2016.12.26京友禅の商品開発いよいよ始動!【試作品交渉編】
経営学部 松永敬子ゼミ
「京都マラソン2017×龍谷大学スポマネlab.×京友禅」の実現へ 2
私たちは、京都の伝統工芸関連組織とコラボした商品を学生が企画・製作し、京都マラソン会場(みやこめっせ)内で販売し、売上は義援金として東日本大震災被災地の小・中学校を対象とした「スポーツこころのプロジェクト」に全額寄付するというプロジェクトに取り組んでいます。このプロジェクトには「スポーツと京都の伝統工芸を通じた復興支援の輪を広げよう」というメッセージが込められています。今回で6年目である京都マラソン2017では、京友禅の商品開発にチャレンジすることになりました。11月2日(水)には、京友禅協同組合連合会様にご協力を頂くためのプレゼンを実施、その結果、京友禅の商品開発のための試作品を製作するための生地を提供して頂きました。
「試行錯誤を繰り返し、試作品の製作へ」
私たちは京友禅協同組合連合会様から京友禅の生地を提供して頂き、早速、試作品を作り始めました。
まずは、走りながら身に着けることができる、輪でつながるという理由で、このプロジェクトの1年目から作り続けられてきたブレスレットを作りました。しかし、ブレスレットでは京友禅の魅力的な模様や柄を裁断してしまうこととなり、京友禅本来の良さが伝わりにくくなってしまいました。そこで、ブレスレットの他にも京友禅の柄を生かすことができる商品を作ることにしました。ランナーさんへのリサーチも含め、ゼミのみんなで話し合った結果、イヤホンホルダーやサングラス入れなどの案が出ました。そこで、多目的に活用できる巾着袋を作ることに意見がまとまったので、試作品を作りました。
「商品化への第一歩」
12月14日(水)に京友禅協同組合連合会様と2度目の打ち合わせを行いました。打ち合わせの目的は、私たちが作った試作品が京友禅の質や価値を下げてしまうものになっていないかを確認して頂き、商品化の許可を頂くことです。
代表学生3名+先生の4名で京都市中京区にある京友禅協同組合連合会の専務理事の植村憲一氏を訪ね、お時間を頂きました。試作品として製作したブレスレットと巾着袋を手にとって頂き、ブレスレットと巾着袋のメリット・デメリットや今後の制作段階での課題、巾着袋以外の商品の案について説明をさせて頂いたところ、快く京友禅の商品化を承諾してくださり、たくさんの生地を提供して頂きました。
「一目でわかる生地の魅力」
提供して頂いた生地をその場で見せて頂きましたが、想像以上に綺麗で感動しました。そして、生地に合った商品を製作することで京友禅の素晴らしさを伝えることができると感じました。美しいデザインの生地を切ってしまうのはもったいないと思ったため切ると魅力が伝わりにくい生地は、みやこメッセのブースに展示させて頂くことになりました。京友禅協同組合連合会様のご厚意を無駄にしないよう、京友禅の良さをしっかり伝えられる商品を作っていこうという想いがより強くなりました。
「プロジェクト成功のカギは『40代』にあり!」
私たちはどのような方が商品を買ってくださるのかというイメージだけで、商品を考えていましたが、松永ゼミOB・OG・4回生の先輩からは過去の京都マラソン参加者の男女比率・年齢層のデータを活用し商品を考えた方が良いというアドバイスを頂きました。実際に調べてみると参加者の約8割が男性であり、40歳代の参加者が全体の40%を占めていることがわかりました。これらのデータと「京都マラソン2017×龍谷大学スポマネlab.×京友禅」というテーマを念頭に置きながら巾着袋の大きさや他の商品案についてまだまだ考える必要があります。今回の商品化への過程で、ターゲットや商品の決定、顧客のニーズなどを考えることの難しさを知り、マーケティングは授業を聞くだけでなく実践することによって初めて身に付くものだと強く感じました。また、交渉を進めていく中で、京友禅の商品開発が形となって実現に向かっていることも感じました。
今後は商品の決定、製作の協力をしてくださる団体様や地域の手芸クラブ様への交渉を並行して行っていきます。
京友禅協同組合連合会様、松永先生、松永ゼミOB・OG・4回生の先輩など、たくさんの方に力を貸して頂きながら引き続き頑張ります。
京都マラソン2017おこしやす広場(みやこめっせ内)でしか味わえない魅力があります。1人でも多くの方に伝統ある京友禅の魅力を手に取って感じて頂きたいです。もちろんマラソンの魅力も感じて頂けたら幸いです。2017年2月17日(金)・18日(土)・19日(日)、京都マラソン2017おこしやす広場(みやこめっせ内)にて皆様のお越しをお待ちしております。
荒木 香鈴(京都私立龍谷大学付属平安高等学校卒業)
福田 万季(大阪府立三島高等学校卒業)
伊藤 正直(大阪学芸高校卒業)