Need Help?

新着情報

新着情報の一覧

製品情報

ここにメッセージを入れることができます。

 アモルファス金属酸化物半導体薄膜デバイスは、材料・構造・製造などをカスタマイズすることによって個々の要求に対して優れた性能を発揮することができるため、現在も広く利用されており、今後もさまざまな用途にも有望と考えられています。低コストで大面積に作製することも可能です。特に、アモルファスGa-Sn-O(α-GTO)薄膜デバイスの研究は、薄膜導電膜だけでなく、薄膜トランジスタや他のアプリケーションに対する応用にも期待されています。また、Inのようなレアメタルを含まず、資源枯渇と供給不安に関する産業上の問題を解決することができます。
 一方、メモリスタは電荷履歴に対して電気抵抗が変化する受動素子であり、最近では抵抗変化型ランダムアクセスメモリ(ReRAM)、ニューラルネットワークなどに使用されています。しかしながら、従来のメモリスタは、高価な材料・デバイス構造・製造プロセスを必要としていました。

 本研究では、α-GTO薄膜デバイスのメモリスタ特性を発見しました。そして、本論文では、デバイス構造と製造プロセスを示し、メモリスタ特性を紹介し、様々な特性を分析し、そして動作メカニズムを議論しています。驚くべきことは、このような一般的な材料、単純な構造、および容易な製造によってメモリスタ特性を実現できることです。Inに比べてGaは地殻埋蔵量が8倍以上もあり、産出地も偏在していないことから、材料の資源枯渇や供給不安の課題を解決できます。単層のα-GTO薄膜をアルミニウムで挟んだだけの単純な構造です。製造方法も室温のスパッタであり、きわめて容易です。これらの特長を活かして、今後のReRAMやニューラルネットワークへの活用が期待できます。

◆ 発表論文について
英文タイトル : 
Memristive Characteristic of an Amorphous Ga-Sn-O Thin-Film Device

和訳: 
アモルファスGa-Sn-O薄膜デバイスのメモリスタ特性

掲載誌: 
Scientific Reports(Nature Springer社)

著者: 
杉崎 澄生、松田 時宜(龍谷大学)、上沼 睦典(NAIST)、生田目 俊秀(NIMS)、中島 康彦(NAIST)、今井 崇人(龍谷大学)、曲 勇作、是友 大地、古田 守(高知工科大学)、木村 睦(龍谷大学) 

<研究の背景>
 アモルファス金属酸化物半導体薄膜デバイスは、材料・構造・製造などをカスタマイズすることによって個々の要求に対して優れた性能を発揮することができるため、現在も広く利用されており、今後もさまざまな用途にも有望と考えられています。低コストで大面積に作製することも可能です。特に、我々は、新規材料のアモルファスGa-Sn-O(α-GTO)薄膜デバイスを発見し、研究開発を進めています(T. Matsuda, M. Kimura, et al., Rare-Metal-Free High-Performance Ga-Sn-O Thin Film Transistor, Scientific Reports 7, srep44326, 2017)。Inのようなレアメタルを含まず、資源枯渇と供給不安に関する産業上の問題を解決することができます。以降、この材料は、さまざまな研究機関で検討され、薄膜導電膜だけでなく、薄膜トランジスタや熱電変換素子などの他のアプリケーションに対する応用にも期待されています。
 一方、メモリスタは電荷履歴に対して電気抵抗が変化する受動素子であり、最近では抵抗変化型ランダムアクセスメモリ(ReRAM)、ニューラルネットワークなどに使用されています。しかしながら、従来のメモリスタは、たとえば酸化チタン(TiO2)や酸化タンタル(Ta2O5)では特性向上のため高温アニールが必要とされたり、レアメタルであるハフニウムの酸化物(HfOx)との積層構造が必要とされたり、高価な材料・デバイス構造・製造プロセスを必要としていました。

<研究の結果>
 本研究では、α-GTO薄膜デバイスのメモリスタ特性を発見しました。そして、本論文では、デバイス構造と製造プロセスを示し、メモリスタ特性を紹介し、様々な特性を分析し、そして動作メカニズムを議論しています。驚くべきことは、このような一般的な材料、単純な構造、および容易な製造によってメモリスタ特性を実現できることです。Inに比べてGaは地殻埋蔵量が8倍以上もあり、産出地も偏在していないことから、材料の資源枯渇や供給不安の課題を解決できます。単層のα-GTO薄膜をアルミニウムで挟んだだけの単純な構造です。製造方法も室温のスパッタであり、きわめて容易です。
 これらの特長は、α-GTO材料の特徴に起因しています。すなわち、n型半導体のSnOとp型半導体のSnO2の混合のアモルファス材料であり、電圧印加によりそれらの比を変化させることによりコンダクタンスが制御されていることが、さまざまな評価実験から示唆されています。また、追加の製造プロセスなしに、アルミニウムの表面が参加することも、うまく利用しています、これらの幸運な偶然から、単純な構造と容易な製造によってメモリスタ特性を実現できています。具体的には、1万回以上の繰返特性などが得られています。

