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【本件のポイント】

  • 子どもから大人まで楽しめる「星空」をテーマとしたインタラクティブコンテンツを美術館(入場料の必要ない場所)で展示
  • 龍谷大学先端理工学部の学生たちが今年度から始まった、自発的な発想で調査・研究活動を行う「プロジェクトリサーチ」の取組を学外へ発信


【本件の概要】
 このたび、龍谷大学先端理工学部の学生たちが体験型デジタルアート制作・展示に取り組み、滋賀県立美術館協力のもと同館内のラボスペースにて「星空」をテーマにインタラクティブコンテンツの展示を開催します。
 メイン作品は、空想的なVR体験が出来る「汽車に乗って宇宙と空へ旅に出掛けよう」。その他、HMD(頭部装着ディスプレイ)を装着せず、現実での人の動きを外部センサーが捉え、仮想空間へ反映させる臨場感あふれる映像体験もできます。
 子どもから大人まで気軽に楽しむことができるデジタルコンテンツを多数展示予定です。入場料が必要ない場所にて展示しますので、是非この機会にVRを体験してみてください。
 先端理工学部では、3年次第2クォーターと夏期休業を合わせた約3ヶ月間(3年次の6月中旬~9月上旬)を、主体的に活動できる期間「R-Gap」として設定しています。この期間に学生たちは主体性や課題解決能力を養うことを目的に、自発的な発想で調査・研究活動を行う「プロジェクトリサーチ」に取り組んでいます。今回は、この活動の一環で展示を実施します。

1 日時 2022年8月3日(水)~ 5日(金) 9時30分~17時00分
2 場所 滋賀県立美術館 1階 ラボスペース(滋賀県大津市瀬田南大萱町1740−1)
3 出展内容 テーマ 「星空」
・空想的なVR体験が出来る
「汽車に乗って宇宙と空へ旅に出掛けよう」
・人の動きと連動するプロジェクションマッピング
「星空の散歩」  等
4 その他 龍谷大学先端理工学部「R-Gap」の詳細はこちら(https://www.rikou.ryukoku.ac.jp/rgap/)から


問い合わせ先:
 龍谷大学 先端理工学部教務課  Tel  077-543-7400  E-Mail  rikou@ad.ryukoku.ac.jp


社会学部・社会学研究科のみなさま

 

2022年度第1学期(前期)の授業については、対面授業とオンライン授業を併用して実施しています。

このため、成績評価の方法については、履修要項に記載の成績評価の方法に、「学修成果を測る取り組み(オンライン上での取り組み)」を加えた、ひとつまたは複数の組み合わせによって実施されます。

実施にあたり、以下についてお知らせしますので、各自確認の上、準備をすすめてください。

 

<定期試験やレポート試験、オンライン上での「学修成果を測る取り組み」の内容等の発表について>

定期試験やレポート試験、「学修成果を測る取り組み(オンライン上での取り組み)」の内容等については、以下のスケジュールで、ポータルサイトやmanabaにて発表します。

 

<発表日>

2022年7月5日(火)10時

 

<掲載場所>

ポータルサイト「MY定期試験・学修成果を測る取り組み時間割」

 

<追試験の手続きについて>

やむを得ない理由で、定期試験を受験できず、追試験の受験を希望する場合は、各学部教務課にて申し込み手続きを行ってください。

新型コロナウイルスに感染もしくは濃厚接触者となり、受験できない場合も必ず、各学部教務課へ連絡してください。

 

1.受験資格 : 病気またはやむを得ない理由のため定期試験を受験できなかった者で、教授会の認定を受けた者。

 

2.申請場所 : 所属学部教務課窓口

 

3.申請手続 : 以下3点を期日中に提出のこと(期日厳守)

①追試験受験願(印鑑を持参してください)

②追試験料の納付書(証明書発行機にて納付、発行)

※申し込みの時点で、追試験受験料(\1,000/科目)が必要です。

③欠席理由の証明書(医師による診断書、事故証明書、交通遅延証明書、就職面接に関する証明書 等)

※医師による診断書は病名と加療期間(欠席した試験日が含まれているもの)が記載されていること。

※就職面接証明書等には、必ず時間・場所が明記されていること。

※選考に関わらない就職説明会等は、追試受験資格として認められない場合があります。必ず事前に所属学部教務課へ確認してください。

 

