「浄土真宗の精神」を「建学の精神」とする本学においては、大学が普遍的に有する役割を果たすと同時に、「真実を求め、真実に生き、真実を顕かにする」ことのできる人間を育成すべく、教育・研究・社会貢献の諸活動に取り組んできました。
これから先が見通せず、安易な答えなどなく、不確実性が高まりつつある時代にあるからこそ、構想400を通じた使命を明確にし、教育・研究・社会貢献を展開することに意義があります。
こうした認識を踏まえて、構想400を通じた本学の使命を次のとおり定めます。
これからの時代は、自己中心性を省みて、他者とともに生きていく姿勢を涵養し、価値観や文化の異なる多様な存在を受け入れ、調和した社会の形成と人類の発展に貢献する人を育むことが、社会を支え社会を発展させる上で不可欠です。
これは、まさにこれまで本学が継続的に取り組んできたことであり、中期的には国連が提唱するSDGsの理念「“No one will be left behind” 誰一人取り残さない」の実現に資するものです。
構想400では、こうした理念に基づき、「2039年の将来ビジョン」を定めます。
「まごころ~Magokoro~」ある市民を育み、新たな知と価値の創造を図ることで、あらゆる「壁」や「違い」を乗り越え、世界の平和に寄与するプラットフォームとなる。
人間は自己中心的であり、真実を見誤る存在です。固定的な自己というものはなく、数限りない「縁」から自己を形成しています。こうした周囲との「関係性」に目を向け、「自己中心性」から脱却して、新たなる関係を築くことで社会のために貢献する。このような逞しい「思い」をもって、自らのありようを省みるとともに、他者との関係性を重んじ、他者の幸福に資することを考え行動する志を「まごころ~Magokoro~」と定義します。
構想400においては、正課・課外を問わず「学び成長する主体としての学生」を重視する観点から、学生生活環境の整備に取り組み、対話と協働を通じた、学生主体の教育を推進します。すなわち、所属学部や学問分野にかかわらず、「2039年の将来ビジョン」に基づき、本学に入学した学生一人ひとりが、それぞれの内発的な成長とともに、本学での学びを通じて、変革と調和の取れた社会の担い手となる。そのことを目的に、構想400を通じて学生が身につける素養として、次のとおり「育むべき力とマインド」を定めます。