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第37回個体群生態学会 大会企画シンポジウム
琵琶湖流入河川の瀬切れと回遊魚 ―社会・生態システムの視点から掘り下げる―

 2021年11月6日(土)に第37回個体群生態学会大会が龍谷大学瀬田学舎に運営本部を置き、開催されました。その大会の中で里山学研究センターとの共催で大会企画シンポジウム「琵琶湖流入河川の瀬切れと回遊魚 ―社会・生態システムの視点から掘り下げる―」を行いました。
 
 シンポジウムでは里山学研究センターの研究者を中心に、滋賀県の琵琶湖流入河川で発生する“瀬切れ”という事象について4つの講演を行いました。瀬切れとは、河川の表流量が減少し、河床が露出して表流水が途切れてしまう状態をいい、河川に生息する魚類や水生昆虫類などの個体数や群集構造、移動などに大きな影響を与えているといわれています。特に滋賀県は全国でも瀬切れが発生する河川が多く、規模の大きなときでは数キロにわたり瀬切れしている河川もあります。そこでまずは生態学系の学会であることから生物と瀬切れの関係についての講演を行いました。特に今回のシンポジウムでは、生活史に川と湖との間を移動する回遊魚を対象に行いました。
 
 里山学研究センターPDの太田氏は、トウヨシノボリという魚を対象にした研究結果について講演をしました。トウヨシノボリは、普段は河川の中流域で生活をしていますが、産卵し孵化した仔魚は一度琵琶湖まで降下し、そこで1か月ほど成長をします。そして夏場に川を上る遡上を行いますが、瀬切れは夏場に多く発生しておりトウヨシノボリの遡上を阻害している可能性が考えられました。そこで複数河川において下流と中流の当歳魚(0歳魚)数と瀬切れの規模を比較した結果、瀬切れが長距離で発生していた河川では中流域まで当歳魚が遡上できていないことが示唆されました。
 株式会社西日本科学技術研究所の沢田氏は、琵琶湖産アユと瀬切れについて講演を行いました。アユもトウヨシノボリと同様に河川で産卵し孵化後、仔魚は琵琶湖まで降下し成長をします。琵琶湖産アユには冬を過ぎ、春先に河川を遡上し中~上流域で成長するものと琵琶湖で留まり続け、秋口に産卵のために遡上するものがいます。沢田氏の講演では秋口に遡上するアユを対象に瀬切れとの関係を比較し、また瀬切れの発生しやすい河川の特徴についても研究を行いました。その結果、瀬切れの発生はアユの遡上にも影響を与え、また天井川化した河川ほど瀬切れが発生していました。
 
 次に沢田氏の講演でも話題に上がった瀬切れ発生の要因について2つの講演を行いました。滋賀県立大学名誉教授であり里山学研究センター研究員の秋山氏は、滋賀県での農業用取水量と瀬切れについて滋賀県湖東を流れる愛知川を例に講演を行いました。愛知川上流には永源寺ダムがあり、永源寺ダムは農業用水のための利水ダムであるためダム直下に幹線水路が引かれ、田に水が送られています。取水量は時期によって設定されており、農繁期には多くのダムの水が幹線水路に回され、川への放流量がほぼ0のときもあります。河川に水が回らなければ瀬切れが発生しやすくなります。しかし、受益地域では現在も水不足問題は発生しているため、すぐに瀬切れ解消につなげることは難しく、この問題は、河川における水利秩序の再編と関わる内容を含んでいるため、短期間における解決は困難であり、農業水利の基盤における変化を環境保全に活かすようなビジョンを共有できる戦略が求められます。
 里山学研究センター副センター長の林氏は滋賀県の天井川の形成について講演を行いました。天井川は堤防内の砂礫堆積の進行により、河床面が周囲平野より高くなった河川のことをいいます。天井川の成因として、上流の花崗岩質の山地がはげ山化することによる河川への土砂の流出や、河川周辺で行われている農業からの洪水対策要求など、集水域で行われていた人間活動が挙げられています.そこで明治11年頃における滋賀県下の1,395町村の人口・地目別面積・産業の状況等を記述した『滋賀県物産誌』を用いて、過去の人々の自然に対する働きかけを広域で復原し、現在の天井川との関係を検討しました。その結果、里山として森林管理を行っていた地域では天井川化が進んでおらず、はげ山化するような緑肥利用をしていた地域では天井川化が進んでいました。これらのことから人の社会的利用が天井川化する一要因と示唆されました。
 
