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2019年4月12日、本学深草キャンパス 至心館1Fにおいて、「犯罪学学術交流シンポジウム2019」を開催、約20名が参加しました。

本シンポジウムは、龍谷大学とカーディフ大学の学術交流協定締結を記念し、カーディフ大学より、トレバー・ジョーンズ教授とアダム・エドワーズ博士をお招きし、第一部では同大学における犯罪学教育と、EUの教育助成プログラム「エラスムス・プラス」の概要、第二部では犯罪学の新動向について、ご報告をしていただきました。
【イベント概要>>】https://www.ryukoku.ac.jp/nc/event/entry-3328.html
【シンポジウム第一部レポート>>】https://www.ryukoku.ac.jp/nc/news/entry-3480.html


【龍谷大学&カーディフ大学】犯罪学学術交流シンポジウムのようす

【龍谷大学&カーディフ大学】犯罪学学術交流シンポジウムのようす


石塚伸一教授(本学法学部・犯罪学研究センター長)

石塚伸一教授(本学法学部・犯罪学研究センター長)

はじめに、石塚伸一教授(本学法学部・犯罪学研究センター長)より「このたびの学術交流協定締結は、当センターのディビッド・ブルースター博士研究員(イギリス・カーディフ大学出身)が大いに貢献した。この協定締結により、本学の学生や若手研究者のカーディフ大学への留学、およびカーディフ大学からの研究者の本学への受け入れが実現することになる。今後一層交流を深めていきたい」と開会の挨拶をしました。

つぎに、トレバー・ジョーンズ教授(カーディフ大学・犯罪学)より、カーディフ大学社会学部・犯罪学科の紹介が行われました。カーディフ大学社会学部・犯罪学科は、1975年に開設された社会学部から発展した学科です。現在は、学部生1000人、大学院生500人、博士研究員140人が在学しており、犯罪および司法関係だけでなく教育、心理、福祉に関わる研究も盛んです。2014年には、社会学の分野において、ワールドユニバーシティランキングTOP100(QS World University Rankings)にも選ばれました。


トレバー・ジョーンズ教授(カーディフ大学・犯罪学)

トレバー・ジョーンズ教授(カーディフ大学・犯罪学)

カーディフ大学犯罪学科には2つのタイプの研究者が在籍しています。
1. Teaching and Research Contracts
学部生や大学院生を指導する傍ら、研究活動を行う研究者です。講師が最新の研究知見を授業に反映させることにより、学部生や大学院生は、いち早くそれらに触れることができます。
2. Specialist research institutes
学部生や大学院生の指導は行わず、研究活動のみを行う研究者です。このタイプの研究者は大型の外部資金を獲得し、大規模な研究プロジェクトを管理・運営しています。


つづいて、アダム・エドワーズ博士(カーディフ大学・犯罪学)は「犯罪学の学びと教え」をテーマに、カーディフ大学における犯罪学教育の実践について講演しました。
かつて、カーディフ大学には、大学院に「MSc Criminology & Criminal Justice」コースが設けられていましたが、2014年以降、「MSc Crime, Safety & Justice」コースと改変されました。エドワーズ博士は、その意図について「これからの時代、単に処罰のありかたを考えるだけではなく、安心・安全の観点から、どのように犯罪を防いでいくかが重要。国も大学も犯罪の予防に関わっていくことが必要と考え、新たなコースを開設した」と述べました。


アダム・エドワーズ博士(カーディフ大学・犯罪学)

アダム・エドワーズ博士(カーディフ大学・犯罪学)

「MSc Crime, Safety & Justice」コースではどのような教育を実践しているか、エドワーズ博士は、「Progression Map」と呼ばれるチャート図を用い説明しました。
はじめに、院生は犯罪学の基本的な理論について学習します。ここでは学問の歴史や成り立ちではなく、実際に社会で起きている犯罪現象や具体的な問題に則した学習を企図しています。

