2026.03.03
政策実践・探究演習(海外)台湾PBL 現地レポート(2)【政策学部】
2026年2月26日〜3月5日、南投県魚池郷大雁村・竹山富州社区と連携大学である台湾国立政治大学社会科学院との国際交流プログラムに、受講生16名(大学院生、留学生含む)と金紅実准教授、石原凌河准教授が参加しました。滞在中のレポートをお伝えします。
2月28日(土)
南投県魚池郷大雁村にて開催された臺日里山実践交流研究会に参加し、台湾と日本の里山の現状について学びました。本研究会は台湾里山連盟が主催となって開催されたものです。台湾の里山保全・再生に携わっている台湾の研究者・実践者の他に、金紅実准教授と石原凌河准教授も発表しました。本プログラムのテーマである「里山の再生」について深く学ぶことができる良い機会となりました。夜には大雁村の伝統的なお祭りである「山楂脚松明祭」に参加し、松明(たいまつ)に火を灯して集落を地域住民の方々と周遊しました。地元の方々と交流しながら台湾のローカルなお祭りに参加できたことは、学生にとって大変貴重な経験となったようです。
以下、受講生の報告です。
〈午前〉
午前の交流会では、まず、陳文惠理事長から台湾の生物多様性と気候変動への取り組みが年表に沿って紹介されました。台湾では1990年代から地域づくりが進められ、2002年に「社区林業」が本格的に始まったことが説明されました。社区林業は、政府と地域社会をつなぐ大事な組織であり、住民と協力しながら森林を守る仕組みだと紹介されました。
その後、2010年ごろの里山の取り組みとして、台湾でほぼ絶滅した地元の白蝴蝶蘭を海外から持ち帰って育てる例が挙げられました。実際に成果が見える活動で、とても印象に残りました。
さらに、2018年の里山の実践では、イラクサを植えることで、野犬や野猫が近づかず、結果的に石虎を守ることができたという話も紹介されました。自然をうまく利用した方法だと思いました。
最後に、2023年の家庭農園の取り組みについても説明がありました。気候変動に対して、自給自足を高めるために、限られたスペースでも多層的に植物を育てることが大切だと話されました。どの内容もSDGsにつながっており、地域から取り組むことの大事さを感じました。
続いて金紅実先生からは、日本の地方創生政策と龍谷大学の里山保全の取り組みについて紹介がありました。
〈午後〉
午後の研究交流会では、まず、顔新珠執行長からほり地区の糸紅アカトンボの捕育と成果について聞きました。糸紅アカトンボは台湾島内の南投県にしか生息せず、希少種類として認められました。そして、その希少性を生かしお茶産業を行っています。それだけでなく、その存在を知ってもらい保存に協力してもらえるように様々な努力を行なっていました。日本でも希少性のある動物に対してそのような行動が参考になるなと思いました。
また、林先生の研究報告会の中でも里山企業の挑戦的な課題の乗り越え方としていかにお金に換えるかを挙げられていました。例として前述で述べた糸紅トンボの産業活用により生物多様性を保つことができるとおっしゃられていました。
さらに、午後の研究報告会の前半部分が終わりお茶休憩をしました。そこでは、台湾カステラやクッキー、フルーツ、そして紅茶をいただきました。紅茶は二種類あり、台湾カステラはプレーンとチーズ、黒糖、チョコ、カボチャのたねの5種類ありました。台湾カステラはチーズ味が1番美味しく感じました。
研究報告会の様子
糸紅アカトンボの様子
〈夜間〉
地域の方に夕食をふるまってもらった後に、地域の伝統的なお祭りである「山楂脚松明祭」に参加させていただきました。松明祭とは、大雁村において旧正月前後に行われる伝統行事であり、五穀豊穣や厄除けを祈願する祭りです。会場となる靈山宮というお寺に到着してから祭りが始まるまでの間は、地元住民による手料理に舌鼓を打ち、住民や議員とのやりとりを留学生や教員を介して楽しみました。
祭りがはじまる時間になり、地域の方からのあいさつを終えると、参加者一人一人に竹でできた松明が一本渡されました。火を分け合って松明に火をつけて、大勢の人々とともに大雁村を約30分間周遊しました。周遊中も学生同士や地域の方々との交流を楽しみ、とてもアットホームな時間が流れました。
靈山宮に戻った後は、抽選券を受け取り抽選会に参加しました。紅茶や魔法瓶、台湾ドルなどがプレゼントとして用意されており、本学学生も紅茶や魔法瓶、ガスコンロなどの豪華景品を手にしました。
(政策学部 2回生 李洋・山下桃香 ・橋本泰誠)
▶前の記事へ 台湾PBL 現地レポート(1)