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2021.10.22

日の沈むとこ ながめにいこうよ 星の王子さま サン=テグジュペリ

日の沈むとこ
ながめにいこうよ
(だって…… 悲しいときって
入り日が好きになるものだろ……)

※1

『星の王子さま』は1943年に、フランス人の飛行士であり小説家であったサン=テグジュペリという人が書いた小説です。


王子さま,あなたは,はればれしない日々を送っておられたようだが,ぼくには,そのわけが,だんだんとわかってきました。ながいこと,あなたの気が晴れるのは,しずかな入り日のころだけだったのですね。


●はればれしない日々

みなさんは、最近「はればれしない日々」を過ごしているなあ、と思う時ってありませんか??

思い通りに順調に過ごせる日もありますが、ずっとそれが続くわけではありません。
どうにもこうにもはればれしない日々というのは、きっと誰にでもあるのではないでしょうか。


●悲しい日の居場所

「ぼくね,日の暮れるところが,だいすきなんだよ。きみ,日の沈むとこ,ながめにいこうよ……」

そんな日に、星の王子さまは入り日(夕日)が見たくなるのだそうです。

王子さまの星は歩いてすぐに一周できてしまうような小さな星ですから、その星に住んでいた頃の王子さまは、椅子を持って入り日を見に行っていたのです。
なんと44回も連続で入り日を見た日もあると言います。
それだけはればれしない日々を王子さまは送ってきたのでした。


●居場所=優しい誰かが「居る場所」

やがて,じぶんでじぶんがおかしくなって,あなたは,こういいましたね。
「ぼく,いつも,じぶんのうちにいるような気ばかりしてるんだ」


主人公の飛行士との会話でちょっとしたズレに気付いた王子さまは面白くなって笑ってしまいました。
その後、結局、二人は入り日を見に行きませんでした。(地球は大きいので行けなかった)

でも、入り日を見に行きたい「はればれしない心」は、主人公との会話で少し楽になったようです。
入り日を見る場所には行けませんでしたが、王子さまにとっては、主人公の飛行士と会話を楽しめる場所が居場所になったのではないでしょうか。


●誰かと話せばそこが居場所になる

王子さまが
「日の沈むとこ ながめにいこうよ」
と話し掛けたように、皆さんも学生生活の中で、はればれしない日々があったなら、誰かとお話をしてみてください。
そうすれば、その人と話す場所は、はればれしない日々からあなたを少しだけ開放してくれる場所になるかも知れません。

また、龍谷大学には相談ができる場所があります。
顕真館裏の宗教部でもお話を聞きますよ。

そして、浄土真宗を建学の精神としている龍谷大学ですから、仏さまと話すのも良いものです。
静かに手を合わせて、心の中で仏さまに語り掛ければ、きっとそこがあなたの居場所になることでしょう。

深草の顕真館
瀬田の樹心館は自由に入ることができます。
大宮の場合は、歩いてすぐの本願寺は閉門まで自由におまいりできます。

※1 『星の王子さま』オリジナル版 (サン=テグジュペリ作 内藤濯訳/岩波書店)

(解説・宗教部 保田正信)

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●一人で悩まないで

学内外に相談できるところは沢山あります。
一人で悩まず、相談してください。

龍谷大学 宗教部 オフィスアワー ~お坊さんと話してみませんか?~
龍谷大学 こころの相談室
厚生労働省 こころもメンテしよう ~若者を支えるメンタルヘルスサイト~



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