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2025.11.12

2025年度「びわ湖の日滋賀県提携公開講座」を開催【REC】

龍谷大学と滋賀県では、包括的連携協定に基づき、2017年度より、「びわ湖の日」にちなみ、びわ湖の保全再生や持続可能な社会づくりに向けて、一人ひとりに新たな気付きを得ていただくことを目的に、参加無料の公開講座を開催しています。

2025年度は、10月4日(土)・10月11日(土)・11月1日(土)の全3回にわたり、龍谷大学深草キャンパス慧光(えこう)館にて対面・オンライン併用のハイブリッド形式で開催し、第1回には27名、第2回には38名、第3回には23名の方にご参加いただきました。

■第1回
テーマ:「琵琶湖の植物プランクトンについて」
講 師:滋賀県琵琶湖環境科学研究センター 池田 将平 氏


植物プランクトンは湖沼生態系で生産者として重要な役割を果たす一方、その挙動は琵琶湖の水質を決定する重要な因子の一つであり、琵琶湖の水を利用する私たちの生活にも影響を与えることがあります。滋賀県では、琵琶湖で植物プランクトンの調査を長年実施しており、調査の中で確認された様々な植物プランクトンを紹介するとともに、調査結果の解析から分かってきたことについて説明しました。

参加者からは、「基礎知識がなくても理解できた」「琵琶湖への意識が高まった」「地道な取り組みが琵琶湖の保全を支えていることがよくわかった」などの声が寄せられました。


講演中の池田氏


■第2回
テーマ:「びわ湖にそそぐ川の水温と生き物たち」
講 師:国立環境研究所 琵琶湖分室 末吉 正尚 氏


琵琶湖には100以上の川が注いでいますが、夏の水温を測ってみると20℃以下の川もあれば35℃を超える川もありました。この水温の違いの要因や水中の生き物にどれだけ影響しているのか、琵琶湖流域や他の地域で調べた水温と水生生物(主に魚)に関する研究の視点から紹介しました。


講演中の末吉氏

 
第2回では、山中 裕樹 龍谷大学先端理工学部教授(龍谷大学生物多様性科学研究センター長)による「びわ湖100地点環境DNA調査」の結果報告も行いました。本調査は、龍谷大学が2021年度にスタートした、年に1度の市⺠参加型の全県一⻫調査で、2024年度より包括連携協定に基づき滋賀県との共催事業として実施している調査です。今回は、2025年8月に実施した調査の結果報告を行い、魚類の分布解析などの最新知見が紹介されました。

参加者からは、「河川ごとの水温や環境の違いについて新たな学びがあった」「地下水の重要性を認識した」「データをもとにした説明がわかりやすく理解が深まった」「調査の継続やデータの利活用に期待している」などの声が寄せられました。


■第3回
テーマ:「びわ湖と共に!未来を紡ぐエコライフの挑戦」
講 師:龍谷大学社会学部 脇田 健一 教授


多様な価値を持つ琵琶湖。その琵琶湖と私たちの暮らしとは密接不可分の関係にあります。しかし、時代の変化のなかで、琵琶湖と人との『つながり』は希薄化してきました。当日は、この希薄化の問題を検討し、琵琶湖の環境を意識したライフスタイルをどのように創造していくのかについて講演を行いました。

参加者からは、「社会学的視点の話が新鮮だった」「水との関わりを見つめ直す機会となった」「循環的な暮らしの価値を再認識できた」「地域のつながりを大切にしたいと感じた」などの声が寄せられました。


講演中の脇田先生

 
龍谷大学 龍谷エクステンションセンター(REC)では、今後も地域や行政と連携し、地域住民をはじめとする様々な方に、生涯学習の機会を積極的に提供してまいります。

(参考)開催案内ページはこちら