2024.07.01
「フレッシャーズ・ゼミ」で、山本昌作氏(HILLTOP株式会社相談役、前代表取締役副社長)にご講演いただきました【経営学部】
「フレッシャーズ・ゼミ」は、経営学部の新入生が入学して最初の学期に学ぶ科目の一つです。6月26日は、7つのクラスが合同で講演会を開催しました。
講師はHILLTOP株式会社相談役(前代表取締役副社長)の山本昌作氏です。同社は宇治市に本社を置き、1961年に創業、1980年に設立(法人化)されました(設立時の社名は山本精工株式会社であり、2014年に現在の社名に変更)。
もともと同社は典型的な下請け中小企業でしたが「HILLTOP SYSTEM」を確立し、「脱・下請け」「脱・鉄工所」を達成しました。山本昌作氏は、ご兄弟(兄の正範氏、弟の昌治)と一緒にこのような企業発展をけん引してこられました。
同社は「理解と寛容を以て人を育てる」を経営理念としています。現在は海外にも進出し、米国に現地法人(シリコンバレーとテキサスにオフィス、カリフォルニア州・アーバインに工場)を有しています。
講演は、「楽しくなければ仕事じゃない! ~ディズニー、NASAが認めたモノづくり、人づくり~」のテーマでした。HILLTOPの会社概要や歴史に続いて、同社での働き方、人材育成について詳しくお話してくださいました。
「ワクワク感で仕事をすることは不可能ですか?」と問いかけ、同社では「利益よりモチベーション」を重視し、「自発能動が企業を変革させる」「効率を下げてもジョブローテーション」と考えていることを強調されました。また、「少し背伸びをした仕事がちょうどいい」「記憶に頼らないで記録に頼る」など、学生たちの将来に向けてヒントになるメッセージを伝えてくださいました。
以下に、学生たちの感想を紹介します。
「今は利益が出ていなくても、可能性があるならやってみる」という言葉が印象に残った。これからは自分もどんなことでも可能性があるならやってみることを心がけようと思う。
もちろんお金儲けも必要ですが、お金にかかわらないことにも挑戦して行くことが成功に繋がるという話を聞き、たしかにそうだと思いました。また、利益を上げるためだけに同じことを繰り返すのではなく違うことをやった方がいいということも今回のお話で学びました。
今回の講演を聞いて、技術を人々の記憶ではなく記録に残すという言葉が印象的でした。毎日同じことではなくて、日々新しいことをするという考えはとても面白そうだし素敵だなと思いました。経営者の方の意見を聞くのは中々ない機会だったので面白かったです。
まずこんなに自由に会社が存在していることに驚いた。人材を「育成」することを重視していて、どんな人でも短期間でプログラムができるようなシステムを作り上げたところが本当にすごいと思った。加工をするにおいて、技術が必要となるが、その技術をデータ化した。これは本当にいいアイディアだと思った。
今回の講演会は、企業・経営について知識を持たない学生たちに、経営者のお話を通じて経営の面白さを知ってもらい、経営学に対する関心を高めてもらうことを目的としていました。学生たちの感想からは、その目的はじゅうぶんに達成できたように思います。 (文責:細川孝)