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保健管理センター

健康情報シリーズ 5月号

体内時計と朝食の密な関係

私たちは生まれたときから1日を24時間で生活しています。これは私たちの社会が決めた時間についての約束事です。一方、私たちは脳の中に自前の時計-体内時計-を持っています注)。この体内時計は1日をおよそ25時間のリズムで動いています。ということは、そのまま放っておくと毎日およそ1時間ずつ遅起き、遅寝になります。これでは生活ができないので、私たちは知らないうちに二つの方法で体内時計の時間調整をしています。
その一つは光です。朝起きたときに、眼に入った光の刺激が脳にある体内時計の神経細胞に伝わり、時計をリセットします。
ですから、朝の光が眼に入ることで脳は時間を社会の時計に合わせます。

もう一つの時間合わせは食事がしています。
実は、私たちは脳以外に第2のサブの時計を肝臓や心臓に持っています。朝、昼、夕に規則的に食事をとることで、肝臓の時計を朝昼夕に調整しています。このサブ時計には結構なパワーがあって、例えば、夜遅くに食事をとると、脳の時計に影響して1日のリズムに変調を起こします。
このように、朝に規則的に食事をとることは1日のリズムの開始のためにとても大切なことなのです。

注)脳の奥深くの中心部に自律神経の中枢である「視床下部」があります。その視床下部にある「視交叉上核」という神経細胞の集団がその時計です。光を受け止める網膜と視交叉上核はダイレクトに神経線維でつながっていて、光の刺激がすぐさま視交叉上核に伝わります。