Need Help?

新着情報

新着情報の一覧

製品情報

ここにメッセージを入れることができます。

ただいまページを準備しております。もうしばらくお待ちください。


古川原 明子(こがわら あきこ)
本学法学部准教授、犯罪学研究センター「科学鑑定」ユニット
<プロフィール>
生命と刑法の関わりを研究。現在は「揺さぶられっ子症候群(SBS)」の理論に基づいて逮捕・起訴される事件における科学的信頼性を検証中。

それは本当に虐待だったのか
「科学鑑定」ユニットは、犯罪と科学との関係を扱うユニットです。DNA鑑定や画像解析鑑定など裁判で使われる科学的証拠はたくさんありますが、これらの信頼性を問い直し、国内外の科学者の知見を踏まえて、信頼できる鑑定を刑事裁判で用いるための基準の提言を目指しています。
現在は、報道数が増えている「揺さぶられっ子症候群(SBS)*」に特に注目して研究を進めています。揺さぶられっ子症候群とは、乳幼児の頭が激しく揺さぶられることで「硬膜下血腫」、「網膜出血」、「脳浮腫」が起こることがあるとされる医学的な見解です。医師の間にはこの三つの症状(これは三徴候とよばれます)があれば虐待があったとしてよいという考え方があり、これを警察官や検察官、そして裁判官が信じていることから、三徴候の存在を理由に虐待があったとして逮捕・起訴される例が少なくありません。しかし、このような症状は低位落下でも起こりうるし、出生時のトラブルや乳幼児の体質など、他にも要因が考えられます。乳幼児の身近にいた人が虐待した覚えは全くないのにもかかわらず、起訴されて有罪となり、もちろん親子は引き離されてしまうのです。

*「揺さぶられっ子症候群(SBS)」とは…The Shaken Baby Syndromeの略で、1970年代にアメリカの小児科医が提唱。網膜出血・脳浮腫・硬膜下血腫の三徴候は、激しく子どもを揺さぶることで生じるという仮説。

日本で支配的なSBS理論を見直す
アメリカやイギリス、スウェーデンなどでは、すでにこの三徴候=揺さぶりによる虐待があったという考え方は揺らいでいます。たとえばスウェーデンでは、さまざまな検証や実験のすえ、「SBS理論は確たる理論ではない」との報告書が発表され、現在では検察官も起訴を控えるようになっています(龍谷法学50巻3号参照)。そうなるともはやこれは理論ではなく仮説というべきですが、日本の医師界ではこのSBS理論を支持する勢いが強く、さらに「虐待を見逃すのか」という正義感もあってなかなか再検証されないのが実情です。
2018年2月、本ユニットは国内外から脳神経外科医や弁護士、冤罪被害者を招いて国際シンポジウム「揺さぶられる司法科学―揺さぶられっ子症候群を問う―」を主催しました。医学者からは三徴候=虐待という理論に対する反証が示され、弁護士と研究者からは、SBS理論に関する事例を挙げながら法的な問題点が指摘されました。シンポジウムの様子は、本センターのHPに掲載されています(https://www.ryukoku.ac.jp/nc/news/entry-1976.html)。
また、イギリスの著名な神経病理医であるウェイニー・スクワイア医師のシンポジウムでの講演を収録した『龍谷法学』50巻1号がまもなく(2018年9月)に公刊されます。
広く一般の方や医療・保育に携わる方、そして何より子育てに携わる保護者の方々と問題意識を共有しながら、さらに研究を進めていく予定です。

刑事司法で鑑定をどのように扱うかの指針を
科学鑑定の信頼性を確立するためにはエビデンスとなる膨大な科学的データの蓄積と丁寧な検証が必要です。
また、SBS理論以外にも科学鑑定にはDNA鑑定や成分分析検査などたくさんの分野があり、いずれも有罪の決め手になると同時に冤罪を招いてしまう可能性があります。本ユニットは、信頼できる科学的知見に基づいた鑑定を刑事司法手続で用いるために求められる基準を作り、提案することを目指しています。



