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社会学部

社会共生実習『The First Aid』(栗田修司)
防災活動を通して、地域との共生を図る。
阪神淡路大震災 真の復興

2019.10.28阪神淡路大震災 真の復興

社会学部 社会共生実習『The First Aid』(栗田修司)

10月5日に人と防災未来センター・神戸市長田区真宗大谷派玉龍寺を訪れました。今回は主に阪神淡路大震災について学習しました。

人と防災未来センターは、震災を体験できるフロア、震災記憶のフロア、防災・減災体験フロアなどがありました。この施設では、映像や展示などがあり、それらから当時の様子を詳しく知ることができました。中でも始めに見た映像はとても衝撃的なものでした。大きな音と共に、揺れや火災が発生した様子を再現した映像は、映像でありながら恐怖を感じました。

展示では震災当時のままの時計や日記などの実物展示から、緊迫した様子や被害の大きさが伝わってきました。神戸の街は今活気のある素敵な町です。しかし、大きな悲しみを乗り越えてきたまちだということを忘れてはいけないと思いました。

続いて、神戸市長田区玉龍寺を訪れました。住職の五百井正浩さんから震災について仏教の思想を織り交ぜながらお話ししていただきました。五百井さんは、震災経験を持ち現在も様々な現場に出向き活動されています。五百井さんのお話を聞き一番に驚いたことは、阪神淡路大震災には、現在進行中の問題が未だあるという現状でした。借り上げ住宅問題や孤独死など報道されない大きな問題が残っているということでした。まちは綺麗に復興していても、見えない問題や家族を失った人たちからすれば、いまも心の復興や人の復興は途中なのだと思いました。

お話の中に「亡くなった方のご家族に出会った時、悲しませてあげることが最初の支援である。」という言葉がありました。これは、実際に沢山の被災者の方と接され、ご自身も被災者となったからこその言葉であるのかなと感じました。

映像・新聞記事に残すことも大切であるが経験した人が伝えていく、広めていかないと結局何も残らないと話しておられたことも印象的でした。残すだけでなく、人の思いとともに伝えることが大切だと感じました。

大辻 明莉(滋賀県立河瀬高校卒業)