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 政策学部「政策実践・探究演習(海外)韓国PBL」(担当:安周永教授)では、「最低賃金の日韓比較」をテーマに、日本と韓国の制度や政策決定過程について学んでいます。授業では最低賃金に関する論文や文献を読み、制度の背景や課題を理解した上で、夏季には韓国を訪問し、研究者や関係機関へのインタビュー調査を実施する予定です。
その事前学習の一環として、学生が京都地方最低賃金審議会を傍聴しました。以下は、その学生である龍谷大学政策学部2回生・屋附あおいさんによる報告です。

 私は京都で二つのアルバイトを掛け持ちしています。掛け持ちを始めた理由は、より多くの収入を得て、留学など将来の自己投資のための資金を準備したかったからです。そのため、アルバイトを始めた頃から、最低賃金は私にとって身近で重要なテーマでした。しかし、これまでは「自分の時給が上がるかどうか」という結果にしか関心がなく、使用者側の立場について考えたことはありませんでした。

 授業で最低賃金について学ぶ中で、最低賃金を決定するためには、労働者だけでなく、使用者、つまり雇用主側の意見も必要不可欠であることを知りました。労働者は生活を支えるために最低賃金の引き上げを求めますが、一方で、使用者には賃金を支払う責任があり、急激な引き上げは経営に大きな影響を与える可能性があります。どちらか一方の意見だけが正しい、あるいは間違っているのではなく、それぞれの立場に納得できる理由があることを学びました。

 今回、京都地方最低賃金審議会を傍聴し、最低賃金は労働者の生活だけでなく、企業経営や地域経済など、さまざまな要素を考慮しながら決定されていることを、自分の目で見て、肌で感じることができました。労働者側、使用者側、そして中立的な立場である公益委員が、それぞれの立場から客観的なデータや根拠を示しながら議論を重ねている様子を実際に見ることができたことは、とても貴重な経験でした。教科書で学ぶだけでは分からない政策決定の現場を知ることができ、大学での学びが現実社会とつながっていることを実感しました。

 今回参加したのは第1回京都地方最低賃金審議会であり、この場で最低賃金が決定されるわけではありません。その後も複数回にわたる審議や手続きを経て答申が行われ、施行に至ります。たった一つの金額基準を決めるために、多くの議論や調整が重ねられており、最低賃金を決定することは決して簡単ではないことを知りました。最低賃金の改定は、多くの労働者や事業者に影響を与える重要な政策です。今回の傍聴を通して、今後はさまざまな政策についても、結果だけではなく、「なぜそのような結論になったのか」という政策決定の過程にも目を向け、多角的な視点から社会問題を考えられる大学生でありたいと思いました。

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龍谷大学政策学部2回生 屋附あおい


 2026年6月27日(土)~28日(日)「政策実践・探究演習(国内)」人とまちが育つ「話し合い」創造プロジェクト(担当:只友景士教授)の学生12名が、東京都杉並区でフィールドワークを実施しました。
 本プロジェクトでは、市民参加と協働のまちづくりを目指して、話し合いを通して人やまちが育つ取り組みの探究を行っています。この度、東京都杉並区における杉並区長選挙に合わせて、現地でのアンケート調査とヒアリング調査、区内の視察を行いました。

~6月27日(土)~
 1日目に実施したのは、選挙候補者の街頭演説を聞いている方へのアンケート調査と、駅周辺で「ひとり街宣」という活動をされている方へのヒアリング調査です。

 アンケート調査では、高円寺駅から西荻窪駅にかけて演説している候補者を探し、その演説を立ち止まって聞いている方から10件の回答を得ることができました。アンケートを取る中で学生は、投票先を決める判断材料として複数の演説を聞いている方、候補者の政策に興味を持ったから聞いている方など、足を止めて演説を聞く様々な理由を明らかにすることができました。学生は元々、街頭演説は支持者に向けたアピールの場という印象が強かったようですがみたいですが、調査を経て、投票先を決めていない人や少しでも政治に関心がある人に情報を提供する機会として重要な機能を果たしていることを学びました。
 また、今回のアンケートは政治への無関心層からは回答を得られなかったため、どうすれば無関心層に興味を持ってもらえるのか、といったことを考えるきっかけにもなりました。