龍谷大学 犯罪学研究センター(Criminology Research Center)は、2016年6月に発足し、同年11月に文部科学省私立大学研究ブランディング事業に採択されました。現在、「研究部門」「教育部門」「国際部門」の3本柱のもとで、多様な研究活動が行われています。

今回、犯罪学研究センターの最新体制、研究活動に関するページを公開しました。

■犯罪学研究センター > 研究体制
https://crimrc.ryukoku.ac.jp/org/
 -1. 犯罪と人間
 -2.犯罪と社会
 -3. 犯罪と科学
 -4. 公募型研究プロジェクト

■犯罪学研究センター > 研究活動
https://crimrc.ryukoku.ac.jp/activity/

当センターの目指す犯罪学は、犯罪者を厳しく処罰するのではなく、犯罪者にやさしくすることで真実をみつめ、社会に復帰してもらおうとするものです。そして、犯罪をめぐる多様な〈知〉の融合と体系化を図る「龍谷・犯罪学」の構築に向けて、3つの指針を掲げています。



今後もセンターの取組みを通し、犯罪予防と対人支援を基軸とする「龍谷・犯罪学」を構築し、日本国内だけでなく、広く世界に海外にアピールしていきます。


【本件のポイント】
・京阪ホールディングス株式会社と本学が今年も共同でイベント開催(2回目)
・本学からは、吹奏楽部、華道部、マンドリンオーケストラ、混声合唱団ラポール、落語研究会が参加

【本件の概要】<9月16日(日) 11時30分~ 京阪電車 三条駅>

 龍谷大学第47回学術文化祭実行委員会(京都市伏見区)は、京阪ホールディングス株式会社と共同で、平成30年9月16日(日)に、京阪電車「三条駅」地下1階コンコースにおいて「2018サークルステーション IN 三条」を開催します。京阪ホールディングス株式会社と大学との連携イベントは、今年で2回目、今回も龍谷大学学友会の「学術文化祭」が参加することとなりました。龍谷大学学友会「学術文化祭」は、龍谷大学の文化・芸術系サークルが団結して毎年度秋期に学園祭の実施期間に併せて開催するイベントです。
 京阪ホールディングス株式会社からのお声掛けのもと、学生団体が参加サークルをとりまとめ、調整し、人が多く集まる駅を舞台にパフォーマンスを行うことによって「地域の活性化」や「学生の社会参画」をめざします。9月16日(日)当日は、龍谷大学学術文化祭を行う文化系サークルから下記5団体が出場し、駅コンコース内で吹奏楽部によるアンサンブル演奏、池坊華道部による生け花のライブパフォーマンス、落語研究会による落語の公演などを行います。

1.開催日時    9月16日(日) 11時30分~14時10分(予定) 
(開会式 11:30~11:45、各パフォーマンス11:45~14:05)
※プログラムの進行状況により時間が前後する場合があります。

2.開催場所    京阪電車「三条駅」地下1階コンコース

3.出演団体 ※発表順番は下記の記載順番とは限りませんので、ご注意ください。

① 【吹奏楽部】
 龍谷大学吹奏楽部は今年度、創部50周年を迎えました。理念である「音楽」「感謝」を念頭に置き、日々活動を行っています。

② 【池坊華道部】
 池坊華道部は、花を知り、人を知り、己を知るをモットーに活動しています。

③ 【マンドリンオーケストラ】
 マンドリンオーケストラは、イタリア生まれの楽器であるマンドリン、マンドラテノール、マンドロンチェロとコントラバス、クラシックギターを使って、総勢49名で楽しく活動しています。

④ 【混声合唱団ラポール】
 約60名の人数で日々活動している混声合唱団。毎年サマーコンサート、定期演奏会そしてコンクールなど様々な舞台で歌に取り組んでいます。ホームの皆様にも声を届けられるよう精一杯頑張ります。

⑤ 【落語研究会】
 落語研究会では落語・漫才・漫談などのお笑いや、三味線・太鼓で演奏する出囃子などを練習しています。研鑽を積んだ一席をお楽しみください。

お問い合わせ先 : 龍谷大学学生部(深草) 担当:浅井 Tel 075-645-7889


a

龍谷大学 You, Unlimitedの記事一覧

お電話でのお問い合せはこちら

電話番号: