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Health Care Center

保健管理センター

健康情報シリーズ 4月号

今の自分を人生のスタート点に立って見つめてみよう

新入生のみなさまへ

新入生のみなさんは、大学に入学した今の自分をどのようにとらえているでしょうか?卒業後に就きたい仕事を既に決めている方から、大学に入ったのだからその中で考えていけばいいと思っている方、別にどうしようか何も考えていない方までいろいろいると思います。こうしたさまざまな新入生の中で、何らかのヒントがあれば自分の新たな道を切り開いてみたいと考えている学生さんが多いのも確かでしょう。このヒントとはどんなもので、どこにあるのでしょうか?

これまでみなさんは自分の抱えている問題点に気づき、何とか克服したいと考え、その解決策をいろいろ探してきたと思います。その過程で探せば探すほど自分の弱点ばかりが見えてきて屈辱感や自己否定、虚しさなどを意識された方もあるでしょう。これは自分の描く理想像に自分が到達されていないことや、他人と自分との比較による劣等感によるネガティブ意識が大きな壁になっているからです。

このように自分自身を見つめる視点がネガティブ意識からという偏りがあると、自分の元来持っている「良さ」、「強み」になかなか気づきません。ネガティブ視点からのベールをかぶせて「良い点」を見づらくしてしまっているのです。さらに、最近の社会に氾濫している問題・批判意識のように、対象を批判的にとらえる習慣に浸かっていると、対象のもつ悪い点ばかり気になり、「良い点」を見過ごしがちになります。これは人とのコミュニケーションにおいて最もよく見られ、お互いに関連した問題点を話題する傾向にあると、相手の良い点に気づきにくく、さらに、相手から自分の良い点を指摘されることもありません。

新たな道を切り開くヒントとはここにあります。自分の問題点の解決や、短所の向上に全力を注ぎ、その労力の見返りを期待するというこれまでの方法ではなく、自分の持つ長所や強みに早く気づき、そこを向上させるという方法です。気分的にも、長所や強みを意識しているときはネガティブになることはありません。反対に、快感が得られるとともにさらに向上させようというモチベーションが生まれます。その結果、今まで全く関心のなかった分野の中に、自分の長所・強みが生かせるような具体的な可能性が見えてきます。同時に、新たに関心の広まった分野において、同じ強みを持った仲間との連携が生まれ、その互いの協力から目指す目標が達成しやすくなるのです。そして長所・強みを活用することで過去にあった問題点が容易に解決されることもよくあることです。

スタート時点に立った今、こうしたポジティブ指向への転換を試してみましょう。その結果が良くなることは間違いありません。ポジティブ指向への転換のための具体的なツールに興味のある方は保健管理センターに是非寄ってみてください。

保健管理センター
センター長 須賀 英道