2024.12.18
湖南市 × 龍谷大学社会学部 連携事業 市内の運動資源やすき間時間にできるストレッチ体操をまとめた「運動マップ」を共同制作 特に運動実施率が低い働き世代の女性がメインターゲット
【本件のポイント】
- 湖南市では運動習慣がある人の割合が全国・滋賀県平均より低く、特に働き世代の女性においては滋賀県平均の6割程度に留まる。
- 市と龍谷大学社会学部が連携し、運動習慣の改善に寄与することを目的として、「運動マップ」を制作。市内の公共施設やウォーキングコース、すき間時間にできるストレッチ体操などを掲載。
- 本マップは市内の公共施設や大型商業施設に合計3,000部を設置し、市のHPでも公開予定。
【本件の概要】
龍谷大学社会学部井上辰樹研究室と湖南市は、自分自身に適した運動の場を探している市民に対して情報提供し、運動習慣の改善に寄与することを目的として「運動マップ」を共同制作しました。
湖南市には運動習慣がある人(1回30 分以上の運動を週に2回以上かつ1年以上継続して取り組んでいる人)の割合が、全国・滋賀県平均よりも低いという健康課題があり、特に働き世代(20歳~64歳)の女性では顕著な結果が出ています(表1)。このことから、スポーツ庁の令和6年度運動・スポーツ習慣化促進事業に採択された「健康づくり習慣化モデル事業」では、湖南市は主に女性の運動実施率の向上を目指して取組を進めており、本事業もその一環で実施しています。
井上辰樹研究室に所属する3年生20名は今年7月から本マップの制作に携わっており、12月17日(火)、龍谷大学瀬田キャンパスにて成果報告会を行いました。学生たちから、ワークショップやフィールドワークを行い、運動ができる公共施設やウォーキングコースなどの運動資源、すき間時間でできるストレッチ体操などを本マップに盛り込んだことが説明されました。
本マップは中学校区単位で4つの地域(甲西・石部・甲西北・日枝)、が掲載された全12ページのパンフレットです。全体を通して単に運動資源をまとめるだけでなく、楽しんで運動に取り組めるように地域の魅力がまとめられています。
甲西中学校区のマップ制作を担当した学生からは「働く女性の運動に適している場所を難易度別に検討しました。公園周辺で子どもと一緒に運動できるレベル1から、近江の歴史と絶景を堪能できる三雲城跡のレベル3といった様々なコースを紹介することで、運動習慣のある方もない方も楽しみながら運動に挑戦できることを意識しました」と説明されました。
本マップは市内の保健センターや子育て支援センター等の公共施設、大型商業施設に合計3,000部を順次設置するとともに、市のHPでも公開する予定です。
【関係者コメント】
学生ならではの素晴らしい観点で湖南市の住民や職員のように誇らしく運動資源とプランを提案いただきました。湖南市に住んでいても日頃車で走っていては気づかない、新たな発見ができたことは湖南市にとっても財産となりました。市民の方がこの運動マップをもって、健康づくりに取り組むことを期待しています。
(湖南市健康福祉部 部長 奥村 良道 氏)
本事業が始まった当初は学生のほとんどが湖南市に訪れたことがない状態でしたが、湖南市の職員の方と一緒にフィールドワークやワークショップを行うなかで、地域の課題を自分事化するとともに、地域の魅力を発見し課題を解決していこう、というように意識が変わっていったように思います。
(龍谷大学社会学部 教授 井上 辰樹)
龍谷大学社会学部は、2025年4月、従来の3学科制から生まれ変わり総合社会学科の1学科体制としたうえで、現代社会、文化・メディア、健康・スポーツ社会、現代福祉の4領域制に改組する予定です。また、現在の滋賀県大津市の瀬田キャンパスから京都府京都市の深草キャンパスへ移転します。
リアルな現場で考え理論と実践を往復しながら、既存の枠にとらわれず⾃ら課題に気づき、思考を深め、より良い未来をともに創る⼈間を育成することで、 誰⼀⼈取り残されない社会の実現へ、ともに歩んでいきます。
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