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2025.03.24

政策実践・探究演習(海外)フィンランドPBL 現地レポート(5)【政策学部】

2025年3月15日〜24日、欧州グリーン首都賞受賞都市であるラハティ市の循環経済(サーキュラーエコノミー)について学ぶため、LAB応用科学大学が開催した現地プログラムに21名の学生が参加しました。滞在中のレポートをお伝えします。

3月20日(木)

午前は、貸切バスで郊外にあるKujala廃棄物処理場へ行き、広大な施設を車内から見学しました。手作業ではなく機械による分別は技術が高く、リサイクル率ほぼ100%を達成しています。そのあとはラハティ歴史博物館を見学し、ガイドの説明付きでラハティの歴史を学びました。

午後は、ラハティ応用科学大学に戻り、緑地計画とネイチャーポジティブの取り組みについて話を聞きました。


廃棄物処理施設内の様子


ラハティ歴史博物館の外観


〈活動内容〉
午前にバスに乗って「Kujala廃棄物処理場」という施設に行きました。この施設では、地域社会や生産施設から廃棄物を受け入れ、中間貯蔵、処理、再生、移送、最終処分を行っています。面積は全部で70ヘクタールあり、敷地内には廃棄物の処理やリサイクルを専門とする企業がいくつかあります。毎年10万トンの廃棄物を受け入れており、そのうち一般廃棄物は約85000トンになります。

バスの中で施設について説明を受けたあと、そのまま移動しながら、処理場の敷地内のツアーとして様々な種類の廃棄物の処理方法について現場を見ながら説明を受けました。敷地内がとても広かったことが印象的でした。排出されるごみを分別することで、環境保護と天然資源の保護に貢献することができると学びました。

また、家庭による廃棄物の分別は、貴重な資源を再利用するための重要なステップであるということを学ぶことができました。環境のためにもごみの分別をしっかりと行おうと思いました。

午前中の2つ目のフィールドワークでは、ラハティ歴史博物館に足を運びました。現地の方に案内をしてもらいながら、ラハティの町の歴史を学びました。ラハティで流行っていたものが時代順に並べてあったり、使われていた道具が実際に置かれており、そこから日本とフィンランドの違いも感じることができました。

午後からは、ラハティ応用科学大学のキャンパスへ行き食堂で昼食をとった後、明日のグループプレゼンテーションに向けたスライド作りや発表練習をおこないました。そして、EUやラハティ市における緑地計画に関する講義を受けました。


狩り時代に使われていたリサイクル用品


ラハティの緑地管理計画の講義


〈一日を振り返って〉
歴史館は小さい敷地だったのですが、ラハティの歴史を知れるための工夫がたくさんあり、面白かったです。また、歴史館を案内してくださった方が、リサイクルは狩りをしていた時代から始まっているということを話されていて、ラハティではリサイクル文化がだいぶ昔から根付いていたことに驚きました。
また、ラハティは昔、大きな火災によって町が燃えてしまったのですが、ある一人の男の人が立ち上がり、住民を巻き込んで町の再建を試み、再びすばらしい街になっていったという背景を持っていることも学びました。町が災害によってひどい状況になっても、誰かが声を挙げ、行動していくことで町を立て直していくことができるのだなと思いました。

明日のプレゼンテーション練習をグループでおこなった際、スライド作成に関して社会人留学生がクリエイティブなアイデアを沢山出しており、日本に帰国してからも真似してみたいと思いました。また、歴史博物館にはさまざまな用途に使われていた石や衣服などの歴史的な資料があり、とても興味深かったです。

夜は、ラハティで開催中のスキージャンプワールドカップを見に行きました。高梨沙羅選手などたくさんの日本人選手に会うことができました。近くで話をすることができて嬉しかったです。初めて生でスキージャンプを見て迫力満点でした。


スキージャンプワールドカップを応援


(政策学部 2回生 井狩咲希、幸下帆花、西田里彩)


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