Need Help?

新着情報

新着情報の一覧

製品情報

ここにメッセージを入れることができます。

滋賀県産の食材を活用し、県民の健康増進を目指す滋賀県の取り組み、「滋賀めし」の新メニューコンテストが実施され、
学生部門の初代グランプリに、本学農学部食品栄養学科2年生の中川怜那さんが選ばれました。
学生の部では21件の応募があり、中川さんは滋賀県産の野菜を使った「近江カブのリゾット」を提案しました。

【「滋賀めし」とは】
〇滋賀県では、食の地産地消を進める「おいしが うれしが」キャンペーンの一環として、「滋賀めし」を展開。
〇「健康に美味しく食べられる地産地消の食事」をテーマとしており、新メニューコンテストを通じて、健康増進に資するメニューを募っている。

【農学部HP】
https://www.agr.ryukoku.ac.jp/






2月6日、京都府立 桃山高等学校にて、農学部アグリカフェ「食べ物の安全?安心?」を実施しました。
農学部では、「食」や「農」に関する内容を簡単な実験や体験をとおして、高校生と語り合い、高校生の研究や学びへの意欲を醸成する取り組みを行っています。
今回は、「クロスロード」と呼ばれるシュミレーションゲームで、給食調理員やレストラン店員の立場になって、仮定された状況の中で自分ならどんな決断をするか、チームで話合いながら、食品衛生について学び、文系・理系の枠組みを超えた視点で「食」と「農」を考える講義を行いました。

【参加者の感想】
・農学は経済やすべてのものにつながっている事と思いました。色々なことを知らないと問題は解決できないことが分かりました。
・知識を与えられるだけでなく、実際に自分が考えることで、より深く無いようを知ることができました。
・考えた事もないテーマだったので、新鮮で楽しかったです。
・農学部のイメージが変わりました。農学部といっても農業の話ばかりではないのだなと思いました。





本学農学部食料農業システム学科では、2016年度から一般社団法人 環びわ湖・大学コンソーシアムの「大学地域連携課題解決支援事業」の助成を受け「学生と市民が一体となって取り組む『農』から広がる愛東のまちづくり」の活動等、東近江市愛東地域との連携活動に取り組んできました。これらの活動は愛東地域の中でも特に百済寺地区を拠点として行っており、本学科の学生等が本地区の「百済寺樽復活プロジェクト」にも参加する等、継続的に活動を行ってきました。

 このような本学科と百済寺地区との連携活動を礎として、本年2月8日には、地域活性化に係る取組支援事業「しがのふるさと支え合いプロジェクト」に関する協定締結式(本学科と百済寺ブランド認証協議会との協定)が三日月知事同席のもと滋賀県庁知事室にて執り行われました。同締結式では、落合雪野教授(農学部食料農業システム学科主任)からこれまで取り組んできた連携活動に関する報告が行われ、三日月知事からはさらなる連携活動への期待を込めた挨拶をいただきました。

 本学科と百済寺ブランド認証協議会とは今後本プロジェクトの支援を受け、学生と百済寺地区の地域住民の方々と交流を図りながら、地域活性化に向けた諸事業に取り組んでいきます。



今や世界のスタンダードとなった死刑廃止論。一方、日本では死刑存置派が多数を占めると言われます。世界の宗教に精通する世界仏教文化研究センターのセンター長 久松教授を招き、世界と日本における宗教観の違いから談論していただきました。


久松 英二(Eiji Hisamatsu)本学国際学部教授、世界仏教文化研究センター センター長

久松 英二(Eiji Hisamatsu)
本学国際学部教授、世界仏教文化研究センター センター長


久松 英二(Eiji Hisamatsu)
本学国際学部教授、世界仏教文化研究センター センター長


専門は東方教会神秘主義思想、比較宗教思想。ウィーン大学で博士号(神学)を取得。カトリックの修道生活を送った経歴を持つ。


石塚 伸一(Shinichi Ishizuka)
本学法学部教授、犯罪学研究センター センター長・「治療法学」「法教育・法情報」ユニット長

犯罪学研究センターのセンター長を務めるほか、物質依存、暴力依存からの回復を望む人がゆるやかに繋がるネットワーク「“えんたく”(アディクション円卓会議)プロジェクト」のリーダーも務める。犯罪研究や支援・立ち直りに関するプロジェクトに日々奔走。専門は刑事学。


石塚 伸一(Shinichi Ishizuka)本学法学部教授、犯罪学研究センター センター長

石塚 伸一(Shinichi Ishizuka)
本学法学部教授、犯罪学研究センター センター長



――宗教学の知見から、日本の刑事司法の現状についてどのような考えをお持ちですか。

久松:
今の日本の法律学・刑事司法政策は、近代の西洋文化から輸入したものと言えます。西洋の考えはキリスト教やイスラム教、ユダヤ教など、旧約聖書から始まった一神教の教えに基づいているため、日本人の感覚には合わない部分があるのではないかと感じます。

石塚:
現状としては西洋の考えがスタンダードになっていますよね。人間の個を尊重する点でも広く受け入れられています。特に死刑のあり方については、2018年にローマ法王・フランシスコ氏が否定的な見解を明確にしたことが大きな話題になりました。

久松:
そうですね。これまでカトリックの教理問答では死刑容認の姿勢でしたが、死刑は廃止すべきだと改訂されました。「人間の命は神のもの。人が手を出していい領域ではない」という解釈です。
一神教は、いわば神と人間の契約関係です。神は救いを与える代わりに、人間は神の命令に従う。そして善悪の判断は神の権限に属します。人間が神のように振る舞うことは根源悪とされます。たとえば殺人罪についても、正当防衛など特殊な場合があり得るので、絶対的根拠に基づく断罪は人間には不可能だとされているんですね。

石塚:
神の権限といえば、遺伝子操作もそうですよね。

久松:
はい。命の始めと終わりは神の領域なので、手を加えることは大きな罪だという認識ですね。キリスト教では、子どもに「あなたの命はあなた自身のものではない」と教えることで、命を大切にする教育ができるんです。キリスト教徒が少ない日本においては、なかなかピンとこない感覚ですよね。

石塚:
そうですね。その点でお話しすると、日本では「子どもの命は親のものだ」という感覚が強いように感じます。親子心中が同情的な目で見られるのが一例でしょうか。

久松
日本での道徳的な観念は神道や仏教に大きく影響を受けています。刑事司法政策を日本人一人ひとりの肌感覚に近付けるには、日本の伝統的な精神を踏まえた上で、世界に対して普遍的に訴えられる内容を再構築していく必要があると考えています。



――世界仏教文化研究センターと犯罪学研究センターの関わりから見えてくる、今後の刑事司法政策の展望はありますか?

久松:
罪をおかした人の社会復帰という観点から見た場合、先ほど申し上げた神道・仏教のうち、神道は新たな展開を阻む要素になる恐れがあると考えます。神道は基本的に、健全な共同体を守ることに重きが置かれている。健全さを阻む存在が「穢れ」であり、日本に死刑存置の支持者が多いのは、まさに「犯罪者=穢れ」を排除しようという考え方があるためです。こういった感覚では、罪をおかした人の社会復帰に議論が結びつきません。

石塚:
確かに、日本人は犯罪を降って湧いた災禍のように捉え、早く忘れようとする傾向があります。残念なことに、犯罪事件だけでなく冤罪事件も同様に風化されがちです。それだと何の未来も生まないんですよね。

久松:
そこで展開を持たせるのが、神道同様に深く根づいている仏教思想、特に浄土真宗の教えではないかと見ています。親鸞聖人の人間観の根本には「宿業因縁(しゅくごういんねん)」があります。人間は誰しも過去世から背負う業に傷つき、もがいているという考え。つまり「罪をおかす人」は、どこかに存在する他者ではなく、業を背負いながら「共に生きる者」とする視点です。

石塚:
犯罪を特定の個人の問題ではなく、人間全体の問題として業を共有する「共業(ぐうごう)」の心ですか。内に持つものは誰もが同じで、縁が巡ってくれば自分にも起こりうる。凶悪犯と呼ばれる人たちの存在を、自分を含む社会が生んでしまった業として引き受けるんですね。

久松:
まさにその通りです。社会全体を自分自身の問題として見る。この視点を提供することが、今後の日本における仏教学の重要な課題であると考えます。と同時に、当センターが犯罪学研究センターとの共同研究に向けて貢献できる点でもあります。