4.追試験対象科目 : 定期試験科目(対面での筆答試験)の全て。

ただし、レポート試験科目、実技・実習科目、学修成果を測る取り組み(オンライン上での取り組み)については対象外です。

 

5.申請期日 : 以下のとおり。

試験実施日      追試験受験願受付期限
7月28日(木)   8月2日(火)
7月29日(金)   8月3日(水)
7月30日(土)   8月3日(水)
8月1日(月)   8月4日(木)
8月2日(火)   8月5日(金)
8月3日(水)   8月8日(月)

※新型コロナウイルス感染症やインフルエンザなどにより外出が制限され、教務課へ申し込みに来られない場合は、追試験受験願受付期限までに所属学部教務課へ連絡してください(電話による連絡可)。連絡がない場合は、申し込みができません。

※新型コロナウイルス感染拡大を予防する観点から、試験当日、発熱(体温が37.5℃以上)している場合や、ワクチン接種により体調が優れない時等は、無理して登校せず、所属学部教務課へ事前に電話相談をしてください。

 

6.追試験日程:以下のとおり。

8月23日(火)   8月24日(水)   8月25日(木)

※理工/先理・農のみ8月20日(土)を含む

※追試験時間割は、8月11日(木)10時から、ポータルサイトの「MY 追試験時間割」で公開します。

※追試験の受験が認められた場合、追試験は大学での筆記試験もしくはレポート試験で実施されます。 また、レポート試験の提出締切日は個別に設定されますので、必ずご確認ください。不明な点がある場合は、所属学部教務課までご相談ください。

 

以上


【本件のポイント】

  • ムハマド・ユヌス博士が提唱するイニシアチブ“3ZERO Club”に本学学生が参画
  • 参画学生のうち4組20名が、地球規模の課題の解決に対してどのように取り組むかプレゼンテーションを行った後、ユヌス博士によるフィードバック及びディスカッションを実施


【本件の概要】
 ムハマド・ユヌス博士(ノーベル平和賞受賞)が本学学生とともに登壇するオンライン講演会「3ZERO Clubのチームの学生達とユヌス博士による対話」を開催いたします。
 “3ZERO Club”とは、ユヌス博士が提唱する「CO2排出0」、「貧困0」、「失業0」の3つのゼロの実現を目指すイニシアチブであり、世界中の12歳から35歳までの若者が5名1組のチームを結成し、参画しています。
 今回は本学から参画している学生団体のうち4組20名が、それぞれどのような活動に取り組むかユヌス博士にプレゼンテーションし、それに対してユヌス博士からフィードバックを受け、共に考えます。

日  時:令和4年7月29日(金)18時45分~20時05分(18時30分開場)
開催方法:オンライン(Zoom)※日英同時通訳あり
登 壇 者:
 ムハマド・ユヌス博士(ユヌスセンター所長、ノーベル平和賞受賞)
 白石 克孝(龍谷大学政策学部教授、ユヌスソーシャルビジネスリサーチセンターセンター長)

 

参加団体:


学生気候会議実行委員会


しか活プロジェクト


循環型社会構築プロジェクト


工福連携プロジェクト

※各団体の紹介は以下のHPからご確認ください。

参加申込:参加費無料。HP(https://onl.la/DE17DqN)からお申し込みください。
主 催:特定非営利活動法人アース・アイデンティティー・プロジェクツ
共 催:ユヌスセンター本部、龍谷大学ユヌスソーシャルビジネスリサーチセンター
後 援:TBSテレビ

問い合わせ先:
 龍谷大学ユヌスソーシャルビジネスリサーチセンター(REC事務部内)
 E-Mail:ysbrc@ad.ryukoku.ac.jp Tel:075-645-2098


2022年7月26日(火)に教育連携校である相愛中学校(大阪)で、アグリカフェを開催しました。

当日は、「トウガラシを食べるいきものたち~辛くてうまい!だけじゃない~」をテーマに、辛み成分に込められたトウガラシの生存戦略と、土壌線虫がもたらす農業被害、二つの異なる視点を植物生命科学科の古本強教授(環境生理学研究室)と資源生物科学科の岩堀英晶教授(応用線虫学研究室)が紹介しました。

