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2020.09.17

自分の欠点 東井義雄 (漫画de法語)

自分の欠点 東井義雄 (漫画de法語)

●漫画de法語 2020年9月15日~

他人の欠点は誰にでも見える
しかし自分の欠点が見える人は少ない
自分の欠点が見えるだけでなく
それに挑み改めていける人となると
さらに少ない


東井義雄 『一日一言』(到知出版社/東井義雄著)より


●この漫画で伝えたかったこと

 自らを省みることの難しさが知らされる言葉です。
 大変厳しい言葉ですが、漫画ではできるだけ読みやすくなるように心がけました。
 この漫画で伝えたいことは
「鏡があるからこそ自分を見つめることができる」
ということです。

 私たちの目は外側を見るように出来ています。
 自分の肉眼だけで直接見ることができるのは、手・足・胴体くらいのもので、後ろ姿を見ることは決してできません。自分の顔ですら肉眼のみで見ることはできないのです。
 自分を見るには鏡が必要です。
 自分の外見を見るには鏡を使えばいい。しかし、自分の内面はどうやって見つめれば良いのでしょうか?
 自分の内面を見つめる鏡は、親しい人や、社会、でしょう。親しい人が、自分では気付けなかった自分のすがたを教えてくれる時があります。また、社会生活の中で、自分一人では決して気付けない自分が見えてくることがあります。
 自分の内面を見るためには他者が必要なのです。
 しかし、その他者も移り変わり一定ではありません。人の見方には個性があり、社会もまた場所や時代によって変わっていきます。
 変化し続ける他者から知らされる私のすがたは、波打つ水面に映し出された顔のようなものです。
 何があっても変わらない真っすぐで歪みのない鏡でなければ、私のすがたをあるがままには映してくれません。
 本当の私のすがたを見つめさせてくれるものとは何でしょうか?
 実は、それが真実の教えであり、仏教なのです。
 仏教を聞くとは、変わらない真実に映し出された自らのすがたを聞くということです。

(参考)
『蓮如上人御一代記聞書』
「人のわろき事は、能く能くみゆるなり。
わがみのわろき事は、おぼえざるものなり。
わがみにしられてわろきことあらば、能く能くわろければこそ、身にしられ候うと思いて、心中を改むべし。
ただ、人の云う事をば、よく信用すべし。
わがわろき事は、おぼえざるものなる。」

(現代語意訳)
他人の悪いところはよく目につくものです。
しかし、自分の悪いところとには、なかなか気づかないものです。
もし、自分でさえ悪いと気づくようなら、それはよほど悪いことだからこそ、自分でも気がついたのだと思って、心をあらためるべきでしょう。
他人が自分の悪いところを教えてくれたなら良く聞きましょう。
自分自身ではわからないことですから。

(漫画作成/解説・宗教部 保田正信)

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