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2019年11月2日(土)、龍谷大学 犯罪学研究センターは、深草キャンパス紫光館4階法廷教室において開催された円卓会議「当事者の声と支援のあり方」に協力しました。本イベントには約50名が参加しました。
【イベント概要>>】https://www.ryukoku.ac.jp/nc/event/entry-4257.html

まず、石塚伸一教授(本学法学部、犯罪学研究センター長、ATA-net代表)が開会の挨拶を兼ねてATA-netと“えんたく”*1の概要について説明を行いました。さまざまな嗜癖・嗜虐が私たちの身の回りにあり、誰もが陥りうる問題であるということを示唆しました。石塚教授は「ATA-netが提案する“えんたく”は課題共有型の会議スタイルであり、解決を目的とするのではなく、参加者みんなで課題を共有し、それぞれが持ち帰って検討してみるということがポイント。とりわけ事実を話すことがとても重要だ」と説明しました。


石塚伸一教授(本学法学部、犯罪学研究センター長、ATA-net代表)

石塚伸一教授(本学法学部、犯罪学研究センター長、ATA-net代表)


五十嵐弘志氏(特定非営利活動法人マザーハウス 理事長)

五十嵐弘志氏(特定非営利活動法人マザーハウス 理事長)

“えんたく”のセンターテーブルには 司会の石塚教授をはじめ、阿部恭子氏(特定非営利活動法人 WorldOpenHeart代表)、片山徒有氏(NPO法人あひる一会代表)、五十嵐弘志氏(NPO法人マザーハウス代表)、マザーハウススタッフ2名、大学生2名(龍谷大学法学部・石塚ゼミ生)の8名が着席しました。



五十嵐氏から「元受刑者が社会で生きてゆくこと」についてみんなで考えたいと問題提起が行われました。この問題提起を受け、センターテーブルのメンバーが順々に発言を行いました。マザーハウスのメンバーからは、「『履歴書』が書けないという問題がある」と発言がありました。学生からは、社会に受け入れられるか不安ということに関して、ジェンダーに視点をあて、「たとえば、LGBDの人は、自分の心にしたがってお手洗いを使った場合、犯罪者にされてしまう可能性がある。正しいことをしているのに犯罪者になるかもしれない社会では、社会に受け入れられるか不安だと思うし、真の社会復帰はできないのではないか」と発言がなされました。阿部氏は、加害者家族の支援を通して、加害者の社会復帰に携わってきた経験を話しました。


片山徒有氏(NPO法人あひる一会代表)

片山徒有氏(NPO法人あひる一会代表)


阿部恭子氏(特定非営利活動法人 WorldOpenHeart代表)

阿部恭子氏(特定非営利活動法人 WorldOpenHeart代表)

その後、参加者らは3名1組のグループに分かれ、センターテーブルでの発言を受けてディスカッションをしました。各グループの代表者がディスカッションの内容を発表し、それぞれの意見を共有しました。会場からは、社会復帰することについて、「上から目線で支援をするのではなく、同じ目線で応援をするのがいいのでは」や「それぞれのアイデンティティを大事にすることが重要だと感じた」などといった意見が発表されました。
さいごに、石塚教授が「今日、みんなで共有したことをお土産として持ち帰り、それぞれ『当事者の声と支援』について考えてほしい」と締めくくりイベントを終えました。

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【補注】
*1 えんたく:
”えんたく”とは、ATA-netが開発した課題共有型のフォーカス・ミーティングの方式で、当事者を中心にした参加型で議論を行う。メイン・スピーカーが問題状況について15分程度の話題提供をし、これを受けて、ファーストテーブルのスピーカーが自分の持っている情報を順に話す。その後、相互に追加の情報を提供し、その後に他の参加者と共に3名程度のグループを作って話しあう。再度、ファーストテーブルのスピーカーが情報交換をして、それぞれの考えたこと、感じたことなどを分かちあう。