<研究の意義と今後の展開>
 一般的な材料、単純な構造、および容易な製造によってメモリスタ特性を実現できることから、今後のReRAMやニューラルネットワークへの活用が期待できます。抵抗変化型のデジタルメモリであるReRAMへの応用については、今後のさらなるオンオフ比の改善が必要ですが、アナログメモリであるニューラルネットワークのシナプス素子への応用については、むしろ上記の特長が有用で、薄膜積層構造による3次元集積化LSIの可能性がみえてきます。これは、Society 5.0で提唱されているエッジコンピューティングにおいて、コンパクト・低パワー・低コストの人工知能チップにもつながる成果です。

<参考図>


アモルファスGa-Sn-O薄膜デバイス


メモリスタ特性

<研究に関する問い合わせ先>
 龍谷大学 理工学部 電子情報学科 教授  木村 睦
 研究室Tel: 077-543-7407
 E-mail: mutsu@rins.ryukoku.ac.jp


 文学部教員は、学内外で様々な活動を行っています。その活動とはどのようなものなのか、その一端を紹介するために、文学部真宗学科 鍋島直樹先生(実践真宗学研究科長)が本日(2019年2月26日)毎日新聞朝刊「岐路の風景」に掲載されましたことを報告いたします。

 本日の毎日新聞朝刊では、死への不安や死別の悲しみに対する仏教の救済観の研究を続けている鍋島直樹先生を取り上げて、苦悩や悲嘆があふれる現場で、宗教者には何ができるのか。東日本大震災の被災者らとの関わりの中で見えてきたその役割について、掲載されています。以下は、WEB版ですがご案内いたします。毎日新聞朝刊には詳細が掲載されていますので、是非ご覧ください。

-------------------------------------------------------------------------------------  
毎日新聞WEB版:毎日新聞朝刊「岐路の風景」(2019年2月26日)    
------------------------------------------------------------------------------------- 


 今年度で4年目となる春季国内体験学習プログラム『福島スタディツアー ~福島の“今”を見、福島の人々の“言葉”を聴き、そして“自分”を見つめる~』。2月19日(火)~23日(土)まで、学生15名が筒井センター長、竹田コーディネーターと共に福島県へ行ってきました。
 主なスケジュールは以下の通りです。

・1日目:2/19(火)
 雨の京都駅を8:00に出発し、19:00前に福島市に到着しました。毎年お世話になっている『NPO法人うつくしまブランチ』の皆さんの他、今年は地元の高校生や留学生、また地震当日から取材を続けていたカメラマンの方からのお話も聞くことができました。
「お金も力もない高校生の自分にできること、それは“学ぶ”ことだ」「教育は義務ではなく権利だ」。カメラマンの方からは自身のやりきれない思など、濃い内容をさらに凝縮したお話を伺いました。


1日目:『うつくしまブランチ』などの皆さんからお話いただきました

・2日目:2/20(水)
 心配していた雨も止み、午前中は『阿部農園』で実際に農園内を歩きながら、震災直後に安全な梨を作るためにどんな作業を行ったのか、梨を出荷する際には国の基準値よりも更に厳しい基準値で測定したこと等のお話を聞きました。午後からは浪江町で、地元の方から町を案内していただきました。請戸漁港の展望台に登った後、浪江町立請戸小学校の子どもたちが、津波を逃れて懸命に登った大平山に向いました。地震発生後10分で避難行動を始め、全員無事だったそうです。大平山公園は、海と請戸地区が一望できる場所でした。また、五感で感じて欲しいと、駅前をそれぞれが歩きました。まさに、その場に立ってお話を聞いたので、学生達はいろいろとリアルに感じ取れたようでした。
 次に南相馬に移動し、『デイサポートぴーなっつ』の青田さんから福祉避難所のことや震災直後の頃のお話を伺いました。学生達は膨大な情報量を理解するのが厳しそうでしたが、必死でメモを取りながら聴いていました。宿に帰っての振り返りでも、混乱しながらも必死で理解しようとしている学生達のそれぞれの言葉が印象的でした。


2日目:阿部農園でのお話に、必死でメモを取る学生たち


2日目:浪江町を案内いただきました

・3日目:2/21(木)
 朝から地元の高齢者の皆さんが自主的に立ち上げて運営されている『さくらサロン』を訪問し、交流させていただきました。筒井副センター長の挨拶の後、余興として学生達がAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」を披露しました。また、4つのチームに分かれたクイズ大会では大いに盛り上がりました。その後、休憩を挟んでお茶を飲みながらの交流会。あっという間の2時間でした。
 午後からは出来たばかりの『小高交流センター』を見学させていただき、南相馬市社会福祉協議会の方々から震災直後から現在までの取り組みについて、密度の濃いお話をじっくりと聴かせていただきました。社協職員自身も被災している中で支援に走り回っていたこと、情報が全然なかったこと、食べ物や薬が枯渇して行ったこと、災害ボランティアのこと等、被災直後のお話は本当にリアルでした。福祉系の職業を志す学生もいるので、とても真剣に話を聞いていました。


