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赤松学長メッセージ -「東日本大震災」7ヶ月が経過して-

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2011年10月21日

2011年3月11日から7ヶ月ほどが経過します。東日本大震災で犠牲となられた皆様に改めて心から哀悼の意を表します。また、福島原子力発電所事故により避難を余儀なくされ、不安な毎日を過ごされている皆様、地震と大津波により被災され、今なお元の生活に戻ることのできない状態で日々を過ごされておられる皆様に、改めて心よりお見舞い申しあげます。一日も早く心休まる生活が戻りますことを念じています。

私たちは日々、あたりまえのように生きています。しかし、この度の大震災によって、生とは連続したものであるという日常の認識が、引き裂かれてしまった方も多いのではないでしょうか。命の儚さ、無常さに途方にくれ、肩を落としていらっしゃる方も決してすくなくないでしょう。しかし、いま、私たちは、このような出来事に直面し、改めて一人ひとりのかけがえのない命の尊さ、生かされていることに気づくことが大切ではないかと思います。

世界でも類をみないほど複雑な地殻の上に成り立つ日本列島において、大地震が周期的に起こりえることは繰り返し指摘されてきました。しかし、だれも3月11日という日に起こることは予想できませんでした。今回の大震災は、起きてはならないはずの原発の過酷事故をも引き起こした点で、過去のいずれの大震災でも経験しなった未知の困難を惹起しています。私たちは生きていくなかでは、必ずといってもいいほどに厳しい現実に直面します。今回の大震災を通して、私たちは改めてさまざまな問いをもって現実に向きあわなければなりません。

原発事故は、核エネルギーに依存した経済活動によって担保されてきた豊かさに胡座をかき、多様なエネルギー源を確保する努力を怠ってきた日本社会のあり様に、根本的な見直しを迫る契機となっています。広島・長崎での凄惨極まりない被爆、ビキニ環礁水爆実験での千隻を超える日本漁船とその乗組員の被爆、被爆を通じて甚大な被害が生じるたびに、一方で、その被害(とりわけ内部被爆)の程度を極力少なく見せようとする動きがありました。今回の原発事故への対応にあたっては、そうした過ちを繰り返してはなりません。原発での過酷事故が生じれば、現在の科学の力では制禦が極めて困難であることが、明らかになりつつあります。一日も早い事故の終息に向けた粘り強い取り組みを願うとともに、原発事故から私たちが汲み取るべき教訓は何かを問い続けたいと考えます。

本学では、3月11日以降、震災復興のためにどのように対応すべきかについて、不断の検討を重ねています。私たちは一人ひとりが震災で犠牲になり被害を受けたすべての方々に思いを馳せ、寄り添いながら考え、そして行動することが大切だと思います。学生、院生、教職員、卒業生による募金活動、学生を中心としつつも、院生や教職員も加わって行う被災地でのボランティア活動、被災地の物産品の京都・深草学舎と大津・瀬田学舎での販売活動など、みんなで知恵を出し合いながら、できることから取り組みを始めてきました。復興支援の活動は息の長い取り組みになるものと思われます。10月22・23日に深草学舎で開催する「東日本大震災復興支援フォーラム‐震災復興に果たす大学の役割‐」は、そうした取り組みのあり方を考えるためのものであります。学生・教職員はもちろん、多くの市民のみなさんの参加を歓迎します。フォーラムについては、今後も継続して多様な形態での開催を検討したいと思っています。

龍谷大学の建学の精神は、親鸞聖人の教えにもとづく浄土真宗の精神です。私たちは、建学の精神の具現化として、今回の震災復興支援に取り組むことが大事なことであると考えます。龍谷大学として、大学の役割・使命を踏まえ、全学の英知を結集して困難を突破し、持続可能で安穏な社会の構築を目指し、引き続き努力を重ねてゆく所存です。

龍谷大学学長 赤松徹眞

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