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農学部

淡路和則ゼミ
持続可能な社会における食と農を探る。
販売する野菜の生産者を訪ねて―トマト編―

2019.07.26販売する野菜の生産者を訪ねて―トマト編―

農学部 淡路和則ゼミ

私たち淡路ゼミは地産地消をテーマのひとつに掲げ活動しています。
その活動の一環で5月20日に滋賀県東近江市八日市のトマト生産者の安井さんを訪問し、トマトの生産から出荷までのお話を聞かせていただきました。
安井さんは「自分の子供たちが安心して食べられるような食材を作りたい」という思いから、今年新規就農した一年目の農家さんです。経験や知識もゼロで就農したので、分からないことや失敗も多く毎日が勉強だとおっしゃられていました。

滋賀県では琵琶湖の水質、周辺環境を守るために環境へ配慮した農業が推進されています。
安井さんのトマトハウスでもその取組が行われており、なるべく農薬や化学肥料を使わずに栽培する「減農薬栽培」を行っています。
さらに「少量土壌培地耕」という滋賀県発祥の栽培方法を用いてより美味しくトマトを生産しているそうです。
しかし、こうしてこだわって作っているのにも関わらず、安井さんはその成長を最後まで見届けることが出来ません。
なぜならば、トマトを市場に出荷させる場合、熟した状態だと商品が傷みやすくなってしまうので、販売までの期間を逆算し、青い状態のままで収穫そのまま出荷してしまうそうです。
青い状態のトマトは販売までには追熟によって赤くはなりますが、収穫せずに熟させたものに比べたら美味しさは天と地ほどの差があるそうです。
安井さんは「消費者の皆さんに一番おいしい状態のトマトを届けることが出来ず悔しい」とおっしゃられていました。

今回5月26日の販売で私たちは安井さんのトマトを完全に熟した一番おいしい状態で販売できるのでそのことに大変喜びを感じております。
そして販売の企画を通じて、農家さんの思いやこだわりを一人でも多くの消費者の皆様に伝え、滋賀県野菜の良さを知ってもらえるように努めていきます。

田口 萌(京都市立日吉ヶ丘高校卒業)
浅田 直輝 (私立京都大谷高校卒業)