2025.02.28
第3回法遵守の文化のためのグローバルユースフォーラムに参加【法学部】
法務省・国連薬物犯罪事務所(UNODC)・タイ法務研究所が主催する「第3回法遵守の文化のためのグローバルユースフォーラム」が、2025年2月15日(土)・16日(日)に京都国際会館にて開催されました。このフォーラムは、若者たちが当事者として声を上げていくことがSDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けて重要であるとの認識のもと、定期開催されているものです。
(グローバルユースフォーラムについて詳しくはこちらから)
2021年の「京都コングレス・ユースフォーラム」をはじめとして、龍谷大学法学部の学生はユースフォーラムに複数回参加しています。
[参考]
京都コングレス・ユースフォーラムへの道のり
第2回法遵守の文化のためのグローバルユースフォーラムに参加【法学部】
日ASEAN特別ユースフォーラムに参加【法学部】
今回のフォーラムのテーマは、「法務・司法分野におけるAI・デジタル技術の活用及び課題」でした。民事法と刑事法の分野でAIやデジタル技術がどのように用いられているのか、そこでの課題は何かについて勉強会で議論した上で、英語で意見を伝える練習を重ねました。
参加した学生のレポートから一部をご紹介します。国際会議での政策決定に向けた意見表明を経て、自信と次の目標を得た学生たちの成長が感じられます。
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フォーラムに参加したきっかけは、所属するゼミの山田先生からのお声がけでした。
参加する仲間との英語の勉強から始まり、先生方から発音や添削等の細かなサポートを頂きながら徐々に準備を進めていきました。
そして迎えた当日、初めて出会う海外の学生は皆社交的な方で、話し方から自国の文化まで様々な事を教え合いました。談笑する傍ら、いざ議論が始まると机上に意見が飛び交い、国際会議らしい白熱した雰囲気になりました。最終的に宣言が採択された際は、会場に猛烈な拍手が巻き起こりました。
そのほか、兵庫県芦屋市の髙島崚輔市長のような著名な方による基調講演があり、豪華な料理を囲みながら開かれるレセプションで参加者と交流する事も出来ました。
英語の無限大の可能性を感じたこのフォーラムは、普段の生活では経験できない刺激で溢れていました。
赤尾 育真(3回生・山田ゼミ)
私は、ずっと留学したいと思っていましたが、なかなか勇気が出ず、何も行動に移せないまま大学生活の半分が終わりかけていました。そんな時にこのイベントの案内をいただき、絶対に参加すべきだと感じ、申し込みました。諸外国の友人と過ごした2日間は、私にとってかけがえのない宝物であり、大変貴重な経験となりました。今回のユースフォーラムを通じて、自分の苦手なことや得意なことを改めて認識することができました。
ディスカッションでは、自分の意見を英訳して持参していたものの、どのようにつなぎ合わせて表現すればよいのか考えているうちに議論が進んでしまい、なかなか自分の言葉で発言することができませんでした。しかし、なんとか文章で伝えたり、知っている単語を紡いで話したりすると、周囲の参加者がしっかり耳を傾けてくれました。そのおかげで、不勉強さを痛感しつつも、コミュニケーションの楽しさを実感することができました。
非日常の2日間でしたが、他国の学生と議論を交わすことで多くの刺激を受け、価値観を広げ、深める素敵な機会となりました。この経験を糧に、今後も積極的に国際交流の場に参加し、自分を成長させていきたいと考えています。
近藤 はな(2回生・牛尾ゼミ)
今回のユースフォーラムのテーマは“AI”に関するものであり、我々とAIのこれからの付き合い方などを考えることが出来ました。特に法律の分野でも、AIやデジタル技術を導入している部分が多くあり、法学を学ぶ身としては、英語でのディスカッションではありましたが、どこまでをAIに任せることが出来るのかなど多くのことを考えられて、とても良い経験になりました。法務省の方々にも様々な点について質問が出来て勉強になることが多々ありました。
英語が苦手であるためとても不安でしたが、本番では、多くの国の人々と考えを共有し、話し合いを行うことで、学べることが多く、とても楽しかったです。今回のユースフォーラムに参加する過程で、刑事法をはじめとする法律の勉強に普段より取り組み、何より英語の勉強に力を入れることが出来ました。英語での議論なため、難しい時もありましたが、とても良い経験でした。
後輩の皆さんへ:色々あり、忙しいとは思いますが、一歩踏み出してアクティブな姿勢でユースフォーラムにも参加してみてください!
椎木 啓仁(2回生・牛尾ゼミ)
フォーラムには、35ヵ国から留学生だけでなく、NGO、法務省、国連職員、そして弁護士などが参加していました。具体的なお仕事の話を聞くことで、キャリアの幅が広がる貴重な時間ともなりました。また、参加者の中には伝統衣装を着ている人も多く、その国の文化や歴史を教えてくれました。
グループごとの議論で印象的だったのが、インドネシアでは、裁判記録から個人の住所、名前、家族関係等すべてが閲覧できることです。司法へのAIの導入案については、気軽にできるAIの法律相談や仮釈放の判断に取り入れるといった意見が出ました。互いの国の法制度を比較しつつ、全員が納得する提案を目指して議論し、とても充実した時間でした。
2日間で様々な国の方と出会えました。フォーラムのため来日している参加者も多く、貴重なつながりが持つことができ、本当に参加できてよかったです。今後もこのつながりを大切にし、引き続き交流していきたいと思います。
中田 真衣(2回生・若林ゼミ)
ユースフォーラムの公用語が英語であるため、事前に英語の勉強をし、意見を英訳するなどの準備をして臨みました。それでも英語で自分の意見を伝えるのは難しく、詳しい理由などを話す時に、同じグループの方に助けてもらう事がありました。
英語力をもっと上げておけば良かったと思いましたが、それ以上に、積極性の大事さを実感しました。自分の意見が間違っていたり、指摘されたらどうしよう…という最初の思いが、他の参加者の方が話題をふってくれたり、様々な事を教えてくれることで、自分の気持ちを少しずつでいいので伝えようという気持ちになり、話す事への抵抗感がなくなっていきました。
なんとか自身の考えを話し、それが伝わった時の嬉しさは、忘れられないものになったと考えています。
藪 宏亘(1回生)
上記5名のほか、鈴木奈那美(2回生・越山ゼミ)、野田望月(2回生・牛尾ゼミ)が参加しました。