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2023.09.26

愚者になりて往生す

愚者になりて往生す
(『親鸞聖人御消息』/註釈版聖典 七七一頁)

【深草学舎正門掲示板】

 龍谷大学の建学の精神は浄土真宗の精神です。
 浄土真宗の開祖である親鸞聖人は師匠である法然聖人から、自分自身の根源的な愚かさに気付くことの大切さをお聞きになられました。
 龍谷大学は、多くの人が集う学び舎(まなびや)ですが、もし、学びによって他人よりも賢くなったと頭が上がり横柄になったり、他者を軽んじ傷つけるようになるならば、それは建学の精神に沿った学びではないのでしょう。
 学びを深める中で、自分自身の愚かさに気付き、学ぶほどに頭が下がり、みな共に安穏に生きていくための助けになるような学びができたとすれば、それこそが龍谷大学の建学の精神に沿う学び方なのでしょう。


【原文】

 故法然聖人は、「浄土宗の人は愚者になりて往生す」と候ひしことを、たしかにうけたまはり候ひしうへに、ものもおぼえぬあさましきひとびとのまゐりたるを御覧じては、「往生必定すべし」とて、笑ませたまひしをみまゐらせ候ひき。文沙汰して、さかさかしきひとのまゐりたるをば、「往生はいかがあらんずらん」と、たしかにうけたまはりき。いまにいたるまでおもひあはせられ候ふなり。
(『親鸞聖人御消息』/註釈版聖典 七七一頁)

【現代語訳】

 今は亡き法然聖人が、「浄土の教えを仰ぐ人は、わが身の愚かさに気づいて往生するのである」と仰せになっていたのを確かにお聞きしましたし、何もわからない無知な人々が来るのをご覧になっては、「間違いなく往生するであろう」とほほえまれていたのを拝見しました。また、学者ぶった議論をして、いかにも賢そうに振る舞っている人が来たときは、「あの人の往生はどうであろうか」と仰せになっていたのも確かにお聞きしました。今でもそのことが思いおこされます。
(本願寺出版『親鸞聖人御消息 恵信尼消息』六一頁)


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