2025.06.30
7/28(月)15:15~ 冤罪被害者の山田悦子さんが自らの体験に基づき、龍大生に希望のメッセージを語る 冤罪をさまざまな角度から学ぶ授業科目「甲山冤罪学」
【本件のポイント】
- 龍谷大学文学部では、今年度から甲山事件に焦点を当てた「甲山冤罪学」を開講
- 前期の最終授業で、甲山事件冤罪被害者の山田悦子さんが来学し龍大生へメッセージを送る
【本件の概要】
龍谷大学では、今年度から文学部で「教育学特殊講義」の1つとして、「甲山冤罪学」(ゼミ形式)を開講しています。「甲山冤罪学」とは刑事事件史上に残る甲山事件に焦点を当て、冤罪の実態を学ぶことを通して社会の抱えるさまざまな問題を読み解くことを目的とした授業です。冤罪という事象は奥深く、さまざまなアプローチから社会のありようや人間存在について考えることができます。袴田事件での無罪判決、大川原化工機事件、再審法改正など冤罪は大きく現代社会においてクローズアップされています。
今般、前期の最終授業において、歴史的な冤罪事件である甲山事件冤罪被害者の山田悦子さんが来学されます。山田悦子さんは冤罪を通して養われる力を「冤罪リテラシー」と呼ばれます。未だに冤罪被害がやまない現代において、事件から約半世紀、冤罪被害者の山田悦子さんが、若者や未来社会へ希望のメッセージを語ります。
※なお、7月2日にも来学され、教員志望の学生約120名を対象に「総合的な学習の時間・特別活動論」にて、自らの冤罪体験を語るとともに、学校の人権教育において冤罪を扱う意義について語られます。
【日時・場所等】
日 時 2025年7月28日(月)15:15~16:45
場 所 龍谷大学大宮キャンパス東黌202教室
キャンパスマップ:
https://www.ryukoku.ac.jp/about/campus_traffic/omiya.html
担当教員 札埜 和男 教授(文学部) 専門分野 国語科教育(・法教育・方言学)
教員紹介ページ:
www.let.ryukoku.ac.jp/teacher/fudano.html
*山田悦子(やまだ・えつこ) 氏プロフィール:
1951年富山県生まれ。1974年3月兵庫県西宮市の知的障害者施設・甲山学園で園児二人が死亡したいわゆる「甲山事件」の冤罪被害者。一人は事故死とされたがもう一人の園児については殺害されたとして当時、保母として当直をしていた山田さんが殺人容疑で逮捕された。事件発生から25年を経過し、1999年9月に大阪高裁で三度目の無罪判決で漸く山田さんの無罪が確定した。起訴から21年の長い歳月を費やした。この事件では警察の強引な取調べ、犯罪報道の在り方などが問題となった。
(参考文献)松下竜一1985『記憶の闇―甲山事件[1974‐1984]』河出書房新社、上野勝・山田悦子2008『甲山事件 えん罪のつくられ方』(現代人文社)
問い合わせ先:龍谷大学 教職センター
Tel 075-645-3749 kyoushoku@ad.ryukoku.ac.jp https://www.ryukoku.ac.jp/faculty/kyoshoku/