中学特進コースに所属する1年生5名、2年生6名、3年生4名の計15名が参加し、顕微鏡をのぞき込み動く線虫の姿が現れると生徒からは驚きの声が上がりました。また、激辛ポテトチップスの試食タイムが設けられ、参加者は積極的に辛さの体験して大盛り上がりするなど、農学に関心を持つ時間になったようです。

今後も、農学部では、「食」や「農」に関する内容を実験や体験をとおして、中・高校生の研究や学びへの意欲を醸成する取り組みを行っていまいります。

【参加者の感想】
・身近なトウガラシについて学べたのでとても楽しかった。
・実際にトウガラシを食べてみたり、見たりすることで、理解が深まった。
・初めて線虫をみたし、トウガラシを食べたときの痛みも初めて知った。
・トウガラシのカプサイシンの話が面白かった。
・辛いものについて学べたので、今度は逆に甘い植物について知りたいと思った。





2022年6月30日(木)、龍谷大学犯罪学研究センターは、公開研究会・シリーズ「戦争と犯罪」第4回「国際社会はなぜ、アフガニスタンの平和構築と国家再建を失敗したのか」をオンライン形式で共催しました。本研究会には、約35名が参加しました。
【イベント情報:https://www.ryukoku.ac.jp/nc/event/entry-10629.html

講師に太田 由香里 氏(元アフガニスタン政府安全保障担当大臣補佐官、元国連職員)を招き、司会進行は石塚伸一教授(本学・法学部)が、ナビゲーターを舟越 美夏氏(ジャーナリスト、当センター嘱託研究員)が務めました。


〈公開研究会の様子〉

〈公開研究会の様子〉


1. 講演「国際社会はなぜ、アフガニスタンの平和構築と国家再建を失敗したのか」
(報告要旨:太田 由香里氏)


はじめに
2021年8月のタリバンのカブール制圧の様子は毎日のように世界中のメディアに取り上げられました。タリバンに占領されたカブールから、アメリカ人を送り出すヘリコプターが世界中に報道され、長期に渡るアメリカのアフガニスタン戦争は屈辱的な撤退で終焉を迎えました。
2001年のアメリカ同時多発テロ事件から始まったアフガニスタン戦争では、戦闘、国家再建、平和構築の為に国際社会から20年という長い年月と莫大な支援がつぎ込まれました。しかしなぜ、このような不名誉な結末となったのでしょうか。今回のセミナーではアフガニスタン戦争におけるアメリカの軍事外交戦略について解説して、この疑問の答えを出す鍵になればよいかと思います。 


〈太田 由香里 氏(元アフガニスタン政権アドバイザー、元国連職員)〉

〈太田 由香里 氏(元アフガニスタン政権アドバイザー、元国連職員)〉


アフガニスタン戦争の意義
アフガニスタンは「大国の墓場」と呼ばれ歴史的にも大国が苦戦を強いられてきた場所でした。アフガニスタンの戦争の歴史は長く複雑です。昨年8月に起こった混乱の原因や理由は色々な視点で考えられると思います。このセミナーではアメリカの政治軍事戦略の視点から、特にオバマ政権時代の政策を中心にこの戦争を分析したいと思います。この時代はアフガニスタン戦争に対する国際支援のピークで、この時代を精査することが、アフガニスタン戦争を理解する上で大切です。

アメリカのアフガニスタン戦争で問題だったのは、戦争の意義が最初から曖昧であったことです。戦争の目的、敵は誰か、脅威は何か、時と状況に応じて曖昧なまま戦争をすすめた為、戦争に勝ったのか負けたのか、戦略が成功したのか失敗したのかが、はっきりとわからない戦争になってしまいました。結果として、曖昧な目的から目的が達成したのか、しなかったのかも不明確で、アメリカ軍の駐留は20年と長期化し、しいては不名誉な撤退に繋がってしまったと思います。

ブッシュ大統領は「テロとの戦い」という名目で戦争を始めました。敵はタリバン、アルカイダでした。この時、アフガニスタン戦争は、「世界のテロとの戦い」の一環と位置付けられており、国際的なテロリズムがターゲットであり、イラク、シリアなどグローバルなテロリストやそのネットワーク打倒が主目的でした。その為、アフガニスタン国内の治安がおろそかになってしまいました。

