一般に「平等」というと、かたよりや違いがなく、すべてのものが等しく一様であることだと考えがちですが、「建学の精神」でいうところの「平等」は、真理を悟られたブッダ(仏)の
ブッダ(釈尊)の説かれた経典に、次のような一段があります。
……さとりの国の池にはとても立派な蓮の華が咲いている。青色の
(『阿弥陀経』より意訳)
仏の光に照らされたすべての「いのち」は
童謡詩人で大正末期から昭和初期に活躍した金子みすゞさん(1903~1930)の詩に次のような代表作があります。
私と小鳥と鈴と
私が両手をひろげても、お空はちつとも飛べないが、飛べる小鳥は私のやうに、
私がからだをゆすつても、きれいな音は出ないけど、あの鳴る鈴は私のやうに、
たくさんな唄は知らないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。
(『金子みすゞ全集 Ⅲ』JULA出版局 1984)
誰もが「平等」という言葉を使いますが、しかしいつも自分だけを特別扱いしていませんか。この詩には、自己中心的な狭い見方を離れた、すべての「いのち」をありのままに
龍谷大学に学ぶことをきっかけとして、本当の意味での「平等」について考えてみませんか。