 最後に個体群生態学会大会委員長である龍谷大学先端理工学部の三木教授に総括をしていただき、質疑応答などを行い意見を交換しました。110名ほどの参加者があり、大盛況のうちに終了しました。


第37回個体群生態学会 大会企画シンポジウム
琵琶湖流入河川の瀬切れと回遊魚 ―社会・生態システムの視点から掘り下げる―


【本件のポイント】

  • 国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構 理事 國中 均 氏が、「JAXA 深宇宙探査船団が挑む太陽系宇宙46億年の進化史」と題して46億年の歴史と生命の起源を講演
  • 神戸大学副学長 近藤 昭彦 氏が、「バイオエコノミー拡大を加速する「バイオ×デジタル」融合」と題してその現状と将来展望を講演
  • 本学の先端理工学部教員と農学部教員が、講演で研究成果を紹介。また、自然科学系分野の研究成果をオンラインによるポスターセッションで発表


【本件の概要】
 龍谷大学は2022年1月12日(水)に特設サイトにて、第33回 龍谷大学 新春技術講演会を開催します。
 今回の講演会では、「宇宙と地球」という幅広い視点から生命の起源とこれからの未来の展望を考える機会にしたいと考え、「宇宙と地球から生命の過去と未来を考える」をテーマに掲げました。基調講演では、国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構 理事、宇宙科学研究所 所長 國中 均 氏より、「JAXA 深宇宙探査船団が挑む太陽系宇宙46億年の進化史」と題してご講演いただきます。また、神戸大学副学長、大学院科学技術イノベーション研究科長・教授 近藤 昭彦 氏より、「バイオエコノミー拡大を加速する「バイオ×デジタル」融合」と題してご講演いただきます。
 他にも、龍谷大学の先端理工学部教員と農学部教員の講演として、それぞれ自身の研究成果を紹介します。自然科学系分野の研究成果をオンラインによるポスターセッションで発表します。

 


 1 日時        2022(令和4)年1月12日(水) 13:00~17:30
 

 2 開催方法   特設サイト(https://shinshun.ryukoku.ac.jp/)でのLIVE配信

 3 プログラム等 別添資料のとおり  

 

 4 申込締切   2022年1月12日(水)
 

 5 申込方法   特設サイトの参加登録ページ
        (https://shinshun.ryukoku.ac.jp/register/)から申込み

 

 6 参加費     無料
 

 7 お問い合わせ先 龍谷大学 研究部(瀬田)(新春技術講演会担当)
           E-Mail kagiken@ad.ryukoku.ac.jp
           TEL 077-543-7548(土日祝を除く9:00-17:00)
             ※12月29日(水)~1月5日(水)は閉室


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【別紙】第33回新春技術講演会リーフレット


 2021年12月16日(木)、農学部×マルコメ(株)「糀の魅力開発プロジェクト」最終報告会を開催しました。
 本プロジェクトは、農学部・農学研究科の有志学生約70名(17チーム)が日本の伝統の「糀(こうじ)」をテーマに、糀の魅力を引き出すアイデアを出し、製品開発に取り組む活動です。2021年5月から約半年間かけて準備し、今回、環境に配慮した食事や糀の機能性に着目した肥料や日用品など、学生ならではの自由なアイデアをポスターセッション形式で発表しました。
 審査は、マルコメ(株)から、研究開発本部開発部 部長 倉石徹氏をはじめとした研究開発本部やマーケティング本部、市販用営業店舗事業部のみなさま9名と、龍谷大学からは入澤崇学長をはじめとした5名が、独創性や表現力、実用性、問題発見などの観点で行い、優秀なチームを表彰しました。マルコメ(株)の審査員には、本学農学部卒業生2名にもご参加いただき、卒業生の活躍も垣間見ることができました。