一方、オバマ政権で行われた「対反政府活動鎮圧」作戦は、敵は、タリバン、アルカイダだけでなく、その他反政府勢力やテロ組織や地元の暴力組織など、アフガニスタンの治安を揺るがすものすべてが敵に値することになりました。その結果、戦争の範囲が広がり、軍・文民の役割が混乱し収集がつかなくなってしまいました。


オバマ政権下での外交軍事政策
 オバマ政権下ではイラク戦争を批判し、アフガニスタン戦争を「良い戦争」と位置づけ、大統領の肝入りの戦争となりました。当時、アフガニスタン戦争最大の13万人余りの米兵が派遣され、開発援助も増額されました。

国際的に非難されていたブッシュ政権の政策を一新する為、オバマ政権は新たな戦略と打ち出しそうとしました。しかしオバマとアメリカ軍部は意見の相違から対立しました。オバマは軍部を完全に抑え込むこともできず、中間案を取ることになりました。その為、アフガニスタンの状況を考慮しない、ホワイトハウスと軍との政治交渉の妥協によって出来上がった中途半端な戦略となってしまいました。結果的にオバマは対反政府活動鎮圧作戦を実行することに決め、3万人の増兵をしました。またオバマは、2011年7月よりアフガニスタンから米軍の撤退を始めると決断しました。

当時行った対反政府活動鎮圧作戦とは反政府勢力、ゲリラ、テロリストなどの非正規軍の反乱勢力を鎮圧するための作戦で、通常の国家間の戦争を想定した戦略とは異なります。より複雑で緻密な戦略が必要になります。アメリカ軍があまり得意としていない、小さい歩兵部隊で、死傷者を最低限に抑えてながら敵を打倒し、治安を維持することに加え、民間人の被害を最小限に抑えることが求められました。

またこの作戦は軍事的に敵を抑え込むだけでなく、治安確保や復興支援によって一般市民の心をとらえ、支持を獲得することによって、反政府活動勢力を孤立させ、弱体化を目的としていました。その為、非軍事活動も多く求められ、電気や水道などの基本的インフラや、経済復興、社会制度の構築も軍事作戦の一環になりました。しかし、文民分野の訓練を受けていないアメリカの若い兵士がソーシャルワーカー、都市計画専門家、エコノミスト、土木技師、教師、看護師など多種多様な役割を担う事になり、現場ではかなりの混乱が生じました。「敵を武力で倒すことを職業」としている軍人には、とても難しいミッションとなりました。

米軍司令官は、人道援助や復興支援に迅速に対応するためのプログラムを戦闘地域で展開させました。また、住民たちの気を引くために「お金のバラマキ」も多く行われました。こうしたタイプのプロジェクトは、「クイックインパクト」と言われ、ほとんどの場合、国家再建についての長期的計画・展望を考慮に入れていない開発プロジェクトでした。そのため、アフガニスタン政府や援助機関から批判を受けましたが、軍中心で物事が進んでいた為、止まることはありませんでした。

また、オバマ政権時代の戦略は文民機関の援助政策にも強い影響を与えました。国際機関や援助機関における開発支援のプライオリティが、セキュリティの向上という目的に偏っていきました。これにより、道路建設は戦争の通行に使うための道路が優先で建設されるようになります。学校建設や農業関連のプロジェクトも治安が悪い、戦闘地域が優先されました。そのため、比較的安全な地域の住民からは、「自分たちは平和の維持に貢献しているのに、問題を起こしている地域の方ばかりを優先して開発プロジェクトがすすめられるのは不公平だ」という声が多く上がりました。


〈太田 由香里 氏による報告(Zoom配信の様子)〉

〈太田 由香里 氏による報告(Zoom配信の様子)〉


オバマ政権の肝いりの戦略で、国際社会の支援は際限なくアフガニスタンにつぎ込まれました。無秩序なお金の投入は地元政府や軍閥の著しい汚職と腐敗の原因となり、地元民の脅威となりました。それがアフガニスタン全土に広がり、それに伴う争いごと、暴力がまん延して、地元民の脅威となりました。「アメリカの存在が腐敗を招いている」と当時のアメリカ高官も嘆いていました。援助資金が際限なくつぎ込まれ、アフガニスタンの国家全体が、腐敗、汚職、暴力から抜け出せなくなってしまいました。

