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2026.03.05

政策実践・探究演習(海外)台湾PBL 現地レポート(4)【政策学部】

 2026年2月26日〜3月5日、南投県魚池郷大雁村・竹山富州社区と連携大学である台湾国立政治大学社会科学院との国際交流プログラムに、受講生16名(大学院生、留学生含む)と金紅実准教授、石原凌河准教授が参加しました。滞在中のレポートをお伝えします。

3月2日(月)
 本日は南投県大雁村を訪問し、大雁休閑農業区発展協会や台湾千里歩道協会の方々とともに山林の歩道づくりを手作業で取り組みました。普段何気なく使っている歩道を手作業で整備していくことに学生自身は最初は驚いていたようですが、台湾の方々と協働しながら歩道を整備していき、最終的には歩道を完成できたことは学生にとって良い経験となりました。私たちが整備した歩道が里山の環境保全や災害防止につながることも歩道の整備を通じて学ぶことができました。
 南投県でのフィールドワークは本日で終了し、夕方からは台北市に移動しました。そして、台北に到着後はグループに分かれて台北市内を散策し、それぞれが楽しいひと時を過ごしたようです。

以下、受講生の報告です。

 今日は終日、里山景観の保全や地域観光産業、地域防災活動をテーマとした天然歩道づくりに参加しました。現地の方々と協力しながら作業を行い、自然環境の保全と地域活性化を両立させる取り組みについて学びました。
 午後は台北へ移動し、自由行動の時間となりました。夜は現地の飲食店で夕食をとり、街を散策するなど観光も楽しみました。


歩道を整備している様子


完成した歩道の様子

 今回、歩道協会の20周年記念活動に参加し、実際に歩道づくりの現場を体験しました。参加者は三つのグループに分かれ、土を掘る作業、石を割る作業、砂利を敷いて道を整える作業など、それぞれの役割を担いながら協力して活動していました。スコップやハンマー、のこぎり、石を運ぶ網など多くの道具を使い、一つひとつの工程を丁寧に積み重ねながら道を整備していきました。
 特に心に残ったのは、雨水の流れまで考えた道づくりを行っていたことです。高い部分と低い部分を調整し、緩やかな傾斜をつけることで、雨が降った際に水が自然に流れるよう工夫されていました。また、砂や砂利を活用することで、水が一気に流れて道が崩れないようにし、地面に浸透しやすい構造になっていました。さらに、観光客が通る際に木の根に引っかからないように根を取り除くなど、安全面にも細やかな配慮がなされていました。ただ道を整備するのではなく、自然と共存しながら長く使われる道をつくろうとする姿勢を強く感じました。
 そして何よりも驚いたのは、これらの活動がボランティアとして無償で行われているという点です。20年間も継続してきた背景には、地域や自然を大切にしたいという思いと、公共空間を自分たちで守ろうとする強い主体性があるのだと感じました。自分の時間や労力を惜しまずに活動する姿は本当に尊敬できるものでした。
 また、台湾の方々の優しさも印象的でした。初対面の私たちにも丁寧に作業を教えてくださり、常に笑顔で声をかけてくださいました。その温かさのおかげで、安心して活動に参加することができました。歩道は単なる通路ではなく、人々の思いや協力によって支えられている公共空間なのだと実感しました。
 
 今回の経験を通して、公共空間は「誰かが整えてくれるもの」ではなく、「みんなで支え、守っていくもの」であるということを学びました。今後の大学での学びでも、制度や仕組みだけでなく、人の思いや行動の力にも目を向けていきたいと思います。


台湾を象徴するランドマーク「台北101」の様子


台北の屋台の様子

(政策学部 3回生 高尾歩々 2回生 氏原将哉・葉暁萌)

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