 11月19日(火)の1講時、深草学舎の顕真館におきまして、文学部真宗学科の2回生を対象にゼミ説明会を開催しました。真宗学には主に4つの専門領域(教理史・教義学・教学史・伝道学)があり、それぞれの専門領域のゼミ担当教員から、次年度のゼミの内容について説明がありました。
 学生にとってゼミ選びは卒業論文作成とも関わる重要な選択になります。各教員の説明を多くの学生がメモを取りながら真剣に聞いていました。
 学生の皆さんが次年度から各ゼミに所属して学びをさらに深め、素晴らしい卒業論文を完成されることを望んでいます。



2019年11月2日(土)、龍谷大学 犯罪学研究センターは、深草キャンパス紫光館4階法廷教室において開催された「公開研修会『再犯防止と社会復帰の現状と課題~マザーハウスと語ろう~』」に協力しました。
主催の一般社団法人 京都社会福祉会は、「NPO法人マザーハウス*1で社会復帰に取り組む元受刑者のみなさんと、更生保護の活動に携わる専門職員とが意見交流を行い、社会復帰を阻む厳しい実態を学び、かつ、それを克服する具体的方法を対話を通じて考える」という趣旨のもと本研修会を企画・実施しました。50名を超える参加者が集まり、盛会となりました。
【イベント概要>>】https://www.ryukoku.ac.jp/nc/event/entry-4292.html


匠輝雄氏(京都社会福祉会 司法と福祉委員会・委員長)

匠輝雄氏(京都社会福祉会 司法と福祉委員会・委員長)


阿部寛氏(京都社会福祉会・会員)

阿部寛氏(京都社会福祉会・会員)

まず、司会の阿部寛氏(京都社会福祉会・会員)が本研究会の趣旨説明をし、つづいて、主催団体を代表して 匠輝雄氏(京都社会福祉会 司法と福祉委員会・委員長)が開会の挨拶をしました。
研修会前半では、APS研究会(After Prison Supports)を代表して石塚伸一教授(本学法学部、犯罪学研究センター長・ATA-net代表)からAPS研究会の活動及び長期受刑者の現状などについて説明がありました。石塚教授は「刑務所を出てきたということは、法律上の責任を果たし義務を終えたということであるが、『犯罪者』というスティグマを付与されるということが往々にして存在する。元受刑者たちが安心して社会生活を送れるようにするために、考えなければならないことがある」と述べました。次に、五十嵐弘志氏(NPO法人マザーハウス・理事長)からマザーハウスの活動についての報告とスタッフの紹介がありました。ついで、マザーハウスのメンバーが「逮捕に至るまでの生活」や「出所後、社会の中で生きていく上で困難なこと」などについて語りました。


登壇者(マザーハウスのメンバー 石塚伸一教授 匠輝雄氏)

登壇者(マザーハウスのメンバー 石塚伸一教授 匠輝雄氏)


研修会後半は、参加者全員が参加し、マザーハウスで実際に行われているミーティングスタイルで“語り合い”が実施されました。マザーハウスのメンバーが「家庭の中での嫌なこと」というテーマを提案。参加者が6人1組になって“語り合い”の時間が持たれました。多くのグループから寄せられたコメントは、「親子関係」についてでした。「ずっと父親との関係が良くなかった中、刑務所に入ることになった。…出所後、何年かして父親と会話をする機会があった…この時初めて父親に『わたしも悪かった』と言ってもらえた。社会の中で生きていく自信になった。」というコメントがありました。家族とのつながりが、社会復帰のための重要な要素のひとつなのだと考えさせられる一面となりました。また、社会復帰には、支え合う仲間の存在が大きいということも分かち合うことができました。どのグループも終了時間ギリギリまで“語り合い”を行い、有意義な時間を持つことができました。



ミーティングの様子

ミーティングの様子

ミーティングの後は、「マザーハウスのメンバーに質問コーナー」と題して、参加者からいろいろな質問が投げかけられました。
中でも、印象に残ったのは、「どういう時につまずきそうになりますか」という大学生からの質問に対して、「小さなことだが、SNSでやりとりしていた人からちょっとした行き違いで、『犯罪者だから』と言われたことがあった。その時に心が折れそうになった。」という回答でした。冒頭の石塚教授の「スティグマ」の話につながり、考えさせられる一面となりました。
学生、支援者などさまざまな立場の方が一堂に会し、社会復帰に関して語り合ういい機会になりました。