アンケート調査①


アンケート調査②

 ヒアリング調査は、「ひとり街宣」の活動をしている人を探すところから始まり、高円寺駅や西荻窪駅周辺で5名から回答を得ることができました。
 「ひとり街宣」とは、市民が自発的に行動して社会に訴えたいことを行う活動です。前回2022年の杉並区長選挙から注目を浴びるようになりました。お話を聞く中で「ひとり街宣」は、対話が少ない現状を変えるために行われていること、一方的な演説ではなく反対意見にも対話の姿勢で臨むこと、一般市民や元市議会議員など様々な立場の人によって行われていることを教えていただきました。この調査を行うまでは「ひとり街宣」を知っている学生はいませんでしたが、事前調査やヒアリングを通じて理解が深まり、ミュニシパリズム(地域主権・住民自治)に基づいたボトムアップによる政治のあり方がどのようなものなのか、見えてきたのではないかと思います。。
 また、活動している方の中には杉並区外在住の方もおり、地域に関係なく「みんなのこと」として政治に関心を持ち、市民の間で対話を重ねる重要性を学ぶことができました。


ヒアリング調査①


ヒアリング調査②

~6月28日(日)~
 2日目は区内の視察を行い、杉並区の歴史と自然、暮らしについて学習しました。

 まず訪れたのは杉並区立杉並芸術会館です。学生は事前の調べにおいて、高円寺阿波踊りが杉並区の文化として定着していることに着目し、会館ではその普及の過程を学んだり、市民性の成熟との関係を考察しました。
 その次に向かったのは善福寺公園です。こちらの公園では都市における緑地空間について観察を行い、杉並区の発展の基礎を築いた内田秀五郎の銅像に触れたり、住民の憩いの場や地域の魅力としての公園の役割について学びました。
 最後には西荻手しごと市を訪問し、杉並の作家さんの作品や手しごと文化に触れました。西荻手しごと市は、築80年を超える木造の地域の集会施設の井荻会館で開かれていました。学生は出品している方々とコミュニケーションを取る中で、地域住民の交流の場や地域経済の活性化の端緒に触れることができました。


杉並区立杉並芸術会館にて


善福寺公園


西荻手しごと市

 2日間にわたる活動では、選挙を通じた人との関わりから多くの学びや発見を得ることができ、非常に実りのある時間になりました。以前参加した守山市での市民懇談会と合わせて2つの地域での活動によって得られた知見を活かし、今後も市民参加と協働のまちづくりを目指した取り組みを探究していきたいと思います。
 最後に、今回の杉並フィールドワークにご協力いただいた区民の皆様や関係者の皆様に、心より感謝申し上げます。

(文責:政策学研究科修士2年 山本安紋)


「国語とは言葉を通して人間を考える教科」であるという理念から開発されたユニークな文学模擬裁判。法的思考力や刑事裁判の意義の理解にとどまらず、人間や社会を考える眼差しについて深めることをねらいとした法教育イベントです。
この夏の文学模擬裁判交流大会では、松本清張『相模国愛甲郡中津村』および『不運な名前』を題材に独自に作成した教材をもとに、参加校の高校生らが検察側・弁護側どちらかの立場の役になりきり、立証・弁護活動を展開します。
大会の様子はどなたでも事前申込制で“傍聴”することが可能です。ぜひふるってご参加ください。

【実施概要】
日時:2026年8月9日(日)9:30-16:00(予定)
会場:札埜研究室および各自宅、学校(ZOOM)
主催:龍谷大学札埜研究室、オンライン高校生文学模擬裁判交流大会実行委員会
後援:一般社団法人刑事司法未来、龍谷大学法情報研究会、京都教育大学附属高等学校模擬裁判同窓会、(株)TKC、刑事弁護オアシス
※JSPS科研費 基盤研究(C)(課題番号:25K06287)の助成を受けています。

【プログラム】※試合状況により、時間変更の可能性あり。
  • 9:30-11:30 第1試合
     宮城県宮城野高等学校(宮城/検察)VS 洛星高等学校(京都府/弁護)

  • 11:30-12:20 (休憩50分)

  • 12:20-14:20 第2試合
     神戸海星女子学院高等学校(兵庫/検察)VS 創志学園高等学校(岡山県/弁護)

  • 14:20-14:45 (休憩25分)

  • 14:45-16:00頃  講評、振り返り交流、成績発表、表彰式


【傍聴人募集チラシ】第6回夏のオンライン高校生 文学模擬裁判交流大会

【傍聴人募集チラシ】第6回夏のオンライン高校生 文学模擬裁判交流大会


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