3日目:学生たちが「恋するフォーチュンクッキー」を披露


3日目:さくらサロンのみなさんと


3日目:南相馬市社協にて

・4日目:2/22(金)
 午前中は南相馬市内をガイドの方にご案内いただき、防災センターや大悲山薬師堂石仏などを見学しました。南相馬市は浄土真宗ととてもご縁が深い地域で、そういった歴史的なことも教えていただきました。
 午後からは小高ワーカーズベースの和田さんからお話を聴かせていただきました。場所は出来たばかりの小高パイオニアヴィレッジ。柔軟な思考から語られる和田さんの言葉に刺激を受けた学生達から、質問が次々と出てきて、予定の時間を30分も越えてしまいました。その後、郡山市でゆっくりと振り返りをして全てのプログラムを終了し、京都に向かいました


4日目:南相馬市内視察の様子


4日目:『小高ワーカーズベース』の方からお話を伺いました。

・5日目:2/23(土)
 朝、7:30頃京都に到着し、解散しました。

 このプログラムでは、東日本大震災の福島第一原発事故の影響による様々な課題に取り組まれている南相馬市内の人々や団体を中心に訪問させていただき、たくさんのことを学び・考え・悩んだ5日間となりました。お話を聴かせてくださったみなさま、本当にありがとうございました。
 4月下旬に、深草・瀬田の両キャンパスにて報告会を実施する予定です。詳細は追って、センターFB・HPを通してお知らせしますので、ぜひ、ご参加ください。


社会学部コミュニティマネジメント学科「フクシマプロジェクト」(フクシマに学ぶ──実践的広報プロジェクト)を受講してきた学生による2018年度活動報告「『3.11』フクシマ展示会」が3月5日(火)~14日(木)の10日間、大津市の「フォレオ大津一里山」で開催されます。
1年間の活動をまとめたポスターや写真集を展示するほか、震災当時の避難所の様子を再現したコーナーや、フクシマ関連書籍・メディアの展示コーナーを設けて、立体的な展示を行います。
また、震災からちょうど8年目の3月11日(月)には、福島からのインターネットラジオ放送を皆で聴取したり、放射線量計(ガイガーカウンター)を実体験したりできる場も設けられます。
会場はフォレオ2階の「新幹線展望テラス前」です。フクシマの今に触れて、過去を省み、未来を考える機会にしていただければと思います。


2019年2月17日(日)にキャンパスプラザ京都において龍谷大学社会学部主催「第2回高校生・大学生の『地域PR動画』コンペティション」最終審査会を開催しました。

最終審査会では、1次審査を通過した6作品(応募総数37作品)からグランプリ、準グランプリおよび優秀賞を、また1次審査を通過しなかった作品の中から特別賞を決定しました。
結果は次の通りです。

■グランプリ
チームBCR「鶴見緑地公園応援ソング(Rooter's Song)」

■準グランプリ
横井 颯「丹波といえば!」

■優秀賞
メディア4班「明石市PR」
ゆーと「Welcome!!天王寺!!」
中川 美月「新潟県 上越市」
柴島高校専門グループ②「来てや!阿倍野」

■特別賞
柴島高校専門グループ①「大阪にあるねんで!日本一長い○○」

※審査員
奈良井 正巳 氏(朝日放送テレビ株式会社東京制作部部長)
長岡 野亜 氏(映画監督・映像作家)
松浦 哲郎(龍谷大学社会学部コミュニティマネジメント学科講師)

また、特別講演として奈良井正巳様(朝日放送テレビ株式会社東京制作部部長)から「テレビ番組制作の現場と地域活性化」をテーマにお話しいただきました。
「探偵!ナイトスクープ」のチーフプロデューサーやその他数々の人気番組のディレクターやプロデューサーを務めた経験から、テレビ番組を通した地域づくりの可能性を、その問題点を含めてご講演いただきました。
最終審査会の終了後も、映像制作に関心のある聴講者からの個別の質問に、お忙しいなか丁寧にご対応いただきました。



「高校生・大学生の『地域PR動画』コンペティション」は次年度も開催予定です。詳細が決まりましたら、社会学部のサイトでお知らせいたします。ふるってのご応募をお待ちしております。

詳細ページは、こちらをご覧ください。
https://www.ryukoku.ac.jp/form_soc_compe/


チームBCR 「鶴見緑地公園応援ソング(Rooter's Song)」


横井 颯 「丹波といえば!」


ゆーと 「Welcome!!天王寺!!」


中川 美月 「新潟県 上越市」


審査員のみなさま


特別講演会


お電話でのお問い合せはこちら

電話番号: