メッセージ

- プログラム運営委員長
- 佐野 東生
- Tousei SANO
日本とアジア・アフリカ地域との共生を考察する
龍谷大学のアジア・アフリカ総合研究プログラムは、2007年4月に法学・経済学・国際文化学研究科の3研究科の共同プログラムとして開設して以来、アジア・アフリカ地域研究に興味を抱く院生、そして経済学研究科で受け入れているJICAの研修生らが、本プログラムの特別演習や関連講義を受講する中で専門家としての研鑽に励んでいます。
アジア・アフリカ地域は長い歴史と文化を有し、中国や南アジアの台頭に見られるように、今世紀、世界で最も注目されています。「歴史に学べ」とよくいわれますが、100年前の20世紀初頭と比較すると、この地域の変容ぶりがわかります。当時は世界をリードしていた欧米諸国のうち、大英帝国が新興ドイツの挑戦を受け、アメリカも台頭しつつあり、いわば覇権交代の時期にさしかかっていました。その中でアジア・アフリカ地域の多くは、いわゆる「植民地」を含む欧米諸国への従属状況から脱却すべく努力を開始し、それは二度の世界大戦を経て現実のものとなっていったのでした。この大きい流れの中に今日のアジア・アフリカ地域の台頭があり、それは新たな覇権交代というよりも、欧米や日本を含めた世界全体の共生(ともいき)に向けた動きの一環と見るべきではないでしょうか。
もちろん、同地域の一部で貧困や紛争問題が存在するのも事実です。その背景には南北格差や民族・宗教をめぐる問題があることは否定できません。また、地球全体に係る環境問題も当然ながら同地域と無関係ではありえません。このような諸問題に対する認識を深め、解決への道を考察するのも本プログラムの目的のひとつです。特に、日本としてアジア・アフリカ地域の将来のためどのような取り組みをしていくかを考えていくことが、人類の真の共生を目指す上で重要です。3研究科からなる本プログラムの充実した教授陣は、以上の問題意識・目的意識を共有する院生の様々な関心に応えてくれるでしょう。




