した1998年から、わたしたちのゼミでは、毎年12月になると、みんなで「死刑について考える一日」を企画してきました。この10年くらいの間、お休みしてきました。来年3月、龍谷大学を退職します。最後の年の刑事政策の授業でもう一度、「考える一日」をやりたいと考え、本学法学部、犯罪学研究センターなどのご協力を得て、本企画を実施します。

2.プログラム
【第1部】 死刑とはどんな刑罰なのか?
13:30-13:45 企画の趣旨「死刑を考える1日について」石塚伸一(本学法学部教授)
13:45-14:15 死刑とはどういう刑罰か | 「絞首刑」(制作・大阪弁護士会)の上映
14:15-14:45 龍谷大学の死刑への取り組み | 2015年7月シンポジウム「宗教教誨の現在と未来~日本人の宗教意識~」記録映像の上映
14:45-15:00 質疑応答
15:00-15:15 =休憩=

【第2部】 みんなで死刑について考える
15:15-15:45 対談
 話し手:元刑務官(本学卒業生 / 聞き手:堀川恵子(ジャーナリスト、ノンフィクション作家)
15:45-16:00 質疑応答
16:00-16:45 リレートーク「いま、死刑は動いている」
 ナビゲーター:石塚伸一
 ・弁護士から見た死刑執行 | 金子武嗣(弁護士)「大阪地裁の3つの国賠訴訟」
 ・キリスト者から見た死刑 | 五十嵐弘志(NPO法人マザーハウス理事長)「ローマ教皇と死刑」
 ・研究者から見た死刑 | 石塚伸一(本学法学部教授)「死刑との出会い」
16:45-17:00 =休憩=

【第3部】 みんなで死刑について考え、そして、語りましょう
17:00-18:00 フリーディスカッション

3.詳細・申込方法
以下URLにて詳細を確認のうえ、ページ内のフォームに必要事項を入力しお申込みください。
https://www.ryukoku.ac.jp/nc/event/entry-11493.html 
(申込期限:12/22(木)17:00 *定員に達ししだい、受付を終了します。)

4.用語解説
1)龍谷大学 犯罪学研究センター
「犯罪学」(英:Criminology)とは、犯罪にかかわる事項を科学的に解明し、犯罪対策に資することを目的とする学問です。同センターは、2016年6月に発足し、同年11月に文部科学省「私立大学研究ブランディング事業」に採択されました。これまで建学の精神を具現化する事業として、犯罪予防と対人支援を基軸とする龍谷大学ならではの犯罪学の創生に向けた研究と社会実装活動を展開してきました。

問い合わせ先:龍谷大学 犯罪学研究センター  Tel 075-645-2184 Fax 075-645-2240
E-mail crimrc2016@ad.ryukoku.ac.jp    URL  https://crimrc.ryukoku.ac.jp/


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【チラシ】公開シンポジウム 死刑を考える一日 〜絞首による死刑は残虐か?~