オバマ政権は、結果的に米軍をアフガニスタンから完全撤退させて戦争を終わらせることはできませんでした。オバマは当時のスピーチで「アメリカは戦争を始めるよりも終わることが難しいことを学んだと思う。でもこれが21世紀の戦争の終わり方なのだ。(中略)アフガニスタンがパーフェクトではない場所だという事は分かっているが、それをするのはアメリカの役割ではない。アフガニスタンの将来はアフガン人によって決めるべきだ。」と歯切れの悪い言葉を用いて、約束通り撤退を促進させました。こうした出口戦略の基本方針は、変わることなく、次のトランプ政権、そしてバイデン政権へとつづきます。そして、2021年8月のカブール陥落へとつながりました。

講演のあとに、舟越氏より太田氏へインタビューが行われました。

2.インタビュー
Q(舟越氏):アフガニスタン戦争による被害が大きかったにもかかわらず、アメリカは「敵が明確ではなかった」と言ったことが衝撃的でした。この点ついてもう少し説明していただけますか?


〈舟越 美夏氏(ジャーナリスト、龍谷大学犯罪学研究センター嘱託研究員)〉

〈舟越 美夏氏(ジャーナリスト、龍谷大学犯罪学研究センター嘱託研究員)〉

A (太田氏):アフガニスタン戦争の問題は、戦争の定義が最初から曖昧だったことにあります。脅威は何なのか、敵が誰なのか、又は戦争の目的は何なのかが曖昧なまま戦争が進んでいきました。それにより、戦略が成功したのか、勝利したのか分からないような戦争になってしまいましたと思います。アメリカには戦闘を終わらせ、戦争を終結させるチャンスは幾つかあったと考えられます。しかし目的が曖昧な戦争であった為、戦争をやめるきっかけを失い、20年間と長期化してしまったのだと思います。

戦争には、かならず敵がいます。例えば、ブッシュ政権の下にあった「テロとの戦い」の際は、敵はタリバンとアルカイダでした。つまり、国際的テロリズムをターゲットとしていたため、イラクやシリアを対象としたグローバルな視点から行われた戦争でした。一方、オバマ政権の「対反政府活動鎮圧」では、タリバンとアルカイダも含まれますが、これらの組織だけではなく、その他の軍閥、テロリスト、地元の暴力組織、つまりアフガニスタンの治安を脅かす物、すべてが敵となり、戦争の範囲が広がり、複雑化しました。さらに対反政府活動鎮圧作戦下では、国家再建プロジェクトも軍の戦略に加えられ軍部が開発支援だけでなく汚職・腐敗までとも戦うことになりました。

このようにして、アフガニスタン戦争の目的が曖昧であったことにより、アメリカが失敗したのかも分からない状態だと思います。オバマは「アフガニスタン戦争に勝利」や「アフガニスタン戦略は成功した」などのポシティブな言葉はなく、最終的に「アフガン・グッド・イナフ(だいたいこのぐらいで充分)」という成功とも失敗とも取れない曖昧な状態で戦争を終結させようとしました。しかし、オバマの任期中には完全な終結は成し遂げられず、トランプ政権、バイデン政権へと引き継がれていきます。


Q(舟越氏):アフガニスタンにおいて日本が果たしてきた役割、そして今後求められてくる役割について教えていただけますか?

A (太田氏):日本を含めた国際社会は20年間、戦争や復興支援に、様々な形で関与してきました。それにより、アフガニスタンを助けたことはあると思いますが、壊してしまったことも多くあったと思います。アフガニスタンの場合は、「失敗国家」だったということから、国際社会から注ぎ込まれた多額の援助資金により、国が疲弊してしまい、結果的に、汚職・腐敗と暴力から抜けなせないような状態に陥ってしまいました。日本を含め、20年間関与した国際社会には責任があり、今後ともアフガニスタンの平和の為にサポートし続けるべきだと思います。さらに、私が現地での経験から、アフガニスタンの人々は一般的に親日で、日本の進んだ技術などをとても尊敬をしていると思います。また日本のアフガニスタンにおける援助活動は、国際社会で高い評価を得ていると思います。現在、今後の国際社会の関わり方に関する方向性が決まっていない段階ですが、今後ともアフガニスタンの平和と繁栄のため、日本独自の役割を見つけていく必要があると思います。


Q(舟越氏):アフガニスタン国家再建について、アメリカ自身が成功すると思っていたか、私は疑問に思っていますが、国際社会による国家再建計画について教えていただけますか?