石塚:
罪をおかした人が社会に戻るサポートを、日本独自の宗教観から切り込むというアプローチは新しいですね。本学に世界仏教文化研究センター矯正・保護総合センター、そして犯罪学研究センターが揃っていることは、足掛かりをつかむ大きな強みになると思います。矯正・保護の観点に絡めて仏教の思想が広がれば、より良い刑事司法に繋がる可能性は大きいですね。



――久松先生ご自身の学生時代を振り返りつつ、龍谷大学の学生に応援メッセージを。

久松:
日頃から就職活動や人間関係など、頭を悩ませる問題は多いでしょう。ですが、もっと根源的な部分「自分は何のために生きるのか?」「自分の本当の幸せとは何か?」といった問いに向き合う時間をぜひ持ってほしいです。


私は20歳の時、聖職者になるべく修道院で修練期と呼ばれる期間を送っていました。世俗から離れて修練に専念する中、「生きるとは何か」をじっくり考えた一年間は、人生にとって大変大きな収穫でした。大学生は感受性が豊かな年頃です。今しっかり考えることが、深みのある人生に繋がると思います。

石塚:
根源的な問いですか。難しいテーマですが、そういったことを考える時間が未来を拓くことに繋がるんですね。私自身も、本学での学びや浄土真宗の宗教観を通じて、学生たちにヒントを与えることができればと思います。

________________________________________

【関連記事>>】犯罪学研究センター>治療法学ユニット
【関連記事>>】犯罪学研究センター>法教育・法情報ユニット


【本件のポイント】
・龍谷大学アフラシア多文化社会研究センターは、仏教研究、地域研究(主にアジア)、並びに国際関係研究を中心に、新たな国際秩序の構築に向けた基礎的な研究を実施
・フィリピン南部ミンダナオ島北部の山岳地帯に残存する先住民族ママヌワ族(Mamanwa)のリーダーが今回来日し、先住民族が直面している問題を龍谷大学にて報告
・東京大学名誉教授 尾本恵市氏が世界の先住民族について、龍谷大学国際学部 准教授 友永雄吾がオーストラリアの先住民族について報告し、世界の先住民族の人権を広く考察

 ママヌワ族(Mamanwa)は、フィリピン南部ミンダナオ島北部の山岳地帯に数千人が残存する先住・狩猟採集民です。1978年より日本の調査隊による世界初の集団遺伝学的調査がおこなわれ、この集団がフィリピン最古の先住民(First People)の末裔であるとの仮説が発表されました。わが国で知られる機会の少なかった彼らですが、現在その固有言語や伝統文化は消滅寸前となっており、民族の存続があやぶまれる状況です。
 とくに近年は日本企業を含む鉱山開発により、一部のママヌワ世帯が低地に造られた村への移住を強いられ、健康や教育、コミュニケーション等の面での影響が憂慮されます。このたびは、ママヌワ血縁者でもあるラリー・ディロ教授とママヌワ族のリーダーであるカイン・フクマン氏をお招きし、フィリピンの先住民が現在当面している問題を考えるとともに、世界の先住民が抱えている問題を考えます。この問題の考察はわれわれが享受している現代文明を相対化して、未来を考えるうえでも重要と考えています。

1.日時   2019年2月18日(月) 13時30分~16時30分

2.場所   龍谷大学 深草キャンパス 和顔館4階会議室3

3.テーマ  世界の先住民族と人権:フィリピン、オーストラリア、そして日本

4.報告者   
 尾本恵市 氏 (東京大学 名誉教授) 「世界の先住民と人権」
 友永雄吾 (龍谷大学国際学部 准教授) 「オーストラリア社会とアボリジニ」
 ラリー・ディロ 氏 (セントポール大学 教授)
 カイン・フクマン 氏(ママヌワ族リーダー) 「フィリピン最古の先住民族の現在」

5.主催    龍谷大学 アフラシア多文化社会研究センター

6.共催    龍谷大学 国際学部 友永研究室

7.申込    参加自由、申込不要

8.使用言語  英語・日本語 ※同時通訳等は入りません


ファイルを開く

問い合わせ先 : 
 研究部人間・科学・宗教総合研究センター 髙峯(たかみね) 
 Tel 075-645-2154


a

龍谷大学 You, Unlimitedの記事一覧

お電話でのお問い合せはこちら

電話番号: