2023.09.11
【ノータバコ19】ニコチン依存症

あらためて「ニコチン依存症」について確認しましょう。
ニコチン依存症は、血中のニコチン濃度がある一定以下になると不快感を覚え、喫煙を繰り返してしまう疾患(病気)です。
たばこを吸うと肺からニコチンが取り込まれることにより、脳内に大量のドーパミンが放出され、強い快感が得られます。
また、ニコチンはドーパミンだけでなく、「ノルエピネフリン(覚醒、食欲抑制)」、「セロトニン(気分の調整、食欲抑制)」、「アセチルコリン(覚醒、認知作業の向上)」などの神経伝達物質の分泌にも関わっています。
喫煙してニコチンを常時摂取するようになると、これらの神経伝達物質の調節をニコチンに委ねてしまい、自分で分泌する能力が低下します。
そのため、禁煙したり、タバコを吸えない状態が続くと神経伝達物質の分泌が低下し、さまざまなニコチン離脱症状が出現することになるのです。
タバコが吸えない状態が続いたときに喫煙すると、離脱症状という不快な症状が消失するので、再び喫煙を続けてしまう現象(負の強化)が起こります。
その強化の結果、喫煙を繰り返してしまうのです。
これがニコチン依存症の特徴です。
ニコチンによって自分の快楽や精神状態が操られているような状態ですね。
そして、ニコチンに依存して喫煙を繰り返している間に、他の有害物質を摂取し続けています。
まさに負の連鎖。
ぜひ、この連鎖を断ち切り、健全な精神状態と健康な体を取り戻しましょう。
参考・出典:厚生労働省e-ヘルスネット 「ニコチン依存症」
執筆 中村 正和
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/tobacco/yt-052.html