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【補注】
*1 NPO法人マザーハウス:
受刑者・元受刑者の社会復帰支援を行う団体として2012年に設立され、2014年にNPO法人となりました。理事長をはじめスタッフも刑事施設経験者が多く、当事者視点・当事者体験に基づいて支援活動を展開しています。
https://motherhouse-jp.org


11月14日(木)、スイスにあるザンクトガレン応用科学大学のMeisen, Flurina (マイセン, フルリナ)講師による講演「スイスのソーシャルワーク(Social Work in Switzerland )」が開催されました。学生や施設職員、REC受講生など200名を超える方が参加されました。

 マイセン先生は、スイス連邦の概要を語られたのち、スイスの福祉制度や福祉専門職教育などの説明を経て、スイスのソーシャルワークを3つの特徴であるケースワーク、ソーシャルペタゴギー(社会教育)およびソシオカルチャラルアニメーション(社会文化的活性化活動)から言及されました。それぞれの例として、薬物依存、子ども家庭、青少年活動を取り上げ、それらの特徴について語り、ソーシャルワークにおける地域性の再認識や政治へのかかわりの重要性も述べられました。
 最後の質疑応答では、主に日本とスイスの文化や制度の相違に関連した質問が出されました。時間の関係ですべての質問に回答できなかったのが残念と感じられるほど、有意義な時間でありました。
 なお、講演は英語で行われ、本学大学院社会学研究科博士後期課程 社会福祉学専攻2年の前廣美保さんが通訳されました。


マイセン フルリナ講師


講演会の様子

また、講演会に先だち、現代福祉学科基礎ゼミ(栗田ゼミ)においてゼミの学生(1年生)が、日本における高齢者ドライバーの運転免許証の自主返納に関して、その状況と課題を英語でプレゼンテーションしました。
 学生たちは、パワーポイントの提示画面を英語表記に変えるグループ、分担して英語の文章作成を行い報告するグループなどに分かれ、さらに報告練習を経て本番に臨みました。学生たちは自身の英語が通じるか心配していましたが、高齢者福祉がご専門であるマイセン先生からは、報告内容に関する補足情報を求める質問などがあっただけでなく、学生たちもその質問に英語で受け答えしました。 

プレゼンテーションの後は、大津にある「株式会社六匠 デーサービス和」で認知症の高齢者に働きかけている知的障がい者の活躍についてのビデオを観たうえでマイセン先生や六匠のスタッフの方々と共に学び合いました。


プレゼンテーションをするゼミ生


英語によるプレゼンテーション

今回来学いただいたマイセン,フルリナ氏の所属する、ザンクトガレン応用科学大学と龍谷大学は一般協定の締結を予定しております。今後の動向にも是非ご注目ください。


有機・特別栽培野菜など安全性に配慮した食品宅配で有名な、オイシックス・ラ・大地株式会社の代表取締役会長である藤田 和芳 氏による講演会を実施します。
同社は「これからの食卓、これからの畑」を理念に掲げ、安心・安全に配慮した食品の定期宅配サービスを中心に、食に関する社会課題をビジネスの手法で解決する事業を推進しています。
学生のみなさんの研究テーマの選択や就職(キャリアプラン)を考える上で、貴重な経験となるはずです。
事前申し込みは不要ですので、ぜひ、ご参加ください。

講演日:2019年12月5日(木)11:05~12:35
場 所:瀬田キャンパス8号館103教室
講演者:オイシックス・ラ・大地株式会社 代表取締役会長
    藤田 和芳 氏
タイトル:「ダイコン一本からの革命 ‐有機農業で世界を変える-」
問い合わせ先:農学部教務課
       TEL:077-599-5601
 
農学部生以外の聴講も可能です。


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