 学生たちのアイデアは、糀という食品のイメージを大きく覆すようなアイデアがたくさん発表され、マルコメ(株)のみなさんから、驚きの声があがっていました。また、海外に渡航できない今だからこそ、世界の人々に糀を届けたいという思いや、日本にいながら海外を旅しているような気持ちになってほしいという思いがあふれ出たアイデアも印象的でした。学生たちの熱のこもったプレゼンテーションに、審査員と来場者も興味津々でした。入賞チームと企画内容をご紹介します。

【表彰結果】
1.マルコメ賞(企業様の点数が最も高い)
チーム名:藍と麹の人たち
企画内容:乾燥糀・甘酒を使用した藍染め

2.学長賞(総合点1位)
チーム名:pathology (ぱそろじー)
企画内容:肥料効果を用いたキュウリ栽培実験キット

3.龍谷エクステンションセンター長賞(総合点2位)
チーム名:吉本糀のおもてなし
企画内容:食品ロス削減を目指したメニュー

4.瀬田教学部長賞(総合点3位)
チーム名:甘党
企画内容:若者にフォーカスしたデザートレシピ

5.農学研究科長賞(総合点4位)
チーム名:チームぶっくわーむ。
企画内容:紙せっけん

6.農学部長賞(総合点5位)
チーム名:チームたこやき
企画内容:糀スクラブ

7.オーディエンス賞(来場者の票が最も多い)
チーム名:チームあおぞら
企画内容:塩糀と世界のスパイスを融合した万能調味料

 表彰の後は、本プロジェクトにご尽力いただきました、マルコメ(株)マーケティング本部マーケティング部店舗事業課 課長 須田 信広 氏と、本学学長 入澤 崇 先生にご講評をいただきました。
 須田氏は、「普段会社では食品を扱っているので、食品以外の発想に驚かされた。中間報告会を実施した時よりもアイデアがグレードアップしていて、試行錯誤した様子がよくわかった。新しい着想や学びを大事にしてほしい。」とコメントされました。また、入澤学長からは、「感心している。非常に衝撃的だった。農学部の学生諸君がここまでやるかと思い、期待以上のものだった。ときめきを持ってこれに臨んでいることがよくわかった。」と、取り組んだ学生をたたえました。学生たちのアイデアが新しいマルコメ商品に繋がるかもしれません。

 今回、栄えある「マルコメ賞」を受賞したチームに、インタビューしました。

【受賞インタビュー】
チーム名:藍と麹の人たち
企画内容:乾燥糀・甘酒を使用した藍染め

(Q)受賞した感想を教えてください。
(A)実感がなく驚いているが、楽しく活動ができた。普段できないような経験ができ、毎回新しい発見があり学びがたくさんあった。たくさん苦労もしたけど、チームメンバーと議論を重ねる時間も楽しかった。 

(Q)特に心掛けたことや、アイデアのポイントは何ですか?
(A)糀を使って何かを行うということ、糀を使って藍染をすることは初めての試みで、文献も見当たらなかった。とりあえず自分たちでやってみて挑戦もした。藍染師の方に話を聞きに行き、下調べをしっかりと行うことがアイデア提案につながったと思う。

(Q)活動の中で、特に大変だったことは何ですか?
(A)藍染を行った約2か月間、毎日記録を付ける(1回1時間ほどの時間を朝晩)ことが大変だった。朝晩で記録を付けたのは、時間帯によって染まり方が異なるから。これも新しい発見だった。また、私たちが考えていた甘酒を使用すると、色が出なかった。分量を変えて試行錯誤した。