A (太田氏):アフガニスタンの国家再建プロジェクトはとても難しかったと思います。ブッシュ政権がしたこととオバマ政権がしたことについて今回お話ししました。補足をすると、ブッシュ政権の頃のネオコンの理想に基づいたトップダウンの自由主義的国家再建では、欧米社会が持ち込んだ制度は欧米の支持を得た権力者の勢力が力を持つようになってしまい、再び不平等や文化の対立、政治的対立がおこり、紛争の原因となり、安定した社会をつくることが出来なかったかと思います。

一方オバマ時代の戦略のように、現地社会の主体性を尊重しすぎると、地元の伝統的で権威主義的な集団、権力集団、武装集団などによる、社会構造上の歪みが是正されることなく、それが国際社会の援助によって助長されることで、こういった歪み、いわゆる腐敗や暴力の構造も助長されることになったと思います。また社会的弱者に対する支援が行き届かない社会になってしまうと思います。今後、次の世代国際社会の国家再建、平和構築の支援について、考えていかないといけない分野だと思います。


<インタビューの様子>

<インタビューの様子>


3.フリーディスカッション

ここから石塚伸一教授(本学法学部、犯罪学研究センター兼任研究員)と入澤崇教授(本学文学部、龍谷大学学長)が加わり、フリーディスカッションが行われました。

Q (石塚教授):アメリカは大戦後に日本を占領したことによって様々な意味でアジアにおけるプレステージを確保してきました。しかし、例えばイラクには近代的な国家を作った後は撤退するほかなかったのですね。その次はアフガニスタンに近代的な国家を作ろうとしましたが、このような試みには、アメリカにとってどのような意味やメリットがあるのですか?国際社会が無責任に国家再建に関わったことも失敗の原因であると感じます。

A (太田氏):国際社会は、戦争の初めから、国家再建プロジェクトをやるのかも曖昧でした。ブッシュ政権時代はネオコン的な国家再建プロジェクトの方針を立てましたが、イラク戦争も始まり、そちらが忙しくなり、アフガニスタンはあまり関心を持っていませんでした。その後オバマ政権下で行われた対反政府活動鎮圧作戦により国家再建プロジェクトも軍の戦闘作戦に加えられ、文民と軍の役割が曖昧で、軍優位の開発支援に多額なお金をつぎ込んでしまったことは大きな問題だったと思います。

コメント(石塚教授):実は、その頃の国際犯罪学会では「corruption」(汚職)が大きなテーマとなっていました。他国から巻きあげたお金がその国を腐らせていくというスタンスから研究が繰り返されていました。実は、日本も、アメリカとの関係で同様の問題がありました。


Q (参加者):COIN(対反政府活動鎮圧)で市民の心を掴む政策についてですが、どんなものがあるか具体例があれば知りたいです。

A (太田氏):様々なプロジェクトがあったのですが、対反政府活動鎮圧作戦では、アメリカの軍人が村に行って、村人とお茶を飲みながら地域に何が必要かなどを話し合い、プロジェクトを決めたりすることもありました。建設プロジェクトが多かったです。


Q(舟越氏):アフガンスタンの文化や習慣は、アメリカ軍にとって、そして特に若い兵士にとって分かりにくかったかと思いますが、どうでしょうか?

A (太田氏):そうですね。それは大きな混乱の原因だったと思います。現場に来ていたアメリカの兵士の中には、もちろんシニアのオフィサーもいましたが、高校を卒業したばかりの若い兵士も来ていました。敵と戦う為に訓練された若い兵士たちは、突然、アメリカの文化とは大きく異なるアフガンスタンに来て、地元の一般市民の心を掴むようなプロジェクトを担当するのは困難だったように聞いています。


〈石塚 伸一教授(本学法学部)〉

〈石塚 伸一教授(本学法学部)〉


<入澤崇教授(本学文学部、龍谷大学学長)>

<入澤崇教授(本学文学部、龍谷大学学長)>

Q (石塚教授) :日本が占領されていた時代に、日本の女性とアメリカの兵士が恋をして、結婚したことがあったりしましたが、アフガニスタンの場合はどうでしょうか?

