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2026年5月24日、金ゼミは滋賀県野洲市須原地区を訪れ、滋賀県が推進する「魚のゆりかご水田」にて農業体験を行うとともに、世界農業遺産である「琵琶湖システム」について学ぶ地域学習を実施しました。

【地域講座での学び】
昼食後の地域講座では、元滋賀県庁農政課の職員である青田朋恵さんによる「世界農業遺産・琵琶湖システムについて」と須原地区の農家さんから構成された住民団体であるせせらぎの郷による「ゆりかご水田の取り組みについて」の講義を受けました。「世界農業遺産・琵琶湖システムについて」の講義で特に印象に残ったのは、琵琶湖と田んぼのつながりです。琵琶湖の魚は水路を通って田んぼへ入り、産卵や成長の場として利用していることを知りました。田んぼは米を作る場所というイメージが強かったのですが、生き物を育み、琵琶湖の環境を支える役割も果たしていることが分かりました。


また、このつながりは自然に成り立つものではなく、水路の管理や環境に配慮した農業など、人の手によって支えられていることも学びました。今回の講座を通して、湖と田んぼは水を通して支え合う関係にあり、地域の農業が自然環境を守ることにもつながっていると感じました。
「ゆりかご水田の取り組みについて」の講座では、ゆりかご水田の仕組みや歴史、琵琶湖の生態系との関わりについて学びました。また、農業と環境保全を両立させる取り組みであることや、生物多様性の保全につながっていることについても説明がありました。地域の住民の方や農家の方が協力しながら商品開発などの活動を進めていることも学びました。

 この講義を通して、農業は単に食料を生産するだけでなく、自然環境を守る重要な役割を果たしていることを理解しました。特に、身近な水田が琵琶湖の生態系を支える場になっていることに驚き、その一部に私たちが関わることができて良い経験につながった印象深い出来事になりました。


【活動終了後のワークショップ・総括について】
活動終了後のワークショップでは「琵琶湖システム」について発表を行いました。発表では、琵琶湖が単なる湖ではなく、水田や河川、人々の暮らし、生き物などが互いに関わりながら成り立っているシステムであることを紹介しました。



また、「世界農業遺産班」「琵琶湖システム班」「魚のゆりかご水田班」に分かれて議論を行い、各グループからさまざまな意見が出されました。特に、「琵琶湖の環境を守るためには地域住民だけでなく、観光客や若い世代も積極的に関わる必要がある」という意見が多く見られました。また、外来種の問題や農薬使用について関心を持った学生も多く、日常生活の中でできる環境保全の取り組みについて意見交換が行われました。ほかにも「実際に現地で体験したことで、教室で学ぶだけでは分からない琵琶湖の価値を理解できた」という感想もありました。琵琶湖の豊かな自然は自然に維持されているのではなく、多くの人々の努力によって支えられていることを改めて感じました。

 今回の体験や地域講座、ワークショップを通して、琵琶湖システムの重要性と人と自然が共生するための取り組みについて理解を深めることができ、貴重な体験になりました。

(李洋、秋山颯良、阿乗冬磨、藤本陽、延川真夕、美甘まりあ)

▶前の記事へ 金ゼミが「魚のゆりかご水田(滋賀県野洲市)」での体験活動を実施【政策学部】(1)


この度、国際学部長の清水耕介教授(本学関係学研究センター長)の国際共著論文がInternational Studies Review誌(SSCI: Journal Citation Factor Q1・国際関係学)に掲載されました。同誌は国際関係学の革新的なアプローチに関する研究を扱う主要な査読付き国際学術誌です。
“Relational Voices in International Studies: Rethinking Theory and Method Through Relationality”と題した本論文はアメリカ、中国、台湾、オーストラリアの最先端の研究者とともに、現在、国際関係学で注目を集めている関係性論(Relational Theory)についてさまざまな角度から議論するフォーラム論文として掲載されました。

研究のポイント
・本論文は、国際関係理論の中でこれまで当たり前とみられてきた主体の独立性・自律性を批判的に分析するものである。
・独立的・自律的主体像が西洋中心主義と密接な関係にあることを指摘。そこでは西洋哲学・思想に埋め込まれた合理的な主体像が現代の国際関係理論に大きな影響を与えてきたことを批判する。
・こうした西洋的な主体像に対して、本論文はさまざまな関係によって形作られる主体を措定した理論・方法論の可能性を模索する。
・その上で、主体の行動は合理的で予測可能なものではなく、偶然性や突発性など多くの要素によって決定されることを議論する。

研究の革新性
本研究の革新的な点は、関係性に焦点を当てたことにあります。これまでの国際関係学は、西洋中心主義の影響を強く受けてきました。その一つが国際関係の主体のイメージです。そこでの主体は独立的で自律的な存在であり、各主体が与えられた環境の中で合理的な計算を行い、行動すると考えられてきました。しかし、現代の国際関係を見ていくと、合理的とは言えないような事例が多く見られます。ウクライナでの紛争やガザで起きている惨劇、アメリカによるベネズエラ大統領の拘束・連行、さらには最近のアメリカとイスラエルによるイランへの攻撃とその応酬などがその例と言えるでしょう。
本論文は、さまざまな関係性(その中には予測できるものもあれば偶然なものも考えられます)がどのように主体の行動パターンに影響を与えるのか、それはなぜなのか、という点から国際関係を捉え直すことを試みています。



論文掲載情報
 雑誌名:  International Studies Review(オックスフォード大学出版局 発行)
 タイトル:Relational Voices in International Studies: Rethinking Theory and Method Through Relationality
 著者:Garrett  FitzGerald, Kosuke Shimizu, Chih-yu Shih, Chiung-chiu Huang, Morgan Brigg, Martin Weber, Mary Graham, David L Blaney
 DOI:https://doi.org/10.1093/isr/viaf036
 オンライン掲載:2026年6月2日

研究資金:
・国際社会文化研究所、世界仏教文化研究センター、関係学研究センター


京都府立大学・龍谷大学と連携し、

観光・関係人口・農業をテーマに地域課題の解決に挑戦
 

6月13日に龍谷大学深草キャンパスで事前ワークショップを開催


京丹波町では、大学生が地域の現場で調査・対話・企画立案を行う実践型地域研究プログラム「京丹波デザインキャンプ」を実施します。
本事業には、京都府立大学、龍谷大学政策学部、龍谷大学心理学部の学生約30名が参加予定であり、観光、関係人口、農業をテーマに地域課題の調査や企画提案に取り組みます。
近年、人口減少や少子高齢化が進む中、地域と継続的に関わる「関係人口」の重要性が全国的に注目されています。京丹波町では、これまでファンクラブ「CLUB京丹波」の運営や各大学との連携事業を通じて、多様な人々と地域との関係づくりを進めてきました。
本事業では、学生を単なるフィールドワークとして受け入れるのではなく、地域とともに課題解決を考えるパートナーとして位置付け、大学生ならではの柔軟な発想や専門的な視点を活かしながら、地域課題の解決や新たな価値創出につながる提案を目指します。
また、提案を受けて終わるのではなく、実証実験や事業化、さらには事業の継続発展のための資金調達も視野に入れながら、地域での実装につなげていくことを目指しています。



 

京丹波デザインキャンプについて


京丹波デザインキャンプは、大学生が地域に滞在しながら調査・ヒアリング・企画立案を行う実践型プログラムです。
学生は地域住民や事業者、行政職員との対話を通じて地域課題を深く理解し、それぞれの専門分野や視点を活かした提案づくりに挑戦します。
令和8年度は以下の3つのテーマを中心に取り組みます。
・観光
・関係人口
・農業・地域産業
参加学生は、京都府立大学が観光や少子高齢化、龍谷大学政策学部が観光・地場産業・まちづくり、龍谷大学心理学部が関係人口の関わり方や継続的な関係づくりなど、それぞれの専門性や関心分野を活かしながら研究活動を進めます。

 

 

事前ワークショップについて

 

本事業のキックオフとして、参加学生を対象とした事前ワークショップを開催します。
【日時】
令和8年6月13日(土) 11時00分~15時00分
【会場】
龍谷大学 深草キャンパス22号館107教室
 https://www.ryukoku.ac.jp/about/campus_traffic/fukakusa.html

 

【参加大学】
・京都府立大学
・龍谷大学政策学部
・龍谷大学心理学部

 

【内容】
・京丹波町の概要説明
・地域課題の共有
・関係人口施策の紹介
・グループワーク
・研究テーマの検討

 

当日は、地域課題・社会的関心・関係人口ニーズを掛け合わせながら地域の可能性を考えるワークショップを実施します。また、京丹波町が大学生に期待する役割や、地域外の人材だからこそできる地域との関わり方についても意見交換を行い、8月に実施するデザインキャンプ本番に向けた準備を進めます。
 

 

今後のスケジュール

 

令和8年6月13日(土)
京丹波デザインキャンプ2026「事前ワークショップ」

 

令和8年8月25日(火)~27日(木)
京丹波デザインキャンプ2026「現地フィールドワーク」
 

 

取材対応について

 

京丹波デザインキャンプのキックオフとして開催する「事前ワークショップ」について、報道機関の皆さまの取材を受け付けます。

 

【主な取材ポイント】
・大学生約30名による地域課題解決に向けたワークショップ
・京都府立大学、龍谷大学政策学部、龍谷大学心理学部による合同プログラム
・観光、関係人口、農業をテーマとしたグループワーク
・大学生と自治体が協働して地域課題の解決を考える様子
・8月に実施する京丹波デザインキャンプ本番に向けた検討の様子

 

【取材申込】
取材を希望される場合は、準備の都合上、事前に下記の「本件に関するお問い合わせ先」までご連絡ください。

 


本件に関するお問い合わせ先: 京丹波町役場 企画経営戦略室 一瀬
〒622-0292 京都府船井郡京丹波町蒲生蒲生野487番地1  

電話 0771-82-3809  ファックス 0771-82-2700
開庁時間:8:30から17:15 (土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)


 2026年5月24日、金ゼミは滋賀県野洲市須原地区を訪れ、滋賀県が推進する「魚のゆりかご水田」にて農業体験を行うとともに、世界農業遺産である「琵琶湖システム」について学ぶ地域学習を実施しました。


 滋賀県が推進している「魚のゆりかご水田」とは、琵琶湖と水田を魚道でつなぎ、フナやコイなどの魚が田んぼで産卵や成長できる環境を整える取り組みです。かつては多くの魚が水田を利用していましたが、農地整備により遡上することが難しくなったため、その環境を再生することを目的としています。この取り組みは、琵琶湖の生態系保全だけでなく、環境に配慮した農業の推進や地域住民の環境意識向上にもつながっています。

 「世界農業遺産琵琶湖システム」とは、琵琶湖とその周辺地域で長年受け継がれてきた、自然と共生する農林水産業の仕組みのことです。森林・農地・河川・琵琶湖がつながる循環によって豊かな生態系が維持され、漁業や農業が発展してきた点が評価され、2018年に国連食糧農業機関(FAO)から世界農業遺産に認定されました。環境保全と地域の暮らしを両立する持続可能な取り組みとして注目されています。

【魚のゆりかごの生命】
 須原地区での活動当日、午前中に魚のゆりかごとして機能する無農薬水田で、雑草の引き抜き作業を体験しました。裸足で田んぼに入ると沈み、稲を踏まないように慎重に雑草を引き抜きました。周囲からはカエルの鳴き声や、アメンボの姿が見られ、水田が多様な生き物と共にあることを実感しました。



 これらの生き物がこの水田で生育出来るのは、無農薬で水質が保たれているからこそです。水質が維持されていることで魚たちが琵琶湖に帰るまでここで成長することができるのです。こうした環境ではぐくまれたお米は、ブランド米「魚のゆりかご水田米」として販売されています。

 今回の体験を通して、昔ながらの農法を現代に受け継ぎ、生命があふれる「魚のゆりかご水田」として再生させている取り組みに深く感動しました。新しいものばかりを求めるのではなく、過去の良いものを新しい形で生かす大切さを学びました。



【水田・水路での生物観察】
 琵琶湖システムについて学ぶ一環として、水田と水路で稚魚の観察を行いました。実際に田んぼの中を調査してみると、ナマズやコイ、フナ、ドジョウなどの稚魚を観察することができ、水田が魚たちにとって重要な生育環境になっていることを実感しました。
 普段は水田を農業の場として捉えることが多いですが、今回の体験を通して、生き物たちの暮らしを支える役割も担っていることを知ることができました。



 また、シマヘビやアマガエルなどの生物も見つけることができ、水田周辺には多様な生き物が共存していることを肌で感じました。講義で学んだ内容を実際のフィールドで確認できたことで、琵琶湖システムが自然環境の保全や生物多様性の維持に大きく貢献していることへの理解が深まりました。
 今回の観察を通して、人の暮らしや農業と自然環境が密接に関わっていることを学び、地域の自然を守り続けることの大切さを改めて考える貴重な機会となりました。


▶次の記事へ 金ゼミが「魚のゆりかご水田(滋賀県野洲市)」での体験活動を実施【政策学部】(2)


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作成日2016/04/26

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作成日2016/04/26

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