 本プロジェクトに参加した学生たちは、頭の中で巡っていたかたちのないアイデアが「かたち」になり、それを自分たちの言葉で提案するわくわく感や楽しさを感じてもらうことができたと思います。アイデアに対し、時には厳しいコメントがあったかもしれませんが、社会人とかかわることは、社会とのつながりや自身の将来を考えるきっかけになったに違いありません。
 「なにかに挑戦したい!」、「新しいことに取り組んでみたい!」という思いを持っている学生の芽を育てていくひとつの取り組みです。思っていた以上に大変だったこともあると思いますが、少しでも学生たちの学びに繋がっていれば幸いです。
 学生たちが学びを止めない場所であり続けるため、農学部では学生の安全に配慮しつつ、学びの支援をおこなっていきます。これからも龍谷大学農学部生・農学研究科生の活躍にご期待ください。


■参考
 このような企業と連携した製品開発プロジェクトは2016年度から始まり、今年で5回目となります。過年度のプロジェクトでは、特許や実用新案を申請したものや、商品化に向けて進んでいるアイデアもあり、社会実装教育として成果が出ています。
 プロジェクトを通して、学生にものづくりの楽しさや試行錯誤してわくわくする気持ち等を感じてもらい、今後のキャリアや興味の幅を広げることを目的として実施しています。また、学生のアイデアが多様な課題を解決に導き、社会に貢献できることを期待しています。
2016年度:ハウス食品
2017~2018年度:(株)ローソン
2019年度:伊那食品工業(株)
2020年度:(株)すき家((株)ゼンショーホールディングス)


全体会場


ポスターセッションの様子


試作品を体験(糀スクラブ)


オンライン審査員へ発表


マルコメ賞:藍と糀の人たちチームのプレゼンテーション


マルコメ賞:藍と糀の人たちチームの試作品(藍染め)


試作品


表彰の様子


講評:須田氏(オンライン)


講評:入澤学長


 本学科では社会福祉実習のひとつとして「地域実習」を行っています。その対象学生のための学びとして外部ゲストを招いています。
 12月1日(水)に京都市岩倉南児童館の渡邉洋子館長にお越しいただきました。
 渡邉館長から、児童館が地域社会にどのような役割を果たしているのかについて講義していただいた後、児童館の児童たちの遊びを体験しました。
片面が赤色、もう片面が白色のカードを同じ数だけテーブルに並べます。学生は2グループに分かれて、号令の合図で一斉に相手のカードを片手でひっくり返します。3分後終了の合図があり、どれだけ 多くのカードがひっくり返せたかを数え、勝者が決まります。右手だけの試合の後は左手だけで再度戦うため、利き手を使えない時は苦労していたようでした。けん玉も体験しましたが、他の学生が見ているとなかなか上手くできない学生が多いようでした。
 短い時間ではありましたが、学生達は、児童館への実習のイメージが少し湧いてきたようで、児童館での子どもへの関わり方についても何かヒントを得たようでした。





 経済学部では、経済学部の研究力を学部内でさらに共有するため、教員が各自の研究成果を公開する機会としての研究力PRワークショップ(FD報告会)を開催しています。
 
 2021年12月1日(水)には、東山 薫 准教授が「幼児における心の理論と自己調整機能および社会的ネットワーク -他者理解と自己抑制および人間関係の大きさとの関連-
」をテーマに発表を行い、会場の経済学部教育・研究センターには、専門分野を問わず、参加者が集まりました。
 質疑応答では参加者から多くの質問があがり、ソーシャルディスタンスを保ちながら意見交換が行われました。
 
 経済学部では、教員が各自の研究成果を公開する機会としてのFD報告会を通して、専門分野を問わず教職員相互の理解を深めています。



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作成者有限会社アップルップル

作成日2016/04/26

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作成者有限会社アップルップル

作成日2016/04/26

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作成日2016/04/26

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作成者KDL藤川

作成日2017/04/26

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作成日2017/05/12

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作成者KDL沖

作成日2017/05/08

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作成日2017/05/08

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作成者KDL藤川

作成日2017/05/15

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作成者有限会社アップルップル

作成日2016/04/26

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作成者KDL藤川

作成日2017/05/01

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