A (太田氏):アフガニスタンの場合はないと思います。伝統的な家庭の女性は自由に外出する事もできません。女性が家族以外の男性と知り合っただけで、名誉殺人をする風習もあり、ましてや外国人の軍人の男性とはありえない話だと思います。カブールなどの都市部でも現地の女性との関係には気をつかう必要がありました。女性の問題は女性兵士や文民が対応していたと思います。

Q(舟越氏):女性の補佐官がアフガニスタンの政権で活動するのは非常に難しかったかと思いますが、どうでしたか?

A (太田氏):そうですね。私はとても特殊なポジションにいたと思います。女性であることはアフガニスタンではとても働きにくいと思ったことは多くありました。しかし、アフガニスタンでは男性は脅威になりえますが、女性は社会に存在しない立場でもあったことから、脅威に感じられなかったこともあり、私の場合は、アフガンの政府高官たちと比較的信頼関係を保てたと思います。もちろん、公の場での発言する機会は余りありませんが、公ではない場所では、私が女性で「脅威」ではない為に、心を許して、突っ込んだ話を聞く機会が多かったと思います。

Q (石塚教授) :日本人であることにもメリットがあったと言うことですね。せっかくメリットがあったのに、今までの話を聞いて、損している気がします

A(太田氏):一般的にアフガン人は親日で、日本人であることにはかなりメリットがあったと思います。このようなメリットを活かして対アフガニスタン政策を考えていけたら良いかと思います。


Q (参加者) :中村哲さんは「日本の憲法9条が役立った」とおっしゃっていたように思います。現場の局所的な場面で中村さんがうまく使った感じもして、太田さんは国連で日本がどうのは関係しなかったもしれませんが、アフガニスタン全体の大局では自衛隊が軍隊でないことはどのようにとらえられて意義があったのか、特に米国が自衛隊と9条をどう見ていて実際は世界でも強力な軍隊としか見ていないのか、何か自衛隊と9条に利用価値があって、維持させようとしているのか、気になりました。

A (太田氏) :日本はアフガニスタンに自衛隊派遣を行っていなかったので、アメリカや国際社会の中で日本の自衛隊の立場や憲法9条の意義などについての議論は行われていなかったと思います。日本はアフガニスタン戦争では復興支援の主要ドナーで、日本は国際社会の間で復興支援をリードする立場をとっていて、その点に関しては高い評価を得ていました。国際的には日本は文民の復興支援のリーダーやコーディネーター的立場を確立していたと思います。

最後に、舟越氏より次回の公開研究会(公開研究会・シリーズ「戦争と犯罪」第5回:国際社会の助けは来なかった〜ミャンマーの若者たちが武器を取った理由)の広報がおこなわれ、本公開研究会を締めくくりました。

当日の記録映像をYouTubeにて公開しています。ぜひレポートとあわせてご覧ください。
https://youtu.be/20q6Rs9ny7o


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作成者有限会社アップルップル

作成日2016/04/26

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    犯罪学研究センターの嘱託研究員である札埜和男准教授(岡山理科大学・教育学部)が、法教育・法情報ユニットの活動として、下記の通り公開授業をZoomでオンライン開催します。 法教育とは,法律専門家ではない一般の人々が,法や司法制度,これらの基礎になっている価値を理解し,法的なものの考え方を身につけるための教育です。 法務省では法教育に関する様々な取組を推進しています。当センターの法教育・法情報ユニットは、その取組に賛同し、独自の企画を立ち上げ、どのような法教育の場が設けられるのかを活動を通して研究して...

  • 伝道部法話(深草学舎)

    【朝の伝道部学生法話】(8:30~ 勤行に引き続き) (深草学舎 顕真館) 6月2日(金) 児玉雄介さん 文・真3 顕真館 6月9日(金) 岩見法順さん 文・仏2 顕真館 6月16日(金) 日髙智詞さん 文・真2 顕真館 6月23日(金) 田井光慈朗さん 文・真2 顕真館 6月30日(金) 安静真邦さん 文・真2 顕真館 7月7日(金) 天野 至さん 文・真2 顕真館 7月14日(金) 加藤行順さん 文・真2 顕真館 7月21日(金) 篠田香徳さん 文・真2 顕真館 (大宮学舎 本館講堂) 6月7日(水) 奥 義隆さん 文・真3 大宮本館 6月14日(水) 長尾祐大さん 文・...