そして、基本的な理論を学んだあと、「SARA」(Scanning=精査、Analysis=分析、Respond=対応、Assessment=評価 の頭文字)と呼ばれる手法を用いて研究を進めます。この手法は、「Problem-Oriented Policing(POP・問題指向型警察活動)」*1に基づいた研究手法です。

エドワーズ博士は「SARA」を①(Scanning=精査、Analysis=分析)、②(Respond=対応、Assessment=評価)に大別し、それぞれの研究手法を解説しました。
① Scanning=精査、Analysis=分析
まず、行政機関のデータ、そして裁判所や捜査機関の記録・情報を収集します。それに加えて犯罪予防の観点から、教育機関、医療機関の記録・情報も扱います。
教育機関、医療機関でどういったデータが使われ、そのようなデータが捜査活動や司法活動とどう関わりを持ち、利用されているのかについて学びます。よりデータに対する理解を深めるために、捜査機関や教育機関などから講師を招くこともあります。

② Respond=対応、Assessment=評価
前半で集めたデータを一旦整理して、理論的にどのような対策が考えられるのかということを解析します。学生はどのようにすれば犯罪を予防できるのか、自らの定義を作り上げていきます。そして、自身の犯罪予防がどれほどの効果があるのかを評価する手法として、無作為抽出法やケース・スタディ(事例研究)を用いて検討します。

エドワーズ博士は「このコースの院生は問題を精査・分析する能力を身に付け、どうすれば犯罪を予防することができるのか考察する。そして、最後にその予防策が、本当に効果があるのかということを評価する。この一連のプロセスを通して、世界各国のあらゆる社会問題に対応する力を身に付けることができる。修了後は、公共機関、ボランティア団体、NGO、社会復帰を促す組織、被害者支援組織などに就職し、イギリスのみならず世界中で活躍している」と同コースの教育効果を挙げました。



小休憩の後、ジョーンズ教授が、今回の龍谷大学とカーディフ大学との間で協定が交わされることになった国際単位移動制度「エラスムス・プラス(Erasmus+)」*2の概要について説明しました。

この制度では、双方の大学から学生2名と研究者2名の留学・交流を予定しています。
学生は博士課程在籍者が対象で、留学期間は3カ月です。
ジョーンズ教授は、学生側から見た留学制度の魅力をアピールしました。
① 幅広い国際交流・文化体験ができる
② 小規模な研究プロジェクトに参加できる
自身の専攻研究を行いたければ、そのサポートを受けられる
カーディフ大学には専門のメンター、アドバイザーがいるのでサポート体制は万全
③ 英語や研究手法について学ぶ学習プログラムが準備されている

研究者がプログラムを利用する場合、期間は5日〜2カ月が想定されています。
ジョーンズ教授は、研究者に求められる役割を述べました。
① シンポジウムへの参加
② 講演ないしコメントをし、日本でどのような研究を行っているのかを学生に講義
③ 院生との専門的な意見交換、または研究会の開催
④ ホスト校の教員・職員と共に、授業カリキュラムやプロジェクトについて検討する会議への出席(必要な場合)

さいごに、ジョーンズ教授は「龍谷大学の学生と研究者には、是非、『エラスムス・プラス(Erasmus+)』を利用して、この1年の間にカーディフ大学へ留学していただきたい」と述べ、第一部を締めくくりました。
なお「犯罪学学術交流シンポジウム 第二部レポートはこちらでレポートしています。

________________________________________
【補注】
*1 「Problem-Oriented Policing(POP・問題指向型警察活動)」
1979年、アメリカの社会学者、H・Goldstein(ハーマン・ゴールドスタイン)によって考案された。
従来の警察活動が犯罪の減少という「結果」に着目していたのに対し、POPは、根本的な問題と原因の究明、いわゆる犯罪の「過程」に着目した警察活動である。1987年、John E. Eck(ジョン E.エック)とWilliam Spelman(ウィリアム・スペルメン)が、問題解決型アプローチ「SARA」に発展させ、現在、警察活動のみならず研究手法として大きな注目を浴びている。

*2 「エラスムス・プラス(Erasmus+)」
欧州連合代表部が主宰するEUの教育助成プログラム。欧州とそれ以外の地域との学生・研究者の交流を通して、大学間の連携を強化し、欧州の高等教育の質と競争力を改善することを目的としたプログラム。
留学を支援する「国際単位移動制度(International Credit Mobility-ICM)」において、欧州外の学生は、欧州内の大学と欧州外の大学との間の協定に基づいた3カ月〜12カ月までの単位認定留学プログラムに参加可能。留学先の大学(ホスト校)で取得した単位が在籍校で認定される。教員・職員の場合、欧州のパートナー大学で5日〜2カ月まで教えたり研修に参加したりすることが可能。なお、2015〜2018年の間にこの制度を利用して日本と欧州間で約2,000人の学生とスタッフが留学、研修、教育に参加している。

________________________________________
【関連記事】
>>2018.3.23 英・カーディフ大学にて現地スタッフと犯罪学研究センターの交流セミナーを開催
>>2019.04.12 EU推進の留学・学術交流プログラム「エラスムス・プラス」により龍谷大学とカーディフ大学(英国)が協定を締結


 「社会共生実習」とは、社会学部全3学科が共同で運営する、社会学部の現場主義を体現する中核となる実習科目です。本実習では、学生たちが大学外部の様々な連携機関と協働して、社会の諸問題に対する理解を現場の中で深め、行動していくことを重視し、所属教員がそれぞれの専門知識やフィールド、人的ネットワークを生かしたオリジナルのプロジェクトを提供しています。社会学部の学生は所属学科を問わず希望するプロジェクトに参加できるので、学生にとっては連携機関の方々との交流だけでなく、学科を超えた学生同士の交流も体験することになります。
  今年度第3回目の授業となった本日(4/26)は、「社会共生実習」の支援業務を担う「社会共生実習支援室」を利用して授業を行うプロジェクトや学外で活動したプロジェクトなどがあり、いよいよ活動が活発になってきました。
  5月には講演会や施設見学を予定しているプロジェクトもあるので、活動の模様を追っていこうと思います。


地域エンパワねっと


「子どもにやさしいまち」を作ろう


The First Aid


大学は社会共生に何ができるのか
-文化財から”マネー”を創出する-


伏見の食材を活かした特産品づくりと地域連携


授業の様子


授業の様子

社会学部「社会共生実習」について、詳しくはこちらの【専用ページ】をご覧ください。


【本件のポイント】
・龍谷大学全体の志願者が前年度から4,522名増加、2011年から28,504名増
・近畿地区では大阪府、兵庫県が大きく志願者増加、関東地区、中国地区、四国地区も志願者増加
・女子学生の志願者が8年前から10,993名(173.7%)増加

【本件の概要】
龍谷大学の2019年度入学試験結果をポイントでご報告いたします。

1.龍谷大学全体の志願者が前年度から4,522名増加、2011年から28,504名増
 2019年度の総志願者数は、73,664名(前年度比4,522名増、106.5%)となり、8年連続で志願者が増加しました。8年前の2011年から28,504名が増加しており、2015年の農学部、国際学部の開設やキャンパス整備等の第5次長期計画に基づく諸改革の取り組みがマーケットに浸透していることにあると考えられます。

2.政策学部の志願者が過去最高を更新、開設年から約2.5倍に増加
 文学部・経営学部・国際学部・理工学部・農学部の志願者数が前年から大幅増
 政策学部の志願者数は、6,123名と(前年比885名増、116.8%)大幅に増加しました。2011年の開設以来過去最高の志願者となり、開設年から約2.5倍となる3,646名増加しました。
 その他、文学部は15,328名(前年比1,637名増、111.9%)、経営学部は8,915名(前年比314名増、103.6%)、国際学部は6,364名(前年比354名増、105.8%)、理工学部は7,892名(前年比2,264名増、140.2%)、農学部は4,928名(前年比574名増、113.1%)といずれも前年から大幅に志願者が増加しました。

3.大阪府(前年比108.7%)、兵庫県(前年比111.3%)の志願者が大きく増加
 8年連続志願者増は両府県の志願者増加が大きく影響
 近畿地区の志願者は、全体で前年比104%となり、大阪府・兵庫県・滋賀県・奈良県からの志願者が増加。
 とりわけ、大阪府は前年比108.7%、兵庫県は前年比111.3%の志願者を集め、近隣エリアからの受験志向が一層強まりました。また、両府県は志願増が始まる8年前の2011年との比較において、大阪府は167.1%、兵庫県は129.8%と志願者が大きく増加しており、8年連続志願者増に大きく影響していることが伺えます。

4.定員実質化の影響で関東地区(前年比120.9%)の志願者が大きく増加
 東海地区(前年比107.1%)、中国地区(前年比111.8%)、四国地区(前年比105.5%)
 近畿地区以外の志願者は、関東地区が前年比120.9%と大きく増加。とりわけ、東京都は前年比121.8%の志願者を集め、定員実質化の影響から受験する大学のエリアを首都圏以外に広げたことが伺えます。その他、東海地区では静岡県 が前年比117.8%、愛知県が前年比109.5%、中国地区では広島県が前年比119.6%、岡山県で前年比113.6%、四国地区では高知県が前年比122.4%増加する結果となりました。これらの地区では進学相談会や入試直前対策講座等のイベント実施や高等学校での進学説明会の実施等が寄与したと考えます。

5.女子学生の志願者が8年前から10,993名(173.7%)増加
 女子学生の志願者は、8年前の2011年から10,993名(173.7%)増加しており、農学部や国際学部の開設以降、女子学生の受験志向が強まっていることが伺えます。

問い合わせ先 : 入試部 篭橋・田中  Tel 075-645-7887


2019年4月24日(水)、25日(木)に、2018年度からスタートした「海外フィールド研修」(グアム)の2019年度募集説明会を開催しました。

2日間で経済学部生40名以上が参加し、本研修の担当教員である松島泰勝教授、工藤和也講師による説明に対して興味深く耳を傾けました。松島教授からはグアムと本プログラムの説明、工藤講師からは英語力向上のサポートについての説明がなされました。説明会終了後には、多数の学生が積極的に質問を行い、本研修への関心の高さがうかがえました。

■「海外フィールド研修」とは
 グアム大学を中心とした現地研修(1週間)と龍谷大学での事前・事後学習を組み合わせた、経済学部独自の短期海外研修プログラムです。現地では、語学・座学・フィールドワークを一体的に実施します。
 留学初心者には最適なプログラムとなっています。

 現地研修期間:2019年8月25日(日)~9月1日(日)
 研修費用:180,625円(概算)
 ※燃油代等で変動する可能性があります。
 ※グアム大学でのプログラム費は大学が負担します。
 ※海外旅行保険料、食費、生活費等は個人負担です。

★大学がプログラム費の一部を負担するため、その他の留学プログラムよりも費用を抑えて留学できます。

 願書提出締切:2019年5月22日(水)16:45まで<提出先:経済学部教務課>

 説明会資料は、経済学部教務課にて配付しています。

【参考リンク】

グアム大学(University of Guam) ホームページ

学部独自の海外研修プログラム構築を目的に、グアム大学等を訪問

グアム大学との間で教育・研究交流に関する覚書(一般協定)を締結

「海外フィールド研修」(グアム)の現地研修と報告会を実施


 




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作成者有限会社アップルップル

作成日2016/04/26

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作成日2016/04/26

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作成日2016/04/26

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作成者KDL藤川

作成日2017/04/26

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作成日2017/05/08

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作成日2017/05/08

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作成者KDL藤川

作成日2017/05/15

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作成者有限会社アップルップル

作成日2016/04/26

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ユニット開始前にインクルードの条件に合うファイルがあった場合、カスタムフィールドの表示ができるようになっています
ページャー、日付の表示はモジュールIDを作成して調節します
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作成者KDL藤川

作成日2017/05/01

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