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社会学部

社会共生実習『The First Aid』(栗田修司)
防災活動を通して、地域との共生を図る。
大分県津久見市を訪れて(九州実習1)

2020.05.12大分県津久見市を訪れて(九州実習1)

社会学部 社会共生実習『The First Aid』(栗田修司)

2月10日私は本実習のまとめとして、九州で公助について学習しました。一日目である大分県津久見市は、平成29年9月台風18号の記録的豪雨により浸水被害を受けた地域です。今回私たちは、津久見市社会福祉協議会を訪れ、当時設置されていた災害ボランティアセンターについてのお話を聞いてきました。実際の活動内容や、苦労などを聞く貴重な機会となりました。

台風18号によって市では1,780棟が浸水、半壊、全壊などの多くの被害が出ました。そこで津久見市では発災後から約2ヶ月間にわたって災害ボランティアセンターが設置されました。はじめは事務所内も被災し機器などが使えない状況での活動であったそうです。開設後は、被災者の困りごと(ニーズ)受付、ボランティア受付、ボランティア派遣、関係機関との連絡調整を行ったそうです。活動中は問題も多くあったが、津久見市独自のルールを決め解決されて言ったと話しておられました。

津久見市には、沢山のボランティアが訪れたり、地域住民がボランティアとして活動されたりしたそうです。また、ボランティア協力校制度というものがあり、県内の高校生がボランティアとして参加したそうです。他の地域もこの制度を取り入れてみてはいいのではないかと思いました。

お話の中で最も興味深かったのは、地域によって復興のスピードが異なっているということでした。地域住民同士の繋がりが強く、地区役員の関係作りがうまくいっている地域では、情報伝達や繋がりがあるため復興が早かったそうです。この実習で自助、共助は平常時も災害時においても重要であると学んできました。この共助の部分においては、復興のスピードも異なってくるのだと知り驚きました。津久見市社会福祉協議会の方々も、災害を通じて情報共有、連携強化、住民のつながりを平常時から大切にしていかないといけないと話しておられました。

実習で訪れた別の被災地でも共助の大切さを学んでいました。今回も共助の必要性を学び、災害を経験した地域はどこも感じていることなのかもしれないと思いました。現代では、地域間のコミュニティが失われている地域も多いです。しかし、どこでいつ災害は発生するかわかりません。自分自身も、地域の祭りや行事に参加し顔の見える関係を築くことから始めようと思いました。また、災害時には築いたコミュニティで人を助けたり、場合によっては助けてもらったりしたいと思いました。

(九州実習には地域連携活動旅費サポート制度およびYou, challengerプログラムの補助を受けました)

大辻 明莉(滋賀県立河瀬高校卒業)