  • ご命日法要(大宮学舎)

    ご命日法要 講師 文学部教授 山本 浩樹 先生 詳細が決まりましたらお知らせします。

  • 第53回京都産業学研究会を開催します

    【テーマ】「京都産業学と人材育成の展望」 【報 告】:向井雅昭 氏(京都工芸繊維大学 産学公連携推進センター 特任教授) 【コメント】岩﨑佳生 氏(株式会社イシダ 総務人事部長 兼執行役員) 参加希望の方は、センター代表 細川hosokawa[at]biz.ryukoku.ac.jp([at]を@に置き換えてご利用ください。)までお知らせください。

  • 全国規模のショートフィルムフェスティバル 学生作品 上映決定!

    2018年3月16・17・18日の3日間に渡って愛知県大府市で開催される「おおぶショートフィルムフェスティバル」において、社会学部コミュニティマネジメント学科の学生が制作した作品が、映画祭にて上映されることになりました。 【開催情報】 2018年3月16日(金) 大府市勤労文化会館 くちなしホール http://obu-kinrou.com/access/ 15時15分~ 『タヌキの里のヒミツ』(HD 16分) ディレクター:川口宗一郎 撮影:山田 大貴 (コミュニティマネジメント学科4回生) 作品概要 : タヌキの里として知られる滋賀県の信楽。愛くるし今タヌキ...

  • 秋のオンライン模擬裁判交流戦(東西対決&瀬戸内対決)<観戦者を募集!>【犯罪学研究センター後援】

    犯罪学研究センターの嘱託研究員である札埜和男准教授(岡山理科大学・教育学部)が、法教育・法情報ユニットの活動として、2020年11月22日(日)に「秋のオンライン模擬裁判交流戦」を開催します。 札埜准教授は、前職の京都教育大学付属高校教諭の時から、模擬裁判を国語の授業として取り上げるという画期的な授業方法を考案し、かつ様々な場所、学校に赴いてそのメソッドを公開、指導を行っています。 今回の教材は、森鷗外の小説『高瀬舟』をもとにした内容です。 検察側の高校生・弁護側の高校生が殺人か同意殺人かをめぐって争い...

  • テスト

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  • 国際学部 履修<履修登録手続編>

    国際学部 履修<履修登録手続編> ■履修<履修登録手続編>重要 &nbsp; &nbsp; &nbsp; &nbsp; &nbsp; &nbsp; &nbsp; &nbsp; &nbsp; &nbsp; 履修<履修登録手続編>(通し)「時間割の組み方、登録の仕方、注意事項など」 20分 ※以下の動画は履修<履修登録手続編>(通し)を分けたものです。 1.履修登録の準備 基本事項の確認「基本事項を確認しよう」 3分半 2.履修登録の流れ「履修登録の流れ」 1分 3.時間割 必修科目編「時間割を組んでみよう 必修科目編」 2分半 4.時間割 教養科...

  • 国際学部 履修<履修登録手続編>

    ■履修<履修登録手続編>重要 履修<履修登録手続編>(通し)「時間割の組み方、登録の仕方、注意事項など」 20分 ※以下の動画は履修<履修登録手続編>(通し)を分けたものです。 1.履修登録の準備 基本事項の確認 「基本事項を確認しよう」 3分半 2.履修登録の流れ 「履修登録の流れ」 1分 3.時間割 必修編 「時間割を組んでみよう 必修科目編」 2分半 4.時間割 教養科目編 「教養科目で残りの科目を決めよう」 4分半 5.予備・事前登録 「科目を決めたら登録しよう 予備・事前登録」 2分半 6.本登録 「本登録しよう...

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作成者有限会社アップルップル

作成日2016/04/26

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作成者KDL藤川

作成日2017/04/26

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作成者KDL藤川

作成日2017/05/12

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作成者KDL藤川

作成日2017/05/12

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作成者KDL藤川

作成日2017/04/26

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作成者KDL藤川

作成日2017/04/26

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作成者KDL藤川

作成日2017/05/12

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作成者KDL藤川

作成日2017/05/12

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作成者KDL藤川

作成日2017/04/26

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作成者KDL沖

作成日2017/05/08

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作成者KDL沖

作成日2017/05/08

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作成者KDL藤川

作成日2017/05/15

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作成者有限会社アップルップル

作成日2016/04/26

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作成者KDL藤川

作成日2017/05/01

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