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2019.02.15

薬物依存者回復支援を国際化するためのキック・オフセミナー「東アジア薬物依存者回復支援者(DARS)養成セミナー」開催2/23(土)・24(日)龍谷大学深草キャンパスにて 

【本件のポイント】
・アジアにおける薬物依存からの回復について、最新の情報と理論を知ることが可能
・薬物依存者の回復支援現場に関わる人たち(依存症者、家族、研究者、支援グループの職員、医師、ソーシャルワーカー、カウンセラーなど)が立場を超え、一堂に会して意見を交換する回復支援者養成のための公開セミナー
・内向きになりがちな薬物依存者の回復支援活動を国際化するためのキック・オフセミナーの位置づけ

 このたび、龍谷大学創立380周年記念事業の一環として、東アジアの薬物問題の専門家をお招きして、日本発の回復支援のプログラムを発信する企画「東アジア薬物依存者回復支援者(DARS)養成セミナー」を、2月23日(土)・24日(日)、龍谷大学深草キャンパスにおいて開催します。
 近年、薬物問題は、東アジア地域共通の社会的・政治的課題となっています。これまで多くの国では、薬物事犯に厳罰主義で対応してきました。ASEAN(東南アジア諸国連合)では、参加国が連携して、取締りの協力体制が整備されています。 
 現在、東アジア地域では覚せい剤などのめさんあんふぇた民契約物の乱用者や依存者が大きな社会問題となっており、国や地方政府の主導で薬物対策が進められています。これらの地域では、貧困や独裁、福祉の未整備などによって、非司法的介入の受皿である治療プロバイダーや自助グループなどの民間の組織が未成熟であるため、非犯罪化・非処罰化政策は取り得ないといわれてきました。日本も、同じような情況にありましたが近年、民間主導の回復支援が普及し、薬物依存からの回復に新しいアプローチが育っています。
 今回、このような現状を踏まえて、60年以上の間、覚せい剤対策に厳罰主義で臨んできた日本は、その失敗から、どのように脱出しようとしているのかを東アジアのみなさんと確認することとしました。
 本セミナーは、薬物依存者回復支援の状況を、日本のみならず、海外に情報を発信することで、お互いの日々の取り組みや実践、そして技術を共有しあう国際的なネットワークを作る国際化のためのキック・オフと位置付けています。

【本件の概要】
1. 開催日時 2019年2月23日(土) 10:00~17:30
       2019年2月24日(日) 10:00~17:00

2. 開催場所 龍谷大学 深草キャンパス 紫光館4階法廷教室

3. 内容
 <1日目>2019年2月23日(土) 10:00~17:30
 (1) 企画の趣旨
 「日本の薬物政策の現状と課題〜官主導?民主導?それとも、その間か?〜」石塚 伸一(龍谷大学)   
 (2) 日本における市民主導の回復支援
 「ダルクの過去,現在,未来」市川 岳仁 氏 (NPO法人三重ダルク)
 「薬物裁判におけるアパリの活動」尾田 真言 氏 (NPO法人アパリ)
 「刑務所における薬物治療」谷家 優子 氏 (姫路少年刑務所/大阪心理教育センター)
 「回復における家族の役割」安髙 真弓 氏 (日本社会事業大学大学院)
 「地域の医療・福祉における回復支援の現在」西念 奈津江 氏(岡部診療所)
 「受刑経験者の回復支援」五十嵐 弘志 氏(NPO法人マザーハウス)

 (3) 東アジア地域における市民主導の回復支援
 「タイにおける薬物政策」プラパプン・チュチャロエン 氏(マヒドン大学)
 「フィリピンにおける薬物政策」レニール・クリストバル 氏(ファミリー・ウェルネス・センター)
 「ネパールにおける薬物政策」スーヤス・ラジャハンダリ 氏(ザ・リカバリング・グループ)
 「台湾における薬物政策」任 國華 氏(財團法人中國信託反毒教育基金會)
 「韓国における薬物政策」チョー・スンナム 氏(乙支大学)
 「日本における薬物政策」デイビッド・ブルースター(龍谷大学)


 <2日目>2018年2月24日(日) 10:00~17:00
 (1) 東アジア地域における治療プログラム
 「条件反射制御法の理論と実践」長谷川 直実 氏(デイケアクリニックほっとステーション)
 「日本におけるマトリックス・プログラムの展開」原田 隆之 氏(筑波大学)
 「日本における12ステップとNA」加藤 武士 氏(木津川ダルク)
 「日本におけるプロイエクト・オンブレの展開」近藤 京子 氏(PHJ設立準備委員会)
 「タイにおける薬物治療」チャンチャイ・トングプラニット 氏(タンヤラックコンケーン病院)
 「フィリピンにおける薬物治療」マリアノ・ヘムブラ 氏
 (ドン・ホセSモンフォート・メディカル・センター・エクステンション病院)
 「韓国の薬物治療」チョー・スンナム 氏(乙支大学)

 (2) “えんたく”で分かち合う共通の課題〜アジアの回復支援の未来〜
 司会:土山 希美枝(龍谷大学)
 ファシリテート・グラフィック:塩見 牧子(龍谷大学)
 登壇者:中村 正 氏(立命館大学)
     近藤 恒夫 氏(日本ダルク)
     原田 隆之 氏(筑波大学)
     プラパプン・チュチャロエン 氏(マヒドン大学)
     カンニカー・シッティポン 氏(タンヤラックコーンケン病院)
     ベンジャミン・レイヤス 氏(デンジャラス・ドラック・ボート)
     長谷川 直実 氏(デイケアクリニックほっとステーション)
     大熊 啓介 氏(NPO法人マザーハウス)
     猪浦 智史 氏(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター)
     松浦 良昭 氏(三河ダルク)

 (3) 閉会式

4. 会 費
 参加費   
  資料代:5,000円
  懇親会費:3,000円(2019年2月23日(土)18:00~20:00)

5. 申 込 【参加申し込み】
 https://goo.gl/forms/llfNShhhzbmLNo2B3

6. 主 催 
 薬物依存者回復支援(Drug Addicts Recovery Supports : DARS)、龍谷大学犯罪学研究センター(CrimRC)

7. 研究助成 
 国際交流基金アジア・市民交流助成プログラム
 JST/RISTEX(社会技術研究開発事業)安全な暮らしをつくる新しい公/私空間の構築
 「多様化する嗜癖・嗜虐行動からの回復を支援するネットワークの構築」(ATA-net)
 文部科学省私立大学研究ブランディング事業「新時代の犯罪学創生プロジェクト〜犯罪をめぐる「知」の融合とその体系化〜」

8. 協 力
 NPO法人アパリ、木津川ダルク

9. 補 足
 本イベントの詳細および申込みフォーム・フライヤーは、龍谷大学 犯罪学研究センターHP上に掲載。
https://www.ryukoku.ac.jp/nc/event/entry-3017.html
 本セミナーは、国際交流基金アジア・市民交流助成プログラム、科学技術振興機構(JST)社会技術研究開発センター(RISTEX)「安全な暮らしをつくる新しい公/私空間の構築」研究開発領域の助成を受けて開催されます。

問い合わせ先 : 龍谷大学 犯罪学研究センター  
 [Tel]075-645-2184 [FAX]075-645-2240
 [E-mail]crimrc2016@ad.ryukoku.ac.jp  [URL] https://crimrc.ryukoku.ac.jp/