2026.03.11
政策実践・探究演習(海外)イタリアPBL 現地レポート(4)【政策学部】
政策学部では、ヨーロッパの都市において現地大学と連携して国際CBLプログラムを2022年度より開講しています。2025年度は、イタリア・トリノ市において、トリノ工科大学と連携し、グリーン・トランジション政策について学んでいます。2026年3月1日~6日の現地プログラムについて、参加学生の報告を発信しています。
3月5日(木)
【参加学生からの報告】
午前9時から、3つのグループに分かれ、明日のプレゼンテーションに向けての話し合いや、今まで学んだ講義のまとめ、パワーポイントの作成を行いました。
グループは、①食料政策、②ネイチャーベースドソリューション(以下NbS)、③都市開発、ソーシャルジャスティス に分かれて準備を行いました。私たちは食料政策を担当しました。
10時半頃に経過報告を行いました。
私たちの食料政策グループは、プレゼンテーションの骨組み作り、リカルド先生の講義のまとめ、実際に行ったマーケットでの様子の写真をまとめるところまで進めました。
・食料政策は「農業政策」だけでなく様々な部門によって推進されること
・都市食料政策の定義・イタリアと日本の解釈の違い
・都市のフードシステムの仕組み
・イタリア(トリノ)の政策
・政策が行なわれた背景
・現地調査の様子・感じたこと
・他のテーマ(NbS、ソーシャルジャスティス)との関連
・日本の事例
という構成で進める方針になりました。
先生にアドバイスを頂き、フードポリシーの中でも大きい役割をもつ大学ができることは何か、ステークホルダーは何か、主体になっている人が誰なのか、トリノ市が実際に地域に出て、地域の一番近いところから声を聞いてプロジェクトをしていること、市町村などの自治体のアプローチを構成に加えることになりました。
また、フードポリシーの背景や、日本とイタリアの背景の違い、どうしてこの政策が必要なのか、自分が納得するような形でまとめると良いとコメントを頂きました。そして、ネットで入手できる範囲でも情報を集め、実際にマーケットに行って自分たちが気づいたことを取り入れることによって、発表にリアリティが出せると考えました。
NbSのグループはNbS の定義を自分たちで再確認し、発表の流れの話し合いを行っていました。彼女たちはNbSの定義を、「開発などで減少したり荒廃した自然に新しく手を加えたりして元の自然以上の状態にして、貧困者などの脆弱者のことを考慮した気候変動の対応方法を考えること。また、誰でも利用できるコミュニティの場を作ること。」と定め、これからヨーロッパと日本の事例の比較をしようとしていると話していました。先生たちから頂いたアドバイスを元に、暑すぎて亡くなってしまう人たちが多いことについての自分たちの考え、NbSの背景、日本がなぜできていないかの考えをまとめ、パワーポイントを作成する見通しだそうです。
ソーシャルジャスティスのグループは、ソーシャルジャスティスについて自分たちで再考、授業をまとめて構成を組み立てていました。日本におけるソーシャルジャスティスの範囲が広いため、考えるのが難しい様子でした。事例を絞って、比較を行う必要がありました。日本の点字ブロックがソーシャルジャスティスに含まれるのではないかという案を自分たちで出し、発表の導入として使う予定だそうです。クライメットシェルターに着目し、日本ではエアコンが設置されている家が多いため、あまり必要でないから意識が低いこと、逆に、日本特有の自然災害や帰宅難民などの危機にも目をつけて比較していく様子でした。
昼食は大学のカフェテリアで購入。みんなでパソコンとにらめっこしながらサンドウィッチを頬張りました。
昼食後14時の2回目の経過報告では具体的な内容の修正や補足を行いました。私たちのグループでは日本とイタリアを比較する上で、社会・コミュニティ、経済、持続可能性、環境、社会、安全性など、特定の指標に絞って表を示すことや比較する対象をイタリアと京都に変更し、京都の事例を増やすことを決めました。NbSのグループやソーシャルジャスティスのグループも先生方と相談しつつ、本格的に内容の肉付けに取り掛かっていました。
20時に学校を出てホテルに戻り、それぞれ活動を再開しました。自分たちが納得いくところまで詰めてスライドを完成させ、明日の午前中に最終確認と発表練習を行う予定です。
本日のお昼ご飯
1日を振り返って
これまでの数日間、さまざまな面からトリノの「持続可能性」について学んできました。その総まとめとして各グループ発表の準備を進めましたが、改めて自分たちの言葉で政策を再考し、比較し、整理してまとめることの大変さをひしひしと感じました。しかしこの過程を経ることで、今までの学びがより深まり、トリノの取り組みを自分たちなりに理解することができたのではないかと思います。また、他の都市や自分たちの住む地域と比較する視点を持つことで、持続可能な社会づくりについてより具体的に考えることの難しさと大切さを感じることが出来ました。明日の発表ではトリノ工科大学の学生の方々も来てくださるそうです。皆さんに私たちがこの数日間で得た知識や視点をしっかり伝えられたらなと思います。
南部 綾乃(政策学部2年生)
時岡 美菜(